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HINTO×group_inou 同じクラスにいそうな型破りな男たち対談

HINTO×group_inou 同じクラスにいそうな型破りな男たち対談

HINTO『ゴールデンタイム vol.9』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:永峰拓也 編集:山元翔一
2016/06/28

HINTOとイノウって、同じクラスにいそうなんですよ。違うグループなんだけど、クオリティーの高いふざけ方をしてて、お互いちょっと意識してるみたいな。(安部)

―僕の勝手なイメージですけど、いくら音楽の好みが近かったとはいえ、どちらも対バンしてすぐに仲良くなるタイプの人たちじゃないような気がするんですよね。

安部:イノウはどんなアーティストとも対バンできるんだけど、かといって、どこのシーンにも属していないみたいな雰囲気があって、僕らもわりとそっち寄りだと思うんです。そういう似たような雰囲気を、心の奥底で感じていたのかもしれない。

imai:かっこいいことをやってる人はみんな「個」で立ってる印象がありますよね。僕らも、「音楽シーンのなかに話が合う人少ないな」って思っていた時期があったんです。でも、広い視野で、音楽に限らず、あらゆる方面で探してみると、世の中にオリジナルなものを作っている面白い人はいっぱいいて、ある時期から自分たちのテリトリーの外に目を向けて、そういう人を積極的に探すようになったんです。HINTOとはその流れで出会いました。かっこいいことやってる人はジャンルや職業関係なく自然と惹かれ合うし、そういう人たち同士が面白く活動するのが、つまらない人たちを淘汰する最善の方法だと思うんですよね。

imai

―確かに、HINTOにしてもイノウやアナログフィッシュとかと「個」でつながっているイメージがあります。

安部:普段から遊ぶわけじゃないですけど、たまに共演して、そのときにちょっと話して、でも心のなかでは認め合っているっていう距離感もちょうどいいんですよね。それに、僕らも当たり前にオリジナルであろうと努力しているし、イノウからもそれは感じる。世の中にないものを生み出すことに価値があるっていう根本にある考え方や、目指してるものや志みたいなものが音楽からはっきり感じられるから、普段から飲みに行って親交を図らなくても、不思議と疎遠にはならないんですよね。あとHINTOとイノウって、同じクラスにいそうなんですよ。違うグループなんだけど、クオリティーの高いふざけ方をしてて、お互いちょっと意識してるみたいな。最初に会ったときに、すげえそう思った。

―スプリットを出したときのヤンキーのアー写はそのクラスの写真だと(笑)。

HINTO×group_inou合同アーティスト写真 撮影:太田好治
HINTO×group_inou合同アーティスト写真 撮影:太田好治

imai:あれはただのノリです(笑)。

安部:『ろくでなしBLUES』(1988年から1997年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載された、森田まさのりによる日本の少年漫画)だって言って、楽屋でヤンキーっぽい写真を撮ってたんです。

cp:それをクオリティーを上げて撮ったんだよね。ヘアメイクも呼んで。

imai:知り合いの超一流の子にあれをやってもらったっていう(笑)。

安部:カメラマンも有名な人でしょ?

cp:太田好治さん。床に寝そべって、「もっとこいよ!」って撮ってた(笑)。

cp

―さっきimaiさんがおっしゃっていたように、音楽に限らずかっこいい人たちを探して、面白いことをやれる環境にしておくことが大事?

imai:大事というか、それしかないですね。変な話、音楽を作るのは当たり前だから、それよりも周りの環境をいい状態にしておくくらいしか仕事ってなくて。それだけやっておいて、あとはちゃんといいパフォーマンスさえできれば回っていくと思う。

安部:ライブの照明って、プロレスもやってる人なんでしょ?

imai:プロレスとか演劇とか、いろんなことをやってる人。その人も知り合いの知り合いで、面白いことを独自にやっている人を見つけてくるのは楽しいですね。

安部:へー、フットワーク軽いなあ。AC部(映像制作ユニット)の人とかを見つけたのも超早かったし、普段からアンテナを立てているんでしょうね。僕らからするとすげえエネルギーがいることを、イノウは普通のこととしてやってるところがすげえなって思いますね。

2010年リリースの『_(アンダーバー)』より。監督はAC部

ちょっと間抜けなものの方が好みだし、イノウの拍子抜けした楽しい感じにシンパシーを感じますね。(伊東)

―お互いの楽曲に対してはどのような印象をお持ちでしょうか?

安部:この人たちの歌詞は悪いですよ。人間の深いところを見つけ出してきて、「見つけた!」って笑ってる感じがする(笑)。しかも、それをそのまま出さずに、ちゃんとユーモアにくるんで出してる感じが悪い。“CATCH”もすごいよね。弱肉強食の世界の話でしょ?

2015年リリースの『MAP』より。監督はAC部

cp:あれはAC部に作ってもらったPVがそうなだけで……歌詞に動物は出てこないし。

安部:じゃあ、<金属バットもってきましたよ>は?

cp:“THERAPY”の最初の部分はプロレスの話なんだけど……歌詞は説明できない!

imai:でもそれじゃ記事にならない(笑)。

安部:どうやって書いてるの?

cp:トラックを聴いて浮かんでくる言葉と、あと日常生活の言葉があって……。

安部:ネタ帳があるの?

cp:ある。フレーズがあって、それを組み合わせて作ってる。

安部:気持ちって入ってる? 実際に自分の身に起きたこととか、リアリティーとか気にする? それとも、何となく「この言葉が強いからこっちかな」って感じ?

cp:それもなんかね、細かくまぶされてるからわかんない。リアリティーとかのあるなしは一行単位かもしれない。

安部:じゃあ、ホントに思ったことも入ってるの? <ペアルックはやめい>は実話?

cp:“ORIENTATION”は実話。たしか実際見たんだと思う。“SAFE”の<アイドント大丈夫>っていうのは、渋谷駅ですれ違った外人が言ってて、「これやばい」って思ったフレーズ。そういうのが多いかもしれない。飯食ってるときに、隣のテーブルがうるせえなって思って話聞いてると、面白いこと言ってたり。

安部:あるある。人って無意識に名言吐いてるもんね。

安部コウセイ

―サウンドに関してはどうでしょう? バンドと打ち込みっていう違いはあるけど、実は結構似ていると思うんですよね。

imai:音楽は結構似ていると思いますよ。HINTOはコウセイくんが曲書いているけど、真くんのギターなんてめちゃくちゃ個性的なわけじゃないですか? それが両立して並走してるのがすごい。歌詞も含めて、いろんな要素が並走しているものを、ひとつの曲として成立させるのはセンスがないとできないと思います。

―確かに、そのメロディーが並走する感じはイノウにもありますね。あと僕は前に伊東さんのギターを「素っ頓狂」って形容したことがあるんですけど、その感覚ってイノウにもある気がして。

伊東:小馬鹿にしようっていう意識はずっとあります。ちょっと間抜けなものの方が好みだし、大真面目に何かをするのはもともとそんなに好きじゃなくて、拍子抜けした楽しいところとか、ふざけたことを真面目にやっているところは、イノウに対してシンパシーを感じるところですね。

伊東真一

安部:素っ頓狂なことを真面目にやるのがいいよね。

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イベント情報

『ゴールデンタイム vol.9』

2016年7月3日(日)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO
出演:
HINTO
group_inou
料金:前売3,500円 当日4,000円(共にドリンク別)

『Eggs×CINRA presents exPoP!!!!! volume86』

2016年6月30日(木)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-nest
出演:
チーナフィルハーモニックオーケストラ mini
HINTO
戸渡陽太
Tempalay
料金:無料(2ドリンク別)
※会場入口で音楽アプリ「Eggs」の起動画面を提示すると入場時のドリンク代1杯分無料

プロフィール

HINTO
HINTO(ひんと)

元SPARTA LOCALSの安部コウセイと伊東真一が中心となり2010年結成。2013年に元SPARTA LOCALSで安部コウセイの実弟である安部光広が加入し現体制となる。2016年 2年ぶりとなる新作を絶賛制作中。

group_inou
group_inou(ぐるーぷいのう)

2003年結成。2006年自主レーベル「GAL」を設立。これまでに4枚のアルバムを発表。その音楽性はエレクトロ・ミュージックやヒップホップ、ハードコア、ポップス等の要素やアティテュードを内包しながら、どこにも属さないサウンドとグルーヴを確立している。活動初期から国内外の様々なアーティストとの共演を重ね、日本全国の大型フェスにも多数の出演歴を誇る。4thアルバム『MAP』収録“EYE”のMVが『文化庁メディアアート芸術祭新人賞 / アジアデジタルアート大賞展優秀賞』を受賞。音楽シーンだけに留まらず、グラフィックから映像作品に至るまで、各界のクリエイターと呼応した自由で多彩な活動にも注目が集まる。

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