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cero、OGRE、D.A.N.の担当者たちが語る、日本インディー15年史

cero、OGRE、D.A.N.の担当者たちが語る、日本インディー15年史

『TOKYO MUSIC ODYSSEY』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:永峰拓也

インディペンデントでやり続けることをかっこいいと思う人が減ってるんじゃないかな? とか思うんです。(角張)

―D.A.N.をはじめとしたBAYON PRODUCTIONのアーティストも、今まさにメインストリームと関わり始めてる段階ですよね。

北澤:そうですね。少しずつメジャーの方たちも気にかけてくれるようになってきたんですけど、ここからどう接していくかは、今わりと葛藤があるところですかね。ヨギー(Yogee New Waves)もネバヤン(never young beach)も、最初は「メジャーに行きたい」という意識は薄かったと思うんですけど、いろんな人に見られて評価されるようになって、だんだん自信にも繋がっていって。

角張:いい話だなあ(笑)。

北澤:当然もっといい作品を作りたい、売れたいという気持ちも出てくるし、そこはメンバーも葛藤してると思うので、今年は彼らをどうやって上のフィールドに持っていけるかを考える年になると思います。

―若いバンドのメジャーに対する意識もここ10年で変わったように思うのですが、その変化をどのように見ていらっしゃいますか?

角張:僕の肌感ですけど、カクバリズムを始めた2002年くらいの頃は、「アンチメジャー」という人がいっぱいいたような気がするんですよね。で、だんだん景気が悪くなった2008年くらいになると、「もうメジャー行かなくていいっしょ」という意識に寄っていって、みんながDIYでツアーを組み立てて、売上を立てる事例がたくさんあって。でもその後は結構へばってきているような気もして。震災以降のここ4年くらいは、なんだかんだメジャーに行く人が増えてる気がします。

―確かに、そうかもしれないですね。

角張:インディペンデントでやり続けることをかっこいいと思う人が減ってるんじゃないかな? とか思ったりもするんですよね。インディペンデントで成功する事例より、『Mステ』に出たりする方がいいってなってしまっている。それはそれで全然いいと思うし、簡単に出演できるものじゃないから。ただ、こだわってるもののよさが少し隠れてしまって、評価する人たちが減っちゃったんじゃないかなとも思うんですよね。

角張渉

北澤:ここ最近は、ちょっと前までインディーズで出してたバンドが、急に『Mステ』に出たり、武道館でライブをやれちゃったりして、その辺のハードル下がってる感じがしますね。

柴崎:実は僕はもともとメジャーレーベルにいて、ずっとJ-POP系の宣伝をやってたんです。もちろんやりがいのある仕事ではあったけれど、正直に言えばそういう音楽は好きというわけではなくて、本来自分が好きな音楽とかインディー的なものに憧れながら20代前半を過ごしていて。P-VINEに入ってからは、最初は洋楽の宣伝とかを幅広くやっていたんですけど、そのうち邦楽のインディーで「DIYでやっていくんだ」という意識のある人たちとたくさん出会って、自分も段々とそういう価値観に共鳴していくようになっていきました。実際にP-VINEからメジャーに行くアーティストもいますが、そういう人はインディーのよさも十分わかった上で、それでもやったことのない可能性にチャレンジしたい、という気持ちがあるんだと思うんですよね。

柴崎祐二

―なるほど。

柴崎:なので、もちろんレーベルから離れるのは残念ではあるんですけど、一方で、前向きに頑張るために違った環境を模索したいという気持ちもわかるというか。そういった環境も含めて自分たちで考えていきたいというアーティストが、最近は増えていると思いますね。だからこそ、今後はリリースだけではなくて、インディーやメジャーといった枠組みとは別に、たとえばライブやその他の活動を含めたマネージメントをやるとか、多角的にアーティストをサポートしていけるような体制を目指すのが大切だと思っています。

角張:うん、めちゃわかります。インディーのよさ、風通しのよさのまま、メジャーでやれたらというのはありますよね。

柴崎:昔のメジャーレーベルだと、音楽的なことを含めてアーティストの描くビジョンのもとにスタッフが動いていくというよりも、レコード会社の組織の力である程度ひかれたレールの上で押し上げるようなやり方が多かったと思うんです。でも最近は、アーティストや、その近くにいるクリエイターやスタッフとかが一緒にDIYなやり方で作品作りをしていくことに対して、ちゃんと周りがリスペクトしてくれる環境ができてきたような気がします。それはある程度裏方の共通認識になってきているような気がしていて、いい変化だと思いますね。

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イベント情報

『TOKYO MUSIC ODYSSEY』

「TOKYO MUSIC ODYSSEY」とは、スペースシャワーTVがプロデュースする、音楽を中心に音楽と親和性の高いカルチャーも巻き込んで開催する複合イベントです。素晴らしい音楽の発信、新しい才能の発掘を通して、音楽の感動を多くの人に伝え、体験できるリアルスペースを提供します。私たちの心を揺らし、人生を豊かにしてくれるアーティスト、クリエイターが最高に輝く場所を創ることを目指します。そして、未来へ続く音楽文化の発展へ貢献していきます。「TOKYO MUSIC ODYSSEY」は5つのコンテンツで構成、イベントを開催いたします。(オフィシャルサイトより)

『SPACE SHOWER NEW FORCE』

2016年2月16日(火)OPEN 16:30 / START 17:30
会場:東京都 渋谷WWW
出演:
Suchmos
DAOKO
never young beach
Mrs. GREEN APPLE
LILI LIMIT
あいみょん

『SPACE SHOWER ALTERNATIVE ACADEMY』

2016年2月23日(火)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京都 渋谷WWW
出演:
OGRE YOU ASSHOLE
D.A.N.
Albino Sound
Qrion
※ceroは出演キャンセルになりました

『SPACE SHOWER MUSIC AWARDS』

2016年2月28日(日)
会場:東京都 国際フォーラム ホールA

イベント情報

『SPACE SHOWER MUSIC ART EXHIBITION』

2016年3月4日(金)~3月6日(日)
会場:東京都 渋谷 space EDGE
時間:11:00~19:00(3月5日は20:00まで)
『ART EXHIBITION』参加作家:
植本一子
オオクボリュウ
太田好治
上岡拓也
児玉裕一
谷端実
cherry chill will
本秀康
山根慶丈
鷲尾友公
ほか
料金:無料

『CREATOR'S SESSION』
2016年3月5日(土)17:00~18:00
トーク:
福田哲丸(快速東京)
富永勇亮(dot by dot inc.)

2016年3月6日(日)15:00~16:00
トーク:
evala
YKBX

2016年3月6日(日)17:00~18:00
トーク:
コムアイ(水曜日のカンパネラ)
児玉裕一
山田智和

※トークは予約制

プロフィール

cero
cero(せろ)

Contemporary Exotica Rock Orchestra 略してcero。様々な感情、情景を広く『エキゾチカ』と捉え、ポップミュージックへと昇華させる。2015年5月27日に、3rd Album『Obscure Ride』をリリース。オリコンアルバムチャート8位を記録し、現在もロングセールスを記録中。2016年5月21日には日比谷野外音楽堂にて、7月10日には大阪城野外音楽堂にて、ワンマンライブ『Outdoors』を開催。角張渉は、ceroが所属するレーベル・マネージメント会社「カクバリズム」の代表。

OGRE YOU ASSHOLE
OGRE YOU ASSHOLE(おうが ゆー あすほーる)

メンバーは出戸学(Vo,Gt)、馬渕啓(Gt)、勝浦隆嗣(Drs)、清水隆史(Ba)の4人。2005年にセルフタイトルの1stアルバムをリリース。2009年3月にバップへ移籍し、シングル『ピンホール』でメジャーデビュー。2014年10月には、P-VINE RECORDS より6thアルバム『ペーパークラフト』をリリース。柴崎祐二は、P-VINE RECORDSにてOGRE YOU ASSHOLEのA&Rディレクターを務める。

D.A.N.
D.A.N.(だん)

2014年8月に、櫻木大悟(Gt,Vo,Syn)、市川仁也(Ba)、川上輝(Dr)の3人で活動開始。様々なアーティストの音楽に対する姿勢や洗練されたサウンドを吸収しようと邁進し、いつの時代でも聴ける、ジャパニーズ・ミニマル・メロウをクラブサウンドで追求したニュージェネレーション。『FUJI ROCK FESTIVAL '15《Rookie A Go Go》』に出演。北澤学は、D.A.N.が所属するレーベル「BAYON PRODUCTION」の代表。

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