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ブックコーディネーター内沼晋太郎と考える面白さを形にする方法

ブックコーディネーター内沼晋太郎と考える面白さを形にする方法

インタビュー・テキスト
梅田カズヒコ
撮影:寺島由里佳
2013/10/22
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日常で「いいアイデアだな」「いいプロジェクトだな」と思うものに出会うと、それが実現されるまでの過程を妄想する癖があるんですね。

―内沼さんは、やはり本の魅力を伝えたい、という動機からこのような取り組みを行っているのでしょうか?

内沼:もちろん本が好きで、なくなってほしくない、何とかしたいという気持ちがあるからです。僕は学生の頃に「最近の若者は本を読まない」とか「本が売れなくなった」とか聞かされた世代でした。でもそれは読者の責任じゃなくて、本の魅力を伝える側の人が、多くの読者に届ける努力をしてこなかったからじゃないかと思ったんです。「この本は面白い」という宣伝はされても、「本は面白い」というメッセージを伝えることは、疎かにされてきた。そうした課題解決をすることに、すごくモチベーションがあるんだと思います。

―今回のデサントに関して言うと、選書やイベントを通して、デサントのよりよい形をデザインされていくような感じですよね。

内沼:そうですね。お店がメディアのようになっていけばなと。お客さんには、何度もイベントの情報を見ているうちに1回ぐらいは行ってみようかなという気分になってもらえれば嬉しいですし。それに、イベントをやってみたいという人にはぜひ気軽にご相談いただきたいです。せっかく2020年にオリンピックも決まってることですし、日本に来たらぜひ寄りたい、ナンバーワンのスポーツカルチャースポットだと言われるようにしたいですね。そのためには、まずは多くの人に利用してもらうことです。

内沼晋太郎

―内沼さんは、さきほど「課題解決」がモチベーションだとおっしゃっていましたが、ご自身がこのように前代未聞のワクワクするようなプロジェクトを実施に向かわせることができるのはなぜだと思いますか?

内沼:たぶん僕は日常で「いいアイデアだな」「いいプロジェクトだな」と思うものに出会うと、それが実現されるまでの過程を妄想する癖があるんですね。その妄想を通じて、アイデアで課題を解決するトレーニングをしているのだと思います。依頼してくださった企業の方からすると、最初は思ってもみなかったアイデアなんだけど、僕のほうでは、いけると思ったものをプレゼンしているような感じですね。新しい試みであればあるほど、ピンときてもらうまでには時間がかかるのですが、一度形になってしまえば誰もが「なるほど、こういうことか」とわかる。そういういいプロジェクトの実現に、これからも携わっていければと考えています。

―最適解が出せる器用さと、本をはじめとした面白いことへの探求心の結果が今に繋がっていると。

内沼:わからないですけど、大喜利が得意なことは確かです(笑)。

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プロフィール

内沼晋太郎(うちぬま しんたろう)

1980年生まれインターネット育ち。一橋大学商学部商学科卒。卒業後、某外資系国際見本市主催会社に入社し、2ヶ月で退社。その後千駄木・往来堂書店のスタッフとして勤務し、その他フリーターとして複数のアルバイトを掛け持つ傍ら、2003年、本と人との出会いを提供するブックユニット「book pick orchestra」を設立。「文庫本葉書」「新世紀書店」「WRITE ON BOOKS」「book room[encounter.]」など数々のプロジェクトを手がけ、2006年末まで代表をつとめる(現代表:川上洋平)。平行して自身の「本とアイデア」のレーベル「numabooks」を設立し、現在に至る。

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