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女子高生のみきなつみ、音楽業界のオトナたちの言葉に困惑する

女子高生のみきなつみ、音楽業界のオトナたちの言葉に困惑する

Eggs
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:関口佳代 編集:矢島由佳子

音楽業界の人たちに、「なつみちゃんの曲は、いいんだけど、アマチュアっぽいんだよね」ってよく言われるんですよ。それが悔しくて。

―みきさんはまだ18歳ですよね。もうちょっと、ゆっくり考えてもいいような気もしちゃうんですけど。

みき:う~ん……やっぱり、『未確認フェスティバル』に応募したことが大きかったんですよ。『未確認フェス』のあと、「こんなに話が上手くいくのか?」って思うくらい話がトントン拍子に進んで……。

今、他人じゃなくて、自分がなにかしなきゃ変われないタイミングに来たんですよ。もう、誤魔化しがきかないんですよね。だからなんでもペラペラと喋れてしまうこの性格が、今はもう邪魔なんです。

―『未確認フェス』に出て以降、音楽業界の人と関わることも増えてきて、みきさんの年齢やキャラクターで許されてきた部分もあるけど、それだけでは越えられない壁が出てきた?

みき:そうなんです。音楽業界の人たちに、「なつみちゃんの曲は、いいんだけど、アマチュアっぽいんだよね」ってよく言われるんですよ。「まだ自分のためにしか音楽を作れていないんじゃない?」って。それが悔しくて……でも、自分の作る曲を客観的に聴いたら「たしかにそうかも」って思うし。

みきなつみ

―「自分のための音楽」と「誰かのための音楽」の狭間で揺れているんですね。

みき:そう。たくさんの人に聴いてもらいたいっていう気持ちは大きいけど、誰かのために歌うより、自分のことを歌う方が気持ちは入るし、今は自分のためにしか歌えないような気がして。……私、最近、My Hair is Bad(以下、マイヘア)が大好きなんです。

―マイヘア、僕も大好きです。

みき:かっこいいですよね。言葉の力がすごいなって思う。マイヘアって、今まで憧れていたYUIさんとか阿部真央さんのようなシンガーソングライターとは全然違うんです。新しいんですよ、自分の中で。マイヘアの“卒業”を聴いて、<渋谷駅前は今日もうるさいな>なんて……「そんな個人的なこと歌っていいのか!」と思ったんです。「固有名詞とか、ありなんだ?」って。

―マイヘアのコンポーザーである椎木知仁は、もう徹底して「自分のこと」を歌いますよね。メジャーデビューして状況が変わっても、最新曲“戦争を知らない大人たち”で歌われているのは、やっぱり「自分」。

みき:そうなんですよね。

やっぱり、自分を制御したくない。今まで、本当は思っていたけど歌えなかったことを歌いたいです。

―マイヘアは、みきさんの周りが言う「アマチュアっぽさ」の極致かもしれないですよね。彼の歌う言葉はあまりにも「彼自身」過ぎるから。でも、ライブを観ると涙する人すらいるのは、ただただ「自分が生きている」ということを表現するがゆえの強度が、そこにはあるからだと思うんですね。

みき:なるほど……。最近、歌詞の書き方も椎木さんの影響で変わってきたんですよ。この間の『exPoP!!!!!』で、“赤裸々白書”っていう曲を最後にやったんですけど……。

―あの曲、すごくよかったです。<歌えてると思ってた歌は これじゃレコーディングもできないな だってさ>とか、周りの音楽業界の人たちに言われたことに対する悔しさや、音楽で食べていくことの難しさを直接的に歌っていましたよね。

みき:あの日、初めて歌ったんですよ。音楽関係の人たちにボロクソに言われて、帰りの電車の中で、もう脱水症状になるんじゃないかって思うくらい涙が止まらなかったときに書いた曲なんです。

―<今日は母の日だった なんのプレゼントも用意していなかった 新宿駅 南口の花屋 赤とピンク>と、固有名詞を入れながら歌っていますが、これはまさにその日自分が見た景色をそのまま込めたもの?

みき:そうなんです。「これ、歌ったらやばいかな?」っていう思いもあったんですけど、いざ歌ってみたら、本当にスッキリしたんですよ。言えなかったことも言えたし。……あれ? 今日、ここ最近モヤモヤと悩んでいたことが解決するかもしれない(笑)。

みきなつみ

―今日、できる限り言葉にしてみましょうよ。

みき:そうですね……やっぱり、真に迫った言葉を歌いたいんです。勝手な妄想だけど、女版「椎木知仁」になりたいくらいです。今まで、綺麗な言葉で、たくさんの人に受け入れられたいという思いで書いてきたし、“あんぱんまんのうた”みたいな、万人に届く言葉を探してきたけど、本当に響くのは……。

私が響くと思うのは、自分が見た景色を、身近にある言葉を使って歌うことなんです。綺麗な言葉を探す方が楽だけど、やっぱり自分を制御したくない。今まで、本当は思っていたけど歌えなかったことを歌いたいです。

―みきさんは、今、自分が見た景色を歌い続けていくべきなんだろうと個人的には思います。自分が変わるにつれて、段々と歌の在り方も変わっていくだろうから。

みき:みんなが言葉にしないだけで、本当は思っていることってあると思うんですよ。私は、それを音楽にしたい、歌にしたいと思う。

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アプリ情報

『Eggs』
『Eggs』

アーティストが自身の楽曲やプロフィール、活動情報、ライブ映像などを自由に登録・公開し、また、リスナーも登録された楽曲を聴き、プレビューや「いいね」等を行うことができる、アーティストとリスナーをつなぐ新しい音楽の無料プラットフォーム。登録アーティストの楽曲視聴や情報は、「Eggsアプリ」(無料)をダウンロードすると、いつでもお手もとでお楽しみいただけます。
料金:無料
推奨環境:iOS8.2以上(iPhone、iPad および iPod touch)、Android 4.3以上

イベント情報

『Eggs×CINRA presents exPoP!!!!! volume87』

2016年7月27日(水)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-nest
出演:
SATORI
TWEEDEES
杏窪彌
and more
料金:無料(2ドリンク別)
※会場入口で音楽アプリ「Eggs」の起動画面を提示すると入場時の1ドリンク分無料

プロフィール

みきなつみ

1998年4月14日生まれ 高校3年生 18歳。埼玉県出身。シンガーソングライター。2015年、作詞作曲を始める。ソニー、docomo、レコチョク、タワーレコード、TOKYO FM主催の10代限定オーディション『未確認フェスティバル2015』でファイナリストに選出され注目を集める。

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