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Suchmos、男としての生き様をブラックミュージックに込める

Suchmos、男としての生き様をブラックミュージックに込める

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人
2015/07/07

みんな鬱憤は溜まってて、そこを包み隠して「俺たちは優しい兄ちゃんたちだよ」って感じでライブはできない。

―ライブでもよくやっている“Alright”では、<金は全能か? 無職はゴミか?><戦争は儲かるか? 平和はゴミか?>と歌っていて、まさに反骨精神がダイレクトに表れていますよね。

YONCE:“Alright”は、俺の働いていた場所が潰れて失業保険で生活してたときに、「働けよ」とか言ってくる奴に対して、「うるせえ」と思って書いた歌詞で。今Twitterでよく炎上騒ぎとかあるけど、背景を知らずに人のことを批判するのは簡単だから、そういうのは危ないんじゃねえのって思いますよね。

―それはメンバーみんな共有してる感覚?

YONCE:そうですね。わりとみんな鬱憤は溜まってて、そこを包み隠して「俺たちは優しい兄ちゃんたちだよ」って感じでライブはできない。まあ、社会性がないってことですけど(笑)。

YONCE

―でも、草食系男子が多いと言われる今、そういうある種のハングリーさというか、不良性みたいな部分って、Suchmosの魅力のひとつになってると思います。

YONCE:確かに、みんな男っぽいところはありますね。最近の若いバンドって、わりと自宅に籠ってた奴らというか、中高で人気ないグループに属してたような感じがするけど、Suchmosはうるさい集団にいた人間が集まってるので。でも、俺らチャラチャラはしてないんですよ。軟弱な歌詞を書いてる奴らの方が、意外とチャラチャラしてるって話をこの間聞きました(笑)。

―歌詞は男っぽいけど、チャラチャラはしてないって、それが一番かっこいいじゃないですか。

YONCE:バンドの決めごととして、「無駄打ちはしない」って言ってます(笑)。余裕のない状態なのに、浮ついた気持ちでいるのはださいと思うし。週刊誌に撮られるクラスになって初めて、そういうことをやる意味があると思うんですよね(笑)。


アンダーグラウンドなシーンでやって行くつもりもないし、もともと王道のつもりでやってるので、そこは誤解されたくないですね。

―ちなみに、OLD JOEは7月31日のライブで解散するそうですね。

YONCE:OLD JOEはもう7年ぐらいやってるバンドで、メンバーとは腐れ縁みたいな感じなんですけど、僕以外のメンバーも違うバンドで忙しくなってきていて。なので、それぞれが活躍できるフィールドを見つけて名声を馳せていく過程を考えたときに、このバンドの存在が足かせになるんだったら、一旦けじめとして解散っていう形を取ろうと。全員が超サクセスしてから、「40~50代で再結成するの、かっこよくね?」って言ってます。

―青春時代の終わりという感じでしょうか。

YONCE:そうですね。ひとつの区切りというか、全員が大人になって、本気で将来を考えた結果なのかなと思います。

―途中で「茅ヶ崎で音楽をやってる人は、ゲットマネーをあんまり考えてない」とも言ってたけど、YONCEくんの話を聞いてると、Suchmosとしては音楽で成功することを真剣に考えてそうですね。

YONCE:そこは重要だと思ってます。単純に、これだけかっこいいものを作って演奏してるんだから、それに見合った報酬は欲しいよねって思うし。「食えればいい」みたいな低い志を持つよりは、「どうせなら超金持ちになる方向で頑張ろうぜ」って話はしてます。もちろん、「自分たちが納得できる音楽で」っていうのは絶対なんですけど、アンダーグラウンドなシーンでやって行くつもりもないし、もともと王道のつもりでやってるので、そこは誤解されたくないですね。今ってどうしても「シティポップ」って言葉が便利だから、その枠にぼんやりと入れられてる節があるんで、そこから脱却したいとも思ってます。

YONCE

―<cityなんかよりtownだろ 日に焼けた肌で歌うんだろう>って歌詞も、“Pacific”にあるもんね。

YONCE:そこは超重要なパンチラインですね。

―“Pacific”はホントにパンチラインだらけで、<SNSよりbeachで 愛の言霊をささやいて>って歌詞もいい。「愛の言霊」っていうのはサザンの曲タイトルで、彼らももともと洋楽を日本人なりに吸収して、王道を作り出していった。Suchmosもそういうところを目指してると言えますか?

YONCE:極端に言えば、そうですね。ただ、この先どうなるかは全然わからなくて、俺たちはそのときのトレンドでやりたい音楽が変わるから、下敷きの部分は変わらなかったとしても、その上になにが乗ってくるのかは自分たちでも読めない。今メンバーと話してるのは、「もっとでかいステージでやれるようになりたいね」ってことで、そうなると今のサウンド感よりも、もっとスタジアムで響くようなサウンドが必要になるかもしれないですよね。今はそこを目指していろいろ練習中で、スタジアムでやってるライブ映像をYouTubeで見つけて、みんなで踊りながら見てます。

―ちなみに、最近の流行りは?

YONCE:MAROON5が2002年に1stアルバムを出してて、ちょうど俺が中1でニュージーランドにホームステイしてた時期なんですけど、向こうで意味わかんないくらい流行ってたんですよ。休み時間にラジカセから爆音で“This Love”を流して、白人も黒人も全員ノリノリで踊ってて、「こんなの俺の国にはない文化だ」と思って。で、この前でかいサウンドの話をしてたときに、MAROON5のライブ映像を見てみたら、アルバムのファンクでムーディーなイメージとはかけ離れたすげえ爆発力で、「超ロックバンドじゃん!」と思ったんですよね。

―それ、すごくよくわかる。Suchmosにはぜひそこを目指してほしいです。

YONCE:まあ、あのままにはならないと思いますけど、ああいう風に聴こえる音楽性は取り入れたいと思ってますね。俺、サッカーを見るのが大好きなんですけど、MAROON5はサッカーで言うと、俺が好きなリバプールなんですよ。チーム感がある。バンドのよさってそこだと思うんですよね。1人しかフィーチャーされてなかったりすると、「こいつら仲よくねえな。ニーズに合わせて集められたんだろ」って見える。俺らはマジで仲いいんで、そういう風には絶対見られたくないし、チーム感も大事にしていきたいです。

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リリース情報

Suchmos 『THE BAY』(CD)
Suchmos
『THE BAY』(CD)

2015年7月8日(水)発売
価格:2,484円(税込)
PECF-3153

1. YMM
2. GAGA
3. Miree
4. GIRL feat.呂布
5. GET LADY
6. Burn
7. S.G.S.
8. Armstrong
9. Alright
10. Fallin'
11. Pacific
12. Miree BAY ver.

イベント情報

『Suchmos 1st Full Album「THE BAY」リリースパーティー「Suchmos THE BAY」』

2015年9月10日(木)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:東京都 渋谷 WWW
出演:
Suchmos
KIMONOS
料金:前売2,800円 当日3,300円(共にドリンク別)

『Suchmos 「THE BAY」発売記念 ミニライブ&サイン会』

2015年7月18日(土)START 18:00
会場:愛知県 タワーレコード名古屋パルコ店 パルコ西館1階イベントスペース

2015年8月7日(金)START 20:00
会場:東京都 タワーレコード渋谷店1Fイベントスペース

プロフィール

Suchmos(さちもす)

2013年結成。ACID JAZZ&HIP HOPなどブラックミュージックにインスパイアされたSuchmos。都内ライブハウス、神奈川-湘南のイベントを中心に活動中。メンバー全員神奈川県育ち。Vo.YONCE.は湘南・茅ヶ崎生まれ、レペゼン茅ヶ崎。Suchmosの由来は、スキャットのパイオニア、ルイ・アームストロングの愛称サッチモからパイオニアとなるべく引用。『FUJI ROCK FESTIVAL '14』の「ROOKIE A GO-GO」2日目のトリを務める。普段からバイブスを共有していた、YONCE(Vo)、HSU(Ba)、OK(Dr)に、TAIKING(Gt)、KCEE(DJ)が加入。

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