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さかいゆう、孤独を極めた先で得た一流ミュージシャンからの信頼

さかいゆう、孤独を極めた先で得た一流ミュージシャンからの信頼

インタビュー・テキスト
阿部美香
撮影:田中一人
2015/02/04

よく勘違いする人がいますけど、ミュージシャン同士の出会いは、絶対に運じゃないんですよ。友達が多いからって売れるわけじゃないし、仕事にありつけるわけじゃない。

―ミュージシャンとして売れるためにするべきことというのは?

さかい:例えば、有名なミュージシャンたちが酒を飲んでいて、「スティーヴィー・ワンダーの曲を全曲カバーできるヤツ知ってるんだけど」という話が出たら、「それは面白そうだから、呼んでみない?」となるじゃないですか。だから家でずっと練習してるのがいちばんの近道なんですよ。人脈の広さじゃない。

―なるほど。さかいさんがそうおっしゃると説得力がありますね。

さかい:こんな売れてない僕が、なぜみなさんに声を掛けてもらえたかというと、ずっと刀を研いでたから。「あいつの刀、ハンパなくね?」と、最初に声を掛けてくれたのが、元SUPER BUTTER DOG、マボロシの竹内朋康さんでした。その竹内さんがクレさん(KREVA)に、「絶対気に入ると思うから」と僕の音源を渡し、そこからRHYMESTERやKOHEI JAPANに繋がっていってるんですよね。だから、ここに集まってくれているのは、僕の音楽的な才能を面白がってくれて呼んでくれた人たちなんです。もし俺が中途半端な歌と曲をやってたら、まず竹内さんにひっかかってないですからね。

―さかいさんが研ぎ続けていた刀=音楽、曲のよさを認めてくれた人から、口コミで広がっていったと。

さかい:よく勘違いする人がいますけど……ミュージシャン同士の出会いは、絶対に運じゃないんですよ。才能と練習。友達が多いからって売れるわけじゃないし、仕事にありつけるわけじゃない。僕が若いときは、下手だったからこそ、ずっと家で練習したり音楽聴いたりしてたわけですから。

―「磨く」ってなによりも大事ですね。

さかい:すごく大事ですよ。それだけです。人脈があると1回は仕事がくるかもしれないけど、実力がないと次の機会につながらないですから。今回『さかいゆうといっしょ』をリリースできたのも、普通に頑張って生きてきて、それを好いてくれた人たちがいた結果です。

さかいゆう

―ミュージシャンは才能で結びつくもの。とてもシンプルな話ですよね。

さかい:はい。ミュージシャンの善し悪しは、ステージに上がったとき、どれだけ斬れる刀を持っているかですからね。自分の刀をしっかり研いでおけば、同じような刀を持ってる人が集まってきて、「おまえの刀見せて」となるわけだから。

―みなさん遊びでやってるわけじゃなくて、いいステージを作るためにやってるわけですもんね。

さかい:刀という言い方が攻撃的すぎるなら、「同じ言語を喋る人たち」という言い方でもいいかもしれませんね。音楽としての「さかいゆう語」を理解できる人たちですかね。それは聴く側も同じで、「さかいゆう語」が感覚として通じた人が、僕の曲を「なんかいいな」と思って聴いてくれる。そこに、音楽の深い知識や経験は全くいらないんです。

僕のコラボレーション曲は、仲よく一緒に話し合いながら作っていくものではないんですよね。「もし出してくれたものが楽曲に合わないようなら、ボツにさせてもらいます」と最初に相手に言ってしまいます。

―さかいさんの楽曲はサウンドにはとても凝ったこだわりが感じられますが、歌詞も含めて「歌」そのものはとてもシンプルで美しい芯の強さがある。それは、音楽をやっていなかったけどミュージシャンになりたい、なりたいからアメリカに渡った、共演したい人がいるからピアノを必死で練習した……といったさかいさんご自身の生き方の根底に、いつもとてもシンプルな想いがあるからではないかと、今日のお話で感じました。

さかい:そう……僕、あらゆる複雑なものが苦手なんですよ。音楽性は複雑でいいんですけど、あまりごちゃごちゃ考えるのは好きじゃないですね。

さかいゆう

―そのシンプルさ、ストイックさも、10代のLittle Glee Monsterから70代の日野皓正さんまで、音楽性も年齢も幅広い方々に愛される理由なんでしょうね。共同作業は苦手とおっしゃるさかいさんが、音楽ではコラボレーションという名の共同作業を……。

さかい:あ、それは違うんですよ。僕のコラボレーション曲は、仲よく一緒に話し合いながら作っていくものではないんですよね。最初に僕がデモテープを完璧に作って「あなたの力で、これ以上のものに仕上げてください」というプレッシャーを与えさせてもらうんです。「もし出してくれたものが楽曲に合わないようなら、ボツにさせてもらいます」と最初に言ってしまいます、どんなに有名なミュージシャンが相手でも。

―まさに、刀研ぎ職人のようですね(笑)。このアルバムはリリー・フランキーさんと描き下ろしジャケットでコラボレーションされているのも注目ポイントですが。

さかい:そんなに近しいわけじゃないんですが、僕にとってリリーさんはずっと気になる人だったのでオファーさせてもらいました。リリーさんは唯一無二だし、存在自体が作品みたいなところがありますよね。僕の楽曲から受けたイメージがこういう絵になったというのも、面白いコラボレーションだなと思います。

さかいゆう『さかいゆうといっしょ』初回限定盤ジャケット
さかいゆう『さかいゆうといっしょ』初回限定盤ジャケット

―あらゆるところで、研いだ刀の抜き合いが見られるこのアルバム。楽曲が年代順に並んでいるのも面白いですね。

さかい:曲順は、僕がそう聴いてみたかったからという理由で年代順にしたんですが、並べて聴くと自分の声の変化に気づきました。ヒップホップ色の強い前半のほうが優しい声で歌っていて、ポップな曲調の後半のほうが声が男らしいんです。きっと今後も自然と、いろんな方とコラボレーションはしちゃうと思うんですよ。それで『さかいゆうといっしょ』の第2弾が作れたら、また新たな発見があるんじゃないかな。

―ちなみに、次はどんな方とコラボしてみたいですか?

さかい:うーん、難しいですね。しいていうなら……絶対なさそうだけどキース・ジャレットかハービー・ハンコック(どちらもアメリカのレジェンドのような存在であるジャズピアニスト)かな。でも、僕はいつも「この人と一緒にやりたい」とはあえて思い込まないようにしてるんです。研いだ刀を抜きたいタイミングや、「あの人の研ぎ澄まされた刀を見たい!」と思うタイミングは、きっと自然にやってくるものだろうから。

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リリース情報

さかいゆう『さかいゆうといっしょ』初回限定盤(CD+DVD)
さかいゆう
『さかいゆうといっしょ』初回限定盤(CD+DVD)

2015年2月4日(水)発売
価格:3,996円(税込)
AUCL-175/176

[CD]
1. SHIBUYA NIGHT(featuring TOMOYASU TAKEUCHI) / さかいゆう
2. 生まれてきてありがとう feat. さかいゆう / KREVA
3. 記念日 feat. さかいゆう / マボロシ
4. ピアノとギターと愛の詩(うた)/ 大橋卓弥(スキマスイッチ)
5. シロクジ feat.さかいゆう / KOHEI JAPAN
6. Magic Hour feat. さかいゆう / RHYMESTER
7. LOVE & LIVE LETTER / 福耳
8. いつもどこでも feat. さかいゆう / 冨田ラボ
9. Hold You feat. Yu Sakai / Ovall
10. ピエロチック feat. 秦基博 / さかいゆう
11. Life is feat. Emi Meyer / さかいゆう
12. 薔薇とローズ feat. Little Glee Monster / さかいゆう
13. Mirror feat. お客さん / さかいゆう
14. 闇夜のホタル feat. 日野皓正 / さかいゆう
[DVD]
1. OPENING
2. SHIBUYA NIGHT feat. 竹内朋康
3. EMERGENCY feat. 竹内朋康
4. Life is feat. Emi Meyer
5. 愛するケダモノ feat. TOKU
6. ピエロチック feat. 秦基博
7. 薔薇とローズ

さかいゆう『さかいゆうといっしょ』通常盤(CD)
さかいゆう
『さかいゆうといっしょ』通常盤(CD)

2015年2月4日(水)発売
価格:3,186円(税込)
AUCL-177

1. SHIBUYA NIGHT(featuring TOMOYASU TAKEUCHI) / さかいゆう
2. 生まれてきてありがとう feat. さかいゆう / KREVA
3. 記念日 feat. さかいゆう / マボロシ
4. ピアノとギターと愛の詩(うた)/ 大橋卓弥(スキマスイッチ)
5. シロクジ feat.さかいゆう / KOHEI JAPAN
6. Magic Hour feat. さかいゆう / RHYMESTER
7. LOVE & LIVE LETTER / 福耳
8. いつもどこでも feat. さかいゆう / 冨田ラボ
9. Hold You feat. Yu Sakai / Ovall
10. ピエロチック feat. 秦基博 / さかいゆう
11. Life is feat. Emi Meyer / さかいゆう
12. 薔薇とローズ feat. Little Glee Monster / さかいゆう
13. Mirror feat. お客さん / さかいゆう
14. 闇夜のホタル feat. 日野皓正 / さかいゆう

イベント情報

『さかいの湯 Vol.3「さかいゆうといっしょ」スペシャル』

2015年3月13日(金)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京都 EX THEATER ROPPONGI
出演:
さかいゆう
ゲスト:
KOHEI JAPAN
土岐麻子
RHYMESTER
Little Glee Monster
料金:5,400円(ドリンク別)

プロフィール

さかいゆう

2009年にシングル『ストーリー』でデビュー。2014年は話題の楽曲“薔薇とローズ”収録の3rdアルバム『Coming Up Roses』がオリコンデイリーチャート5位にランクインした他、映画『LOVE SESSION』で初主演も果たし話題を集める。11月には初の中野サンプラザホールを含む大阪・東京でのスペシャルライブも開催。唯一無二の歌声と、SOUL・R&B・JAZZ・ゴスペル・ROCKなど幅広い音楽的バックグラウンドをポップスへと昇華させる、オリジナリティー溢れるサウンドが魅力の男性シンガーソングライター。2015年2月4日(水)に初のコラボレーションアルバム『さかいゆうといっしょ』をリリース。

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