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Poet-type.M(門田匡陽)、現代のクリエイターにNOを突きつける

Poet-type.M(門田匡陽)、現代のクリエイターにNOを突きつける

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人
2015/01/07

2014年はBURGER NUDSの再結成で話題を集めた門田匡陽が、2015年は自身のソロプロジェクトであるPoet-type.Mでの活動を活発化させる。彼が打ち出したテーマは「A Place,Dark&Dark」。太陽が昇らない、夜しかない街の物語をめぐり、1年を通してコンセプチュアルな活動を展開するというのだ。そして、その序章にあたるのが、1月31日にみなとみらいの県民共済みらいホールで開催される独演会『A Place,Dark&Dark-prologue-』。門田はBURGER NUDS解散後に結成したGood Dog Happy Menでも物語性を重視した作品作りを行っており、今回のプロジェクトもまた、彼の作家性を存分に感じられるものになることだろう。

インタビュー中でも語られている通り、門田は今回のプロジェクトのために、2014年を音楽家としての修業の期間としていた。そして、取材後に聴かせてもらった最新のデモ音源は、サウンドとリリック共に間違いなく過去最高にラディカルで、鋭い批評性を感じさせるものだったことを報告しておく。こうした彼の活動の背景にあるのは、音楽に対する献身と、その価値を貶めるものに対する絶対的な拒絶の姿勢。闇があるからこそ光が浮かび上がるように、『A Place,Dark&Dark』というプロジェクトは、デビュー作『White White White』以上に、Poet-type.M=門田匡陽の本質を色濃く浮かび上がらせるものになるはずだ。夜しかない街への片道切符、もうお手元にお持ちですか?

みんなが当たり前だと思ってるライブのあり方にすごく違和感があるんですよね。すべての音楽がフェスで映えるわけではないし、すべてのロックがライブハウスで映えるわけでもない。

―2014年はBURGER NUDSの再始動から始まって、6月には10年ぶりのライブがありました。

門田:BURGER NUDSに関しては、まだ始まってないって感じかな。新しい音源をリリースできたわけではないし、みんなにライブで「ただいま」を言うことしかできなかったから。でも、正直俺たち三人のうち誰もBURGER NUDSを売ろうとか大きくしようとは思ってなくて。BURGER NUDSはそういうのは度外視して、何のためでもなくやるのがいいと思ってるから、とにかく作りたい曲を作って、それを早く聴かせたいと思ってます。

門田匡陽
門田匡陽

―あくまで、三人の関係性ありきだと。

門田:そう。Poet-type.MとBURGER NUDSって、自分の中では近いようで遠くて、「NO」の言い方が違うんですよ。Poet-type.Mは静かに「NO」って言ってるんだけど、BURGER NUDSは「まったく違うぞ、バカ野郎!」って言ってる感じ(笑)。でも「NO」って言ってることに関しては同じで、それは今年Poet-type.Mとしてやるプロジェクトの『A Place,Dark&Dark』もそうだし、次のBURGER NUDS の作品も圧倒的な「NO」の音楽になると思います。

―BURGER NUDSのリリースも楽しみにしています。そして、2014年のPoet-type.Mに関しては、何本かライブをやりつつ、2015年のプロジェクトの準備をしていたわけですよね?

門田:2014年を振り返ると、「LISTEN、FEEL、ANALYZE」の1年で、とにかくいっぱい音楽を聴いて、感じて、分析して、作るっていう、自分の幅を広げることだけに費やした1年でした。『White White White』(2013年発売、初のフルアルバム)でPoet-type.Mは始まったんだけど、あの作品を作ったときは、ポップネスに比重を置いてはいたんだけど、「門田匡陽のことを知ってる人が楽しんでくれればいい」ぐらいに思ってて。でも、やっぱりやるからには他の音楽を聴いてる子たちも排除したくないと思い始めたんです。ただ、俺は今まで自分のやりたいことだけをやってきた人間だから、それをやるには勉強しないといけないことがいっぱいあって、それをずっとやってたって感じかな。

―そんな今年1年のプロローグが、1月31日にみなとみらいのホールで開催される独演会『A Place,Dark&Dark-prologue-』なんですね。

門田:俺、みんなが当たり前だと思ってるライブのあり方にすごく違和感があるんですよね。すべての音楽がフェスで映えるわけではないし、ロックに限定したとしても、すべてのロックがライブハウスで映えるわけでもない。でも、今の日本は同じようなイベントばっかりじゃないですか? ただ集まった人とユナイトするためにあるように思えるし、「ホントにこの形でいいの?」っていう違和感がすごくある。

―その場の価値観に合わせなきゃいけないような雰囲気がありますよね。

門田:そう、それで作り手もその場に合うような曲を作っちゃう。この10年ずっと思ってきたことではあるけど、それはホントよくないなって思って。俺は、一番尊いのは音楽そのものじゃないといけないと思ってるから、その尊さを取り戻したいんですよね。

―だからこそ、ライブのやり方を見直そうと。

門田:仮に今、Poet-type.Mがすごい成功していたら、また違った形で物事を捉えているのかもしれないけど。今の自分の状況は、みんなに協力してもらってるからこそ、もっとセルフィッシュに活動した方がみんなも楽しめると思って。なので、今回はライブハウスではなく、椅子に座ってゆっくりとラフに音楽を楽しんでもらえる場を作りたいなと。

―2013年に開催したPoet-type.Mとして最初の独演会の会場も、椅子席のプラネタリウムでしたもんね。

門田:あれが今までのPoet-type.Mのライブの中で一番よかった。

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イベント情報

『A Place,Dark&Dark-prologue-』

2015年1月31日(土)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:神奈川県 横浜 県民共済 みらいホール
料金:前売3,800円
※オリジナルデザインチケットはI WILL MUSIC SHOPで販売

プロフィール

Poet-type.M(ぽえと たいぷ どっと えむ)

1980年東京都生まれ。1999年より3ピースロックバンド「BURGER NUDS」のメンバーとして活動。2004年解散。同年、ファンタジックで独創的な世界観を持つツインドラムの4ピースロックバンド「Good Dog Happy Men」を結成。数々の大型フェスに出演し、多くのファンを魅了させるが2010年にメンバーの脱退を受けて活動休止。2011年、門田匡陽として初のソロアルバム『Nobody Knows My Name』をリリース。その後、2013年4月1日よりソロ名義を「Poet-type.M」に変更し活動を再開。同年10月2日に初のフルアルバム『White White White』をリリース。2014年6月21日にBURGER NUDS再結成、Poet-type.Mと並行して活動開始。2015年1月31日に独演会「A Place,Dark&Dark-prologue-」の開催が決定。

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