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SKY-HIが語る、スターとしての覚悟「聴き手の人生に責任を持つ」

SKY-HIが語る、スターとしての覚悟「聴き手の人生に責任を持つ」

SKY-HI『OLIVE』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人 編集:矢島由佳子

オーガニックなサウンドに包まれ、ポジティブなメッセージを詰め込んだSKY-HIの新作『OLIVE』においてなにより重要なのは、「排除をしない」ということであるように思う。

2016年は、濃厚な一大コンセプトアルバム『カタルシス』でコアな音楽ファンからの評価を獲得し、多数のロックフェスに出演する一方で、『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系列)のテーマを手掛けるなど、より越境的な活動が目についた。しかし、彼が本当に目指しているのは真のポップスターであり、「リスナー一人ひとりの人生と本気で向き合う存在」だ。5月に開催される初の日本武道館公演は、あくまでもそこに向けた「スタート」なのである。

喉の手術による活動休止を経て、自分自身を見つめ直し、「愛と平和」を衒いなく歌い上げるに至るこの1年の歩みを振り返り、そのなかで芽生えた覚悟について語るSKY-HIの最新語録。力強い言葉の数々は、同時代の表現者たちとの共鳴を示すと同時に、彼が唯一無二のアーティストであることを改めて示している。

ジョン・レノンやマイケル・ジャクソンがそうだったように、リスナーの人生と向き合って生きていきたいんです。

―5月に予定されている初の日本武道館公演を、SKY-HIさんは「スタート」と位置付けているそうですが、その意味合いを教えてください。

SKY-HI:ポップスターと呼ばれる人は特にそうだと思うんですけど、音楽家はどこかのタイミングで、音楽自体を聴こうと思ってない人の耳に、自分の音楽を入れるチャンスがきっとくると思うんです。去年で言えば、『君の名は。』と“前前前世”とか、『逃げ恥』(ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』)と“恋”とかが、そうだったと思う。

タイアップに限らず、そういうチャンスがきっと音楽家にはくる。そういうタイミングって、音楽を作る人間にとって、一番数多くの人の人生に触れる行為だと思うんです。日本武道館というのは、まさに普段音楽を意識的に聴かない人でも知ってる場所じゃないですか?

―確かに、そうですね。

SKY-HI:僕は自分のキャリアをよく階段に例えていて、『カタルシス』(2016年1月発売)とその後のホールツアーを終えたときに、ある音楽評論家の人が「SKY-HIは踊り場にきた」という表現をしていたのがしっくりきたんですけど、武道館はそこから抜け出る意思表明の場だと思っているんです。

俺にとって曲を作ることは究極のコミュニケーションで、リスナー一人ひとりの人生に責任を持った上で、同時にものすごい人数とコミュニケーションすることもできるもの。その広さは、どこまでも広げていきたい。現時点では滑稽にすら思われかねないビッグマウスになるけど、ジョン・レノンやマイケル・ジャクソンがそうだったように、リスナーの人生と向き合って生きていきたいんです。

SKY-HI
SKY-HI

―2016年はロックフェスの出演やフリースタイルのブームと連動する動きがあって、「ロックフェスのトリ」だったり「ナンバー1のラッパーになる」というのも目標のひとつだとは言えると思うけど、SKY-HIの目線はもっと広い場所に向けられていて、そのなかには当然世界も入っている。武道館を控えたこのタイミングで、それを確認しておくのは重要なことかなって。

SKY-HI:そうですね。実際人と向き合って音楽を作ったら、おのずと『OLIVE』みたいなテーマが生まれたような気がします。自分でもこんなに愛とか平和について言及するタイミングがくるとは思ってなかったんだけど、「生きること=LIVE」にちゃんと寄り添うアルバムを作ったら、おのずとそうなっていった。だから『OLIVE』は、世界にまで広がるものを作る存在になるんだっていう覚悟を表した、意思表明のアルバムだと言ってもいいかもしれないです。

星野源さんにはすごくシンパシーを感じたんです。その分、「だったら、俺の作品を聴く人がもっと増えてもいいはず」っていう悔しさもあった。

―最初にRADWIMPSと星野源さんの話が出ましたが、2016年に出た作品のなかで、「これはやられた」とか「これは負けらんねえ」と感じた作品を、国内外で1枚ずつ挙げてもらうとしたら、どんな作品が挙がりますか?

SKY-HI:いっぱいあるんですけど……海外でいうと、ビヨンセの『Lemonade』は悔しかったですね。今の時代において、「できた曲をなんとなくいい具合に並べて『アルバム』って言ってんじゃねえよ」という思いがずっとあって、俺にはわかりやすいライバルとして映画があったんです。

実際アルバムを作るときは、最初に脚本を作って、シーン撮りをするように曲を作るんですね。それは『OLIVE』ももちろんそうなんだけど、ビヨンセは「映画に対抗する」ではなくて、まんまアルバムを映像作品として出したわけで、あれはホントに悔しかったな。

―国内だとどうですか?

SKY-HI:それこそ『人間開花』(RADWIMPS)か、『YELLOW DANCER』(星野源)は2015年に出た作品だけど……でもやっぱり、『YELLOW DANCER』かなあ。

SKY-HI

―その理由は?

SKY-HI:我々は先人たちの音楽を聴いて、そのバトンをもらって、自分のバトンにして、今度はそれをリスナーに渡して、いずれはそのなかのひとりがまた次にバトンを渡す存在になる。それが繰り返されていくなかで、でっかいバトンを作った人がポップスターとして後世に名を残すということだと思うんですけど、源さんのバトンにはすごくシンパシーを感じたんです。その分、「だったら、俺の作品を聴く人がもっと増えてもいいはず」っていう悔しさも当然あって。

―確かに、音楽的にも存在としても、通じる部分はあると思います。

SKY-HI:『YELLOW DANCER』はタイトルが表している通り、決して海外のモノマネではなくて、日本的なアルバムで、でもUSの土着的なファンクやソウルの匂いも出ていて、すごく素敵だなって思った。それと同時に「自分もやれてる」って思ったんだけど、自分はまだ踊り場にいて、多くの人に見てもらえる立場にいなかったから、「踊り場から出ます宣言」をしないといけないなって思ったんです。

―今度は自分がでっかいバトンを渡す存在になると。

SKY-HI:そっか……踊り場を抜ける作業というのは、「バトンを渡す準備ができましたよ」って、手を挙げることになるのかも。その結果、より多くの人が、俺の音楽に人生預けるつもりで向き合ってくれたら、その責任を取れる覚悟と自信が今はある。

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リリース情報

SKY-HI『OLIVE』Music Video盤
SKY-HI
『OLIVE』Music Video盤(CD+DVD)

2017年1月18日(水)発売
価格:3,996円(税込)
AVCD-93593/B

[CD]
1. リインカーネーション
2. BIG PARADE
3. Double Down
4. Stray Cat
5. 十七歳
6. 明日晴れたら
7. アドベンチャー
8. Walking on Water
9. How Much??
10. 創始創愛
11. Over the Moon
12. クロノグラフ
13. ナナイロホリデー
[Music Video盤DVD]
1. クロノグラフ -Music Video-
2. クロノグラフ -SKY-HI×高野苺-
3. ナナイロホリデー -Music Video-
4. Double Down -Music Video-
5. アドベンチャー -Music Video-
6. アドベンチャー -Making-

SKY-HI『OLIVE』Live盤
SKY-HI
『OLIVE』Live盤(CD+DVD)

2017年1月18日(水)発売
価格:6,264円(税込)
AVCD-93594/B

[CD]
1. リインカーネーション
2. BIG PARADE
3. Double Down
4. Stray Cat
5. 十七歳
6. 明日晴れたら
7. アドベンチャー
8. Walking on Water
9. How Much??
10. 創始創愛
11. Over the Moon
12. クロノグラフ
13. ナナイロホリデー
[Live盤DVD]
『SKY-HI HALL TOUR 2016 ~Ms. Libertyを探せ~ライブ映像@2016/3/13 TOKYO DOME CITY HALL)』
・フリージア~Prologue~
・トリックスター
・ONE BY ONE
・愛ブルーム
・スマイルドロップ
・Limo
・Countdown
・マインドコントロール
・TOKYO SPOTLIGHT
・Tumbler
・LUCE
・Young, Gifted and Yellow
・As a Sugar
・Tyrant Island / F-3
・Enter The Dungeon
・RULE
・Ms. Liberty
・VERY BERRY
・朝が来るまで
・Blanket
・逆転ファンファーレ
・Seaside Bound
・フリージア~Epilogue~
・アイリスライト
・クロノグラフ
・カミツレベルベット
・またね

SKY-HI『OLIVE』
SKY-HI
『OLIVE』(CD)

2017年1月18日(水)発売
価格:3,240円(税込)
AVCD-93595

1. リインカーネーション
2. BIG PARADE
3. Double Down
4. Stray Cat
5. 十七歳
6. 明日晴れたら
7. アドベンチャー
8. Walking on Water
9. How Much??
10. 創始創愛
11. Over the Moon
12. クロノグラフ
13. ナナイロホリデー

イベント情報

『SKY-HI HALL TOUR 2017 ~WELIVE~』

2017年3月4日(土)
会場:新潟県 新潟県民会館 大ホール

2017年3月10日(金)
会場:群馬県 ベイシア文化ホール 大ホール

2017年3月18日(土)
会場:愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール

2017年3月25日(土)
会場:宮城県 仙台イズミティ21 大ホール

2017年3月26日(日)
会場:青森県 リンクモア平安閣市民ホール(青森市民ホール)

2017年3月30日(木)
会場:大阪府 フェスティバルホール

2017年3月31日(金)
会場:大阪府 フェスティバルホール

2017年4月2日(日)
会場:広島県 新白島 上野学園ホール

2017年4月8日(土)
会場:福井県 福井市フェニックスプラザ 大ホール

2017年4月14日(金)
会場:愛媛県 松山市総合コミュニティセンター キャメリアホール

2017年4月16日(日)
会場:島根県 松江 島根県民会館 大ホール

2017年4月22日(土)
会場:鹿児島県 鹿児島市民文化ホール 第1ホール

2017年4月23日(日)
会場:福岡県 福岡市民会館 大ホール

2017年5月2日(火)
会場:東京都 九段下 日本武道館

2017年5月3日(水・祝)
会場:東京都 九段下 日本武道館

プロフィール

SKY-HI
SKY-HI(すかいはい)

2005年AAAのメンバーとしてデビューし、その傍ら同時期からソロラッパーとして都内クラブ等でマイクを握り、SKY-HIとしての活動を始める。2012年に自身主宰のコラボレーション楽曲制作企画「FLOATIN' LAB」が話題となり、CD化してリリース。KREVA等多数アーティストの楽曲への客演や各地でのライブも経て、同年の「WOOFIN' AWARD 2012」のベストオブラッパー部門を受賞。2014年3月には1stアルバム『TRICKSTER』をリリース。同年6月、MTV VMAJ 2014 BEST HIP HOP VIDEO受賞。2016年1月、2ndアルバム『カタルシス』をリリース。2016年2月から全国7か所7公演で行われた初の全国ホールツアー『SKY-HI HALL TOUR 2016 ~Ms. Libertyを探せ~』もソールドアウトとともに成功を収め、今一番、上昇気流に乗っている、ラッパーであり、シンガーソングライターであり、エンターテイナーである。

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