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雨のパレードインタビュー 新作に込めた「自己変革」の想いとは

雨のパレードインタビュー 新作に込めた「自己変革」の想いとは

雨のパレード『Change your pops』
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:西槇太一 編集:矢島由佳子、飯嶋藍子
2017/03/07
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雨のパレードのニューアルバム『Change your pops』は、そのタイトルが雄弁に物語っているように、彼らが日本の音楽シーンにおいてリスナー個々人のポップスの価値観を変革させるという気概を形象化した作品である。雨のパレードは、海外と時差のないサウンドプロダクションを漂白させることなく、日本人として表現する最先端のポップス像を追求し続けている。

あらゆるシーンにおいて「ポップ」という概念の細分化がドラスティックに表面化するであろう2017年だからこそ、メジャーレーベルに身を置き、クラブミュージックとバンドミュージックの境界線上で良質なポップスをクリエイトすることをあきらめない雨のパレードは、決定的にバンドの美学や指針を掲げるアルバムを提示する必要があった。バンドの首謀者である福永浩平が、自らの譲れないポップス論を語ってくれた。

ポップスって、人生の指針になったり、新しい居場所を確認できたり、その人に寄り添う音楽だと思う。

―アルバムが完成して、年が明けてからは落ち着いているんですか?

福永:年末まではバタバタだったんですが、年が明けて少し休みがあったので、ずっとNetflixを見てました。『フルハウス』を最初から最後まで全部見ちゃって(笑)。今はまた新曲を作ろうというモードになっています。

福永浩平
福永浩平

―ひとまずこのアルバムで表現すべきことをやり切れた実感がある?

福永:うん、一段落した感じはありますね。

―このアルバムは雨のパレードが、この国の音楽シーンにおけるポップに対する価値観の変化を促す、という気概を持って作ったわけじゃないですか。『Change your pops』って、それ相応の覚悟がなければ付けられないタイトルだと思うし。

福永:そうですね。僕らはもともと自分たちの音楽をポップスだと思いながら曲を制作していて。でも、「これはポップスじゃない」と感じる人がいるのもわかる。

だから、このアルバムは、たとえばロックバンドしか聴かない人にも、アンダーグラウンドな洋楽しか聴かない人にも、『Change your pops』という意味が通じるようにしたいなって。そういう人たちにも、僕たちの音楽はポップスで、ポップスってかっこいいと思わせたくて作ったんです。

福永浩平

―その大きなテーマは、雨のパレードがインディーズ時代から持ち続けているものだと思うけど、このタイミングで決定的な1枚を作らなきゃいけないと思ったんだろうなって。

福永:そういう大きいテーマに対する意識は常に持っていましたね。僕らは海外の新譜をたくさん聴いていて、そこから受けた影響を自分たちの制作にフィードバックしているんですけど、このタイミングで今作を出すということでいうと、今のこの時代の日本で、自分たちが作るポップスを認めさせたい、更新していきたいという気持ちがなにより強くて。

―日本でも、ポップスの捉え方やあり方は細分化されていると思うんですよね。たとえばSuchmosの音楽があれだけの広がり方をしたことは、間違いなくポップスの領域を広げたと思うし、KOHHのラップをキャッチーでポップなアンセムとして捉えているリスナーもいると思う。福永くんの思うポップスとはどういうものですか?

福永:ポップスって、人生の指針になったり、新しい居場所を確認できたり、その人に寄り添う音楽だと思います。僕は、そういうポップスを追求していきたい。同世代のアーティストはみんなそれぞれのポップス観を持っていて、だからこそ、そのあり方も細分化されていると思うんです。

当事者としてはそれぞれのポップスをぶつけ合って切磋琢磨しているという感覚があって。それぞれのポップスがちゃんと多くの人に届いて、日本の音楽シーンを底上げできたら最高だなという気持ちが、根底にあるんですよね。

福永浩平

―福永くんが雨のパレードを結成したとき、いつか『Change your pops』のようなアルバムを作るって想像していましたか?

福永:全然してなかったです。たとえばインディーR&Bのシーンが大好きな人たちが組んだバンドがいるとするじゃないですか。「インディーR&B」というパブリックイメージがあるバンドが、メジャーでオリジナルのポップスを追求していく姿を想像できるリスナーは、きっと少ないと思うんです。実際、僕もそのなかの一人でした。

でも、雨のパレードを結成したときから、他のバンドとは違うことがしたいという思いが強くて。去年メジャーデビューして、『New generation』というアルバムを、いわゆるバンドサウンドにこだわらない方法論を意識して作ったときに、「もっと自分たちなりのポップスを追求できる」と思えたんです。

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リリース情報

雨のパレード『Change your pops』初回限定盤
雨のパレード
『Change your pops』初回限定盤(CD+DVD)

2017年3月8日(水)発売
価格:3,780円(税込)
VIZL-1116

1. Change your mind
2. free
3. stage
4. Count me out
5. Take my hand
6. perspective(Interlude)
7. You
8. feel
9. Hey Boy,
10. intuition(Interlude)
11. 寝顔
12. 1969
13. speech(Interlude)
14. morning

雨のパレード
『Change your pops』通常盤(CD)

2017年3月8日(水)発売
価格:3,024円(税込)
VICL-64717

1. Change your mind
2. free
3. stage
4. Count me out
5. Take my hand
6. perspective(Interlude)
7. You
8. feel
9. Hey Boy,
10. intuition(Interlude)
11. 寝顔
12. 1969
13. speech(Interlude)
14. morning

イベント情報

『雨のパレード・ワンマンライブツアー 2017 「Change your pops」』

2017年3月24日(金)
会場:新潟県 CLUB RIVERST

2017年3月31日(金)
会場:北海道 札幌 COLONY

2017年4月2日(日)
会場:宮城県 仙台 LIVE HOUSE enn 3rd

2017年4月6日(木)
会場:大阪府 梅田CLUB QUATTRO

2017年4月8日(土)
会場:広島県 CAVE-BE

2017年4月9日(日)
会場:福岡県 graf

2017年4月12日(水)
会場:愛知県 名古屋CLUB QUATTRO

2017年4月14日(金)
会場:東京都 赤坂 BLITZ

プロフィール

雨のパレード
雨のパレード(あめのぱれーど)

福永浩平(Vo)、山崎康介(Gt)、是永亮祐(Ba)、大澤実音穂(Dr)。2013年に結成。ポストダブステップ、80's POP、インディーR&B、エレクトロハウス、アンビエント、TRAPなど様々なジャンルを超えたその音楽性はもちろん、アナログシンセやサンプラー、ドラムマシーンなどを取り入れた、バンドという形態に拘らないサウンドメイクで大きな注目を集めている。2016年3月に1stフルアルバム『New generation』でメジャーデビューし、同年7月にリリースしたメジャー1stシングル『You』はSSTVのヘビーローテーション「POWER PUSH!」をはじめ、各地のラジオ局でも続々とローテーションを獲得、リリース後に行われた渋谷クアトロワンマンを含む東名阪ツアーは全公演チケット即日ソールドアウト。12月21日には2ndシングル『stage』(TBS系テレビ「CDTV」のエンディングテーマ)をリリースした。2017年3月からはアルバムと同タイトルの全国ツアー『Change your pops』を開催する。

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ただシャムキャッツの四人がフラットに存在して、音楽を鳴らしている。過剰な演出を排し、平熱の映像で、淡々とバンドの姿を切り取ったPVにとにかく痺れる。撮影は写真家の伊丹豪。友情や愛情のような「時が経っても色褪せない想い」を歌ったこの曲に、この映像というのはなんともニクい。(山元)