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女子高生はなぜ輝ける? 冷静に大人を裏切る現実主義なsympathy

女子高生はなぜ輝ける? 冷静に大人を裏切る現実主義なsympathy

インタビュー・テキスト
武田砂鉄
2015/07/15

高校の部室から生まれたロックバンドが、あれよあれよという間にメジャーレーベルと契約。そのくせ、シンデレラ感を見せずに自ら「超絶無名バンド」と名乗り、つかみどころをちっとも教えてくれないsympathy。高知県の高校を卒業し、全国各地バラバラに散らばった彼女たちは、LINEやSkypeを駆使して曲を編みながら、「既読スルー」でケンカしながら、大人が求めるものを冷静に観察しながら、そんなものじゃない音楽を作り上げてみせる。ミニアルバム『トランス状態』には、思春期の無自覚な情感が詰め込まれていると思いきや、どうやら、この「無自覚」はものすごく自覚的らしいと知らされる。若さが持つ瞬間のピュアさを目一杯発散する、とっても爽やかだが、どこか巧妙なバンドの登場だ。ギターボーカルの柴田ゆうに話を聞いた。

他のメンバーは色々な音楽を聴いていたから、知らないバンド名ばっかり言われてしまって。なんだっけ、ほら、あの横断歩道を渡る写真の……。

―こんな話から入るのもなんですが、今、大学で入れ歯の勉強をされているそうですね。

柴田:そうなんです。お母さんから「歯科技工士になりなよ」って薦められて。

―入れ歯の勉強って、何から始めるんですか?

柴田:材質であったり、骨格や筋肉、あとは使用する金属の相性を覚えたりしています。

―これから高齢化が進んでいきますから、入れ歯業界は音楽業界よりも安泰かもしれないと……。

柴田:いやいやそんな(笑)。

sympathy(左から:門舛ともか、柴田ゆう、田口かやな、今井なつき)
sympathy(左から:門舛ともか、柴田ゆう、田口かやな、今井なつき)

―他のメンバーは高知と京都にいて、柴田さんだけが東京に住んでいるために、お一人でいくつか取材を受けていらっしゃるようですが、同じ質問に答えなければいけないから大変ですね。

柴田:そうですね。思わず質問の途中で、次の質問を予測して先に答え始めてしまいます。一番訊かれるのはバンド名の由来とか……。

―では、バンド名の由来を訊かせてください。

柴田:はい(笑)。バンドを組んで間もない頃、バンド名のアイデアを誰も出さなかったので、英語の単語帳を開き、目についた単語をバンド名にしようとしたんです。そうしたら「sympathy」って言葉が目に入って、読みもかわいいし、綴りもいいから、これでいこうと。

―かなり投げやりですね。

柴田:単語帳を開いては「違うね」っていうのを何度か繰り返して、だんだん飽きてきていたので。バンド名が「同情」ってどうなんだろうと思ったんですが、調べてみたら「共鳴」という意味もあったし、「痛みを分かち合う」という意味もあると最近知って「ピッタリじゃん」って後付けで補強しています(笑)。

―高校の部活で結成されていますが、「軽音楽部」じゃなくて「フォークソング部」という名称だったそうですね。

柴田:はい。とにかく規模が大きくて、部員が100人くらいいたんですが、いざ入部すると、メンバー争奪戦になるんですね。バンドを組んでくれる人を早く決めなきゃって急いでいたときに、まずはベース(今井なつき)が見つかって。次にギター(田口かやな)とドラム(門舛ともか)のコンビを見つけて、私がかやなに「そっち二人? 私たちも二人だから一緒に組もうよ」って声をかけたんです。

―修学旅行で新幹線の席を決めるみたいですね(笑)。そのときに四人が共鳴するアーティストとして、どういう名前が挙がりましたか?

柴田:これが全くいなかったんですよ。というのも私があんまり音楽に詳しくなくて、兄が好きなPerfumeなどのテクノポップとかボカロを聴いていたくらいで。かやなとなつきは色々聴いていたから、知らないバンド名ばっかり言われてしまって。なんだっけ、ほら、あの横断歩道を渡る写真の……。

―まさか、ビートルズですか……。

柴田:そうです、ビートルズだ!(笑)

―すごい認知の仕方ですね(笑)。

柴田:それくらい「これがすごく好き」と一緒に盛り上がれるものがなかったんです。だから、みんなで曲をコピーしたくても選びようがなくて。今では相対性理論や東京事変など、共通して好きなバンドも増えましたが、結成当初はとにかく選ぶのに困っていましたね。

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リリース情報

sympathy 『トランス状態』(CD)
sympathy
『トランス状態』(CD)

2015年7月15日(水)発売
価格:1,944円(税込)
NCS-10097

1. 女子高生やめたい
2. さよなら王子様
3. 紅茶
4. 有楽町線
5. 泣いちゃった
6. あの娘のプラネタリウム

イベント情報

『トランス状態 ON THE STAGE ~フライデーナイトはどうなっちゃうのー?!~』

2015年8月21日(金)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:大阪府 心斎橋 BIG CAT
料金:無料

プロフィール

sympathy(しんぱしー)

女の子4人でできている高知県産、超絶無名バンドsympathy。高校の部活の小さな部室から生まれ、初ライブのコンテストでたまたま優勝、地元のライブハウスでライブをしながらオリジナル曲を作り始め、かくかくしかじかを経て1st Mini Album「カーテンコールの街」を発表。絶賛遠距離中にもかかわらず、いつの間にやらレーベル・事務所と契約…!私たち一体どうなっちゃうのー!?今後の活動に注目!よそ見しないでね。「sympathyは“揺れるロック”を推進します。」

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