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藤枝憲(Spangle call Lilli line)×宮内優里対談

藤枝憲(Spangle call Lilli line)×宮内優里対談

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:豊島望

もう「続ける」ってことしか考えてないです。だから、ストレスを感じたり、自分が音楽を嫌いになっちゃいそうなことはやらない。(藤枝)

藤枝:さっきもちょっと言ったけど、宮内君はライブで必ず1曲歌うといいと思うんですよね。すごくいい歌を歌いそうな気がする。

宮内:今年は夏から活動を少し緩めようと思ってて、家でいろいろ練習しようと思ってるので、ちょっと歌も試してみるつもりです。

藤枝:あと、もうちょっとダンスミュージックっぽいのも聴いてみたいですね。フェスで昼間ぐらいの感じで呼ばれるんだけど、最後の方にはダンスっぽくなるのはどう?

宮内:ちょっと憧れますね、かっこよくつまみ動かしたり(笑)。

藤枝:自分で生で音を入れながら、ダンスミュージックっぽくもできたら、すごくフェス需要がありそうな気がするなあ。なんか、人のことは好き勝手にいうよね(笑)。

―藤枝さん、宮内さんのプロデューサーみたいですね(笑)。

宮内:確かに、僕のライブって座って見てもらってて、僕もそれを求めてるんです。ただ小さい会場だと休憩挟んで2時間ぐらいやることもあるんですけど、盛り上がる瞬間がないんですよね。それこそRallyeのオーナーにも「ガーンと盛り上がるのが1個あったら、ライブの見応えが変わるよね」って言われたりしてて。じゃあ、それもUstreamで試してみようかな(笑)。

―ニコ動の「歌ってみた」とか「踊ってみた」から始めるってどうですか?(笑)

宮内:それも面白いかもしれないですね(笑)。今ってどこの会場でも似たようなセットリストで、いつも通りやるんですけど、今日はカフェだから弾き語り、今日はクラブっぽい場所だからがっつりとか、そういうバリエーションができたらいいですよね……まだいろいろやることありますね(笑)。

藤枝:あと映像の人と一緒にやるのも面白そう。宮内君は音楽の人だけじゃなくコラボができるから。

宮内:最近音楽以外のコラボが面白くて、この間はお菓子屋さんとイベントやったんですよ。ライブをした後にその場で曲作りをしたんですけど、実際にお菓子を作ってる一連の作業、つまり泡だて器で混ぜたり、オーブンで焼いたりっていう音を曲に取り込んで、お菓子ができあがるときに僕の曲もできあがるという作り方で。それをその場でサーバにアップロードして、スマートフォンでダウンロードして、お菓子食べながら聴けるっていう。

藤枝:面白いね。それを進化させて、自分で料理もしたら? 料理作りつつ、曲も作る。他にそんな人いないからテレビにも出られるね(笑)。

―漁港(バンド)のアップデート版ですね(笑)。

宮内:マグロ解体するみたいな(笑)。

藤枝:全国回って、その土地のもので料理と音楽を作って、だんだんそっちが本職になって、最後千葉にお店出してよ(笑)。絶対に呑みにいくから。

宮内:最終的には千葉なんですね(笑)。でもそうやって、今までと違うお客さんに出会って、音楽が広がるのは嬉しいですね。

―今日は途中でRallyeの名前が何度か挙がりましたが、今回のスパングルのアルバムには“felicity”(ORANGE JUICEのカバー)が入っているように、今のスパングルの活動も、felicityというレーベルとの関係性ありきのものだと思うんですね。

藤枝:それはそうですね。レーベルが常にあって、出したいときに出せるっていうのはすごく助かってます。インディーズもメジャーも関係なく、「このレーベルから出したい」って思えるレーベルって今はほとんどないですし、(スタッフに向かって)ホントにこの先も末永く……。

―(笑)。

藤枝:ここまで来ると、ホントに長くやりたいんですよね。ベストアルバム区切りっていうわけでもないけど、バンドはもう3周目ぐらいになってる感じがするので、50とか60になっても同じスタンスでやってるってことが一番大事で、もう「続ける」ってことしか考えてないです。だから、無理なくできるように、ストレスを感じたり、自分が音楽を嫌いになっちゃいそうなことはやらない。ライブもやりたいと思ったときにやるっていうのがよくて、そういうスタンスでやらせてもらえてるし、やれてるっていうのは、すごくいいなって。宮内君も音楽はずっと続けそうですよね。

宮内:僕ももうやめられないですね。やめたらどうしていいかわかんないです(笑)。

藤枝:僕それが大事な気がして、レコード会社や事務所の契約が切れた途端に音楽をやめる人っているけど、それでやめるんだったら、最初からやんなきゃいいのにって思う。それで続けられなくなるのって、ちょっとおかしいと思うんですよね。「どうしてもやめられずに続いちゃう」っていうことが、一番大事だと思って。まあ、結成15周年とはいえ、スパングルはホントにマイペースでやってきたんで、ギュっと濃縮したら3年ぐらいだと思うんですけど(笑)。

―(笑)。

藤枝:スパングルは疲弊しないようにしてきたから続けてこれたんだと思うんですね。でも逆に、それこそ七尾(旅人)君みたいに、人生と一体化してるというか、「創作しないと死ぬ」みたいな感じの人はジャンル関係なく、いいなって思いますね。

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イベント情報

『くつやのおんがく』

2013年6月23日(日)OPEN 14:00 / START 15:00
会場:埼玉県 senkiya
出演:宮内優里
料金:前売3,500円(大人) 1,000円(小学生) 無料(小学生未満)

『こうぼうのおんがく vol.3』

第1部『カ本をつくろう ワークショップ』
2013年7月7日(日)OPEN 13:00〜16:00
第2部『ライブ+工房の音を使って音楽制作+トーク』
2013年7月7日(日)OPEN 16:00 / START 17:00
会場:東京都 御徒町WOODWORK
出演:宮内優里
料金:1部(ワークショップ)+2部(ライブ)チケット7,000円(ドリンク別)
2部(ライブ)のみチケット 3,000円(ドリンク別)

プロフィール

Spangle call Lilli line(スパングル コール リリ ライン)

1998年結成。メンバーは大坪加奈、藤枝憲、笹原清明の3人。今までに10枚のアルバム、2枚のシングル、3枚のライブアルバムと、ベストアルバム2枚をリリース。数々のコンピレーションアルバムなどにも参加。ボーカル大坪加奈による「NINI TOUNUMA」名義のソロや、藤枝&笹原による「点と線」名義でのリリース、国内外のアーティストの作品への参加など、サイドプロジェクト等も精力的に活動。

宮内優里(みやうち ゆうり)

音楽家。1983年、和太鼓奏者の父とジャズシンガーの母のもとに生まれる。これまでに5作品のアルバムをRallye Labelよりリリース。アルバムには高橋幸宏、原田知世、小山田圭吾、星野源等をはじめ、国内外問わず様々なアーティストとのコラボレーション作品を収録。ライブではギターと打楽器を中心に様々な楽器の音をその場でサンプリング/ループし、たった一人で演奏する”音の実験室”ともいうべき空間を表現する。

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