特集 PR

CORNELIUS、坂本慎太郎と坂本真綾と組んだ「アニソン」を語る

CORNELIUS、坂本慎太郎と坂本真綾と組んだ「アニソン」を語る

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:永峰拓也

4月から放送されているテレビシリーズ『攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE』に続き、「25周年記念作品」と銘打たれた『攻殻機動隊 新劇場版』が6月20日より全国公開。2013年6月に「border:1」が公開された『攻殻機動隊ARISE』から始まり、足かけ2年にわたった『攻殻機動隊』の新シリーズが、いよいよ完結を迎える。この新シリーズのイメージを決定付けていたのが、かつての川井憲次や菅野よう子に代わる、小山田圭吾の音楽であったことはもはや言うまでもないが、劇場公開に合わせ、シリーズ2枚目のサウンドトラック、坂本真綾と坂本慎太郎との豪華なコラボレーションが話題のテーマ曲を収録したシングル、さらにはミュージッククリップ集が一挙発売される。そこで今回は、2013年以来となる小山田への『攻殻機動隊』についての単独インタビューを実施。そして、どうしても気になるCORNELIUSのオリジナルの新作についても、ちょっとだけしつこく追及しました。はたして、その行方やいかに……?

いわゆる「アニソン」とは全然違うからね。でも、一応「僕なりのアニソン」ってイメージはある。

―テレビシリーズのオープニング“あなたを保つもの”と『新劇場版』の主題歌“まだうごく”は、主人公の草薙素子役の坂本真綾さんとのコラボレーションですね。

小山田:このプロジェクトが始まったときにはテレビ版の予定がまだなかったので、急遽テレビ版のオープニングを作ることになったんです。テレビ版はより多くの人が見るから、「コンパクトに凝縮された感じで、わかりやすいものがいい」というオーダーがあって。映画版のオープニングに新しくメロディーを乗せたり、構成を変えたり、展開を加えたりして、歌ものに作り直しました。

CORNELIUS
CORNELIUS

―なるほど、映画版のオープニングを再構築したものなんですね。

小山田:だいぶ変わってはいるんですけど、曲が持ってる雰囲気みたいなものは、映画版のオープニングが基になってます。

―真綾さんとはこれまで何か接点はあったんですか?

小山田:いや、全然なかったです。プロジェクトの一番初めに映画のオープニングを作ったんですけど、そのときに初めてお会いしました。名前は知ってましたけど、「歌が上手い」っていう話を聞いたことがあるとか、そんなぼんやりした感じ(笑)。

―今回のプロジェクトにはSalyuさんや青葉市子さんも参加されていたわけですが、真綾さんならではの声の魅力はどんなところに感じられましたか?

小山田:癖がなくて、プレーンで、でも微妙な表情のつけ方がよくて、すごく好きなタイプの声でした。女優さんっぽいというか。もちろん歌ってるのは真綾さんで、素子の声色で歌ってるわけではないんだけど、フラットに何にでも変わって行ける感じは受けましたね。

―単純に上手さもあるし、素材にもなるけど、記名性もちゃんとある?

小山田:上手いと言っても、歌い上げる感じじゃなくて、あんまり癖のない、「上手さを感じさせない上手さ」っていうのかな。結構難しい歌だったけど、歌入れはすっごく早かったです。

―曲自体も真綾さんの声質を生かすイメージがあったのでしょうか?

小山田:“あなたを保つもの”は歌が多層的に入り組んでいて、歌を聴かせるというよりも、ちょっと擬態っぽいというか、声の構成を聴かせるイメージ。“まだうごく”に関しては、もうちょっとしっかりした歌もので、声の質感とか表情がわかりやすい方がいいかなと思って作りました。

―テレビのアニソンは90秒の中に情報量を詰め込んで、いかに聴き手を掴むかが勝負だって言いますよね。

小山田:そうなんだ、あんまりそういうことは考えなかったかな。まあ、「テレビなんでちょっとわかりやすく」みたいなことは言われたけど、あれがわかりやすいのかどうか、自分でもよくわからない(笑)。いわゆる「アニソン」とは全然違うからね。でも、一応「僕なりのアニソン」ってイメージはあって。普段の僕の曲ってあんまり展開がないものが多いんだけど、アニソンとして作った曲は「Aメロ、Bメロ、サビ」みたいな展開がちゃんとあるからね。歌いやすいかどうかで言うと、かなり歌いにくいんだけど(笑)。

Page 1
次へ

リリース情報

坂本真綾 コーネリアス 『あなたを保つもの / まだうごく』(CD)
坂本真綾 コーネリアス
『あなたを保つもの / まだうごく』(CD)

2015年6月17日(水)発売
価格:1,404円(税込)
VTCL-35211

1. あなたを保つもの
2. まだうごく
3. 東京寒い

CORNELIUS 『攻殻機動隊 新劇場版 O.S.T. by Cornelius』(CD)
CORNELIUS
『攻殻機動隊 新劇場版 O.S.T. by Cornelius』(CD)

2015年6月17日(水)発売
価格:3,132円(税込)
VTCL-60400

1. A Floating Ghost
2. あなたを保つもの
3. Execution No.9
4. Moments in Love(Piano)
5. Body/Head
6. An Electric Storm
7. Fall All
8. Split Spirit
9. In Search of Many
10. Scylla
11. Memories Fade
12. Involution No.9
13. Vrinda
14. Heart Grenade
15. Deep Breathing
16. Highway Friendly Type 2
17. Strange Obsession
18. Moments in Love(Harp)
19. まだうごく
20. All Fall

『攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE/新劇場版 Music Clips:music by Cornelius』(Blu-ray)
『攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE/新劇場版 Music Clips:music by Cornelius』(Blu-ray)

2015年6月24日(水)発売
価格:7,020円(税込)
VTXL-23

[収録内容]
1. ARISE OP「GHOST IN THE SHELL ARISE」コーネリアス
2. border:1 ED「じぶんがいない」salyu × salyu
3. border:2 ED「外は戦場だよ」青葉市子 コーネリアス
4. border:3 ED「Heart Grenade」ショーン レノン コーネリアス
5. border:4 ED「Split Spirit」 高橋幸宏 & METAFIVE(小山田圭吾 × 砂原良徳 × TOWA TEI × ゴンドウトモヒコ × LEO今井)
6. ALTERNATIVE ARCHITECTURE OP「あなたを保つもの」坂本真綾 コーネリアス
7. 「じぶんがいない」studio live ver. salyu × salyu
8. 「外は戦場だよ」studio live ver. 青葉市子 コーネリアス
9. 「まだうごく」studio live ver. 坂本真綾 コーネリアス
10. 攻殻機動隊ARISE border:less experience(2015.11.24日本科学未来館)(LIVE)

作品情報

『攻殻機動隊 新劇場版』

2015年6月20日(土)から全国公開
総監督:黄瀬和哉
脚本:冲方丁
原作:士郎正宗
主題歌:坂本真綾 コーネリアス“まだうごく”
音楽:コーネリアス
声の出演:
坂本真綾
塾一久
松田健一郎
新垣樽助
咲野俊介
中國卓郎
上田燿司
中井和哉
沢城みゆき
ほか
配給:東宝映像事業部

プロフィール

小山田圭吾(おやまだ けいご)

1969年東京都生まれ。1989年、フリッパーズギターのメンバーとしてデビュー。バンド解散後1993年、Cornelius(コーネリアス)として活動開始。国内外多数のアーティストとのコラボレーションやREMIX、プロデュースなど幅広く活動する。2008年にリリースされた『Sensurround & B-Side』がグラミー賞の「ベスト・サラウンド・サウンド・アルバム」にノミネートされるなど、海外での評価も高い。映像とのコラボとしては「UNIQLO」「CHANEL」などのCMや「デザインあ」(NHK Eテレ)などのTV番組、ドキュメンタリー映画『100万回生きたねこ』の映画音楽製作のほか、士郎正宗原作の3DCGアニメ映画『EX MACHINA』にもHARUOMI HOSONO+CORNELIUS名義で参加している。今回の『攻殻機動隊ARISE』ではこれまでのシリーズで独自の「攻殻」世界を紡いできた川井憲次、菅野よう子に続き、音楽面でも全く新しい『攻殻機動隊』が期待される。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

シャムキャッツ“Four O'clock Flower”

ただシャムキャッツの四人がフラットに存在して、音楽を鳴らしている。過剰な演出を排し、平熱の映像で、淡々とバンドの姿を切り取ったPVにとにかく痺れる。撮影は写真家の伊丹豪。友情や愛情のような「時が経っても色褪せない想い」を歌ったこの曲に、この映像というのはなんともニクい。(山元)