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単なる反骨心ではない ★STAR GUiTARの健全な逆張り精神に学ぶ

単なる反骨心ではない ★STAR GUiTARの健全な逆張り精神に学ぶ

★STAR GUiTAR『Here and There』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:豊島望 編集:山元翔一
2016/11/25

「ライブをするしかない」っていう流れに反発したいんです。作品を発表するだけでアーティスト活動を続けるというのがひとつの選択肢としてあってほしい。

―「あちこちに」を表す「Here and There」というタイトルについて話していただけますか?

★STAR:僕がこれまでやってきたことや、性格も含めて、本当にあっちこっちにいってると感じるんですね。最近僕を知ってくれた人は、僕が歌ものをやっていることすら知らないと思うので、ベスト盤とはいえ、前作からこの変化は結構すごいなと(笑)。もちろん、それはそれで自分らしいと思いますし、僕のことを昔から知ってくれている人からすれば、「この人はあっちこっちいろんな路線でやってるよね」みたいなイメージがあると思うんです(笑)。

★STAR GUiTAR

―その移り気なところも、逆に★STAR GUiTARらしさだと。

★STAR:そういう意味での「Here and There」ですね。たぶん、これからもそうでしょうし。それこそ僕、先月に本名の「Akiyoshi Yasuda」名義でもアルバム(『alter ego』)を出したんですけど、それと今作を比べると「本当に同じ人?」って感じなんですよ。そっちはもっと暗くてアコースティックな作品なので。

―なぜこのタイミングで本名名義の作品を出そうと思ったのですか?

★STAR:それはそれで前からやりたいことだったんです。★STAR GUiTARはキラキラしてるけど、そうじゃない音楽も自分の中にはあって。でもそれは★STAR GUiTARだと表現できないから、Akiyoshi Yasuda名義で出したんです。ただ、それが10月でこれが11月なので、その振り幅がものすごいんですけど(笑)。

―「alter ego(=分身)」というタイトルを付けた理由も気になります。

★STAR:本名名義が一番素に近いんです。★STAR GUiTARはちゃんと演じるというか、こうありたいっていう理想像が★STAR GUiTARなので。そもそも僕、やりたいこと多すぎるんです。友達から「また名義が増えたのか」って言われました(笑)。

―早くも次にどこに行くのかが気になってしまいますが(笑)、個人的には、今回のベストアルバムで架空のバンドのイメージがあるというお話だったので、ライブで観たいなと思いました。ご自身にそういう考えはありますか?

★STAR:最近、「ライブをしなきゃ」みたいな風潮があるじゃないですか?

★STAR GUiTAR

―「ライブの時代」と言われがちですよね。

★STAR:そうなると、ライブをせずに成立するアーティストになりたいんです。それもアーティスト活動におけるひとつの選択肢としてありえてほしいという想いがあって。現実的には厳しいとわかりつつも、選択肢がひとつしかないのは嫌だなって思っていて、ちょっと天の邪鬼な方に進もうかなと。

―アンチとまでは言わないまでも、違う選択肢が欲しいと。

★STAR:「ライブをするしかない」っていう世の中の流れに反発したいんです。昔は「作品を出す」ということでちゃんとアーティスト活動を続けていける人がいたと思うんですけど、ライブの時代になってそういう人が淘汰されてしまうのが嫌で。作品を発表するだけでアーティスト活動を続けるというのがひとつの選択肢としてあってほしい。

★STAR GUiTAR

★STAR:なので、自分なりのやり方がないのかなと最近ずっと考えています。まだ答えは見えてないですけど、そういう方向にいけたらなと。まあ、逆にみんなが「作品が第一だ」って言い出したら、「ライブしようぜ」って言い出す可能性もありますけど(笑)。

―そこは常に逆をいくんですね。今回のアルバムで、「やっぱり★STAR GUiTAR最高!」ってなったら、今度は本名名義での活動に力を入れだしたりして(笑)。

★STAR:「なんなんだお前は?」って感じですよね(笑)。まあ、いろんなところに気軽にいるような存在でありたいと思っていて。「これしかできない」っていうよりは、自分の気持ちの赴くままに、これまでのイメージも気にしないくらいの身軽さではいたいかなと。

―さっきのライブの話にも通じますけど、選択肢がひとつしかないのは居心地が悪い。「ライブの時代だからライブをやらなくちゃダメです」とか「★STAR GUiTARじゃないとダメです」ってなってしまうのは嫌だと。

★STAR:そうですね。最初はいいのかもしれないですけど、だんだん違和感が大きくなって自分にとっては健全じゃない。ただ、「なんでも屋」になりたいわけじゃなくて、ちゃんとアイデンティティーは確立しておきたい……めんどくさい人ですね(笑)。

★STAR GUiTAR

―いや、人にはいろんな可能性があるんだから、ひとつの選択肢だけに絞る必要はないっていうのは、今の時代感的にもしっくりくる話だと思います。

★STAR:こんなことを聞き入れてもらってるスタッフのみなさまには、頭が上がらないです(笑)。

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リリース情報

★STAR GUiTAR『Here and There』
★STAR GUiTAR
『Here and There』(CD)

2016年11月16日(水)発売
価格:2,160円(税込)
CSMC-028

1. Starting Over feat. Scandi
2. Mind Surf feat. DAOKO
3. Star Guitar(Vocal by ボンジュール鈴木)
4. Imagine feat. Okika
5. Mirai Real feat. YOW-ROW from GARI
6. Mind Trip feat. Steven McNair
7. 君はスナイパー feat. MIRU from JaccaPoP
8. Brain Function feat. Azumi
9. After You feat. Okika
10. P.O.P(Person Or Popular)feat. Scandi
11. Find the Center of a Circle
12. Youthful Days feat. RAM RIDER

プロフィール

★STAR GUiTAR
★STAR GUiTAR(すたー ぎたー)

プロデューサー / アレンジャーのSiZKによるソロプロジェクト。2010年8月「Brain Function feat. Azumi from yolica」でデビューし、2011年1月には1stアルバム「Carbon Copy」でiTunes Storeダンスチャート1位を記録。テクノを基軸にハウス、エレクトロ、ドラムンベースやエレクトロニカなどの多彩なダンスミュージックを昇華したサウンドを展開する。2014年9月には、「ダンスミュージック」×「ピアノ」を融合させた、コラボレーションアルバム『Schrödinger's Scale』をリリース。90年代のテクノ・ミュージックをベースに、fox capture planのキーボードとしても大ブレイク中の「MELTEN」、PE'Zのキーボードとして時代を築き、現在はソロ名義での活動も盛んな「H ZETT M」、孤高の世界観を奏でる「Schroeder-Headz」等、豪華なピアニスト達との共演を実現し、ある種のセッション的なプロセスによって作り上げたその音像は大きな反響を呼んでいる。

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