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Charaとの親密トーク 愛を歌い続けて25年、言葉との関係は?

Charaとの親密トーク 愛を歌い続けて25年、言葉との関係は?

Chara『Sympathy』
インタビュー・テキスト
永堀アツオ
撮影:森山将人 編集:山元翔一
2017/07/19
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言いたいことは1行あればいいんじゃないか、と。そういう作りが多かったんだけど、今回は少しね……。

―ライブでのパフォーマンスという点でいうと、『LIVE 97-99 MOOD』(2000年にリリースされたライブ作品)を出された頃のライブはもっと……。

Chara:うん。オノマトペが激しかったよね。

―ある意味、言葉がブロークンしていたと思うんです。言葉の意味やメッセージ性というよりも、本当に音の響きで伝えていた時期もあったと感じていて。

Chara:うん。それはそれで好きだからね。でもそこも子どもが生まれてから変わっていったかな。長くライブを観てくれてる人ならわかると思うけど、今まではメロディーを重視して、歌詞が犠牲になっていた部分があったんだけど。

―そうなんですよ。25周年記念のライブも含めてなんですが、歌の言葉がより伝わりやすくなっているなと思いました。

Chara:うん。素直になってるというか……今まではメロディー優先でミステリアスさを大事にしていたところがあったけど、段階がひとつ先に進んだんだろうね。

Chara

―これまでは抽象性もよしとしてきたじゃないですか。どちらかというと、最初にメロディーが生まれたときに口ずさんでいた「Chara語」のようなものを優先していたと思うんですけど。

Chara:そうだね。でも何だろうね。もともと詞を書くのは好きなんだけど、私はファーストインプレッションで曲をバーッと書いたりするから、詞は詞っていうイメージで。歌詞は台本みたいに作るんだけど、メロディーと合わせたときに、はみ出したり、聴き取れなくなったりして、合わなくなると、Charaプロはそこで響きを優先してきたんですよね。

言いたいことは1行あればいいんじゃないか、と。そういう作りが多かったんだけど、今回は少しね……何だろう、どうしてなんだろう。まあでも、素直に書くのが新しいって気づいたのかもね。

詞はあまり注目されないんですけど(笑)、けっこういいこと言ってるぞっていうものもある。

―今回のアルバム『Sympathy』から、言葉の新しさを象徴する曲をあげるとすると?

Chara:どの曲にもあるんだけど、“Tiny Dancer”は実は詞が先なんだよね。この詞をザーッと書いてメロディーをつけてみたら、悪くはない曲が書けたんだけど、詞を変えなきゃいけない部分が出てきて……でも、やっぱりこの詞のままでやってみたいって思っていたタイミングで、くるりの岸田(繁)くんと音楽の話をする機会があったのね。

岸田くんと話したらメロディーが浮かんできて、家に帰ってギターを弾いてみたら、くるりっぽくなって(笑)。だったら岸田くんにお願いしたほうがいいだろうと思ってお願いしたんです。そのとき自分の作ったメロディーは聴かせずに、「この歌詞に曲をつけてほしい」って言って、直接やりとりして。

―Charaさんの詞先の曲って珍しいですよね。

Chara:珍しい。詞先の曲もあるんだけど、そのまま作るってことはなかったし。詞はあまり注目されないんですけど(笑)、けっこういいこと言ってるぞっていうものもあるので(笑)。そういう意味では今回は見てもらいたいところがけっこうありますね。

―でも、意外ですね。今回はパッと聴き、サウンドを重視して作ったアルバムのようにも感じるんですよね。

Chara:そういう雰囲気はもちろんある。たとえば、“Funk”は私がデモで「Just call me funk」って歌ってて、息子がそのフィーリングで続きを考えてくれて。Princeへのオマージュっていうのもあったんだけどね。

―息子さんの作った歌詞についてはどう感じました?

Chara:学校から帰ってきて、「ちょっと英語の歌詞にしたいんだけどやってくれない?」って言ったら、「いいよー」みたいな感じで、10分くらいでできちゃったんだよね。一緒にデモを聴きながら、「ここは何が言いたいの?」とかやりとりしながら書いて。褒めすぎてもよくないかなと思って、あまり褒めずにいたんだけど、なかなか才能あるんじゃないの? って思います(笑)。

アルバムのタイトルも彼に聞いて、『Sympathy』にしたんです。最初は“Intimacy”っていう、韻シストのBASIくんとやってる曲のタイトルが私のコンセプトだったの。真の親密さについてすごく興味があって。

「Intimate」は昔付き合ってた男女みたいな関係に使う言葉だって聞いて、そこから気になってたんだよね。

―そこが今回、一番お伺いしたいワードなんですよね。どうして親密さ、「Intimacy」に惹かれました?

Chara:わかんないけど、ずっと「『Intimacy』って何だろう?」って思ってたんです。私、ミニー・リパートン(アメリカの歌手)がすごく好きなんだけど、彼女も「Intimacy」をテーマにしてアルバムを作ってたのね。「おお~、やっぱりミニーもね」って思ったんだけど(笑)、親密って日常的には使わないでしょ? 「秘密」はよく使うけど、「親密な関係」って言うとちょっと古風な感じもするし、ちょっと忘れられそうな日本語だから。

―昨年11月の『Junior Sweet』ツアーには、「Intimate」(=親密な)というサブタイトルがついていました。

Chara:そう。「Intimate」は昔付き合ってた男女みたいな関係に使う言葉だって聞いて、そこから気になってたんだよね。ライブの後も、「心って読めるものっていうか、通じ合うものだよね」みたいな感じでいたから、やっぱり親密な感じはすごくきてる! と思って。

Chara

―“Intimacy”では、<言葉も心も通わせて 内に秘めた想いで>って歌っていますね。

Chara:まさに「Intimacy」だよね(笑)。最初は「リーディングハート」っていうタイトルもいいなって思って。そのほうが通じ合えるような気がしたんだけど、もっと英語としてちゃんとしてるほうがいいなと思って「Intimacy」にしたわけ。<心は通じ合うもの>って別の曲(“Symphony”)で書いてるけど、それが今回のテーマですね。

―“Sweet Sunshine”では<秘密よりも 親密さが知りたい>と歌っていますよね。前作のタイトルが『Secret Garden』(2015年)で、「自分の内側にある秘密を持ち合う集会」と言っていた『Secret Garden』のツアーがあって、2016年の『Intimate』ツアーでは、すでに“Sweet Sunshine”を歌っています。

Chara:本当だね! まあ、人生ってそうやってつながってくるものだと思う。私は影響受けやすいから、つなげてきているところもあると思うし。

―どうしてこの<秘密よりも 親密さが知りたい>っていう心境になりました?

Chara:この詞に関しては、秘密と親密が、「密」でつながってるって気がついてなかったっていう、単純にかわいらしい気づきだったんだよね。「あれ、これ仲間?」みたいな(笑)。言葉や漢字の形をいろいろ見るのも好きだから、もしかしたら「密」っていう漢字が気になったのかもね。

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リリース情報

Chara『Sympathy』
Chara
『Sympathy』(2CD)初回限定盤

2017年7月19日(水)発売
価格:3,780円(税込)
KSCL-2924/5

[CD1]
1. Tiny Dancer
2. Stars☆☆☆
3. Sympathy
4. Mellow pink
5. Funk
6. Love pop
7. Herbie
8. Symphony feat.mabanua
9. Intimacy
10. Darling Tree
11. KILIG
12. Sweet Sunshine
13. 小さなお家
[CD2]
1. 世界
2. Break These Chain
3. 大切をきずくもの
4. 月と甘い涙
5. あたしなんで抱きしめたいんだろう?
6. やさしい気持ち
7. Happy Toy
8. メンバー紹介

Chara『Sympathy』
Chara
『Sympathy』通常盤(CD)

2017年7月19日(水)発売
価格:3,240円(税込)
KSCL-2926

1. Tiny Dancer
2. Stars☆☆☆
3. Sympathy
4. Mellow pink
5. Funk
6. Love pop
7. Herbie
8. Symphony feat.mabanua
9. Intimacy
10. Darling Tree
11. KILIG
12. Sweet Sunshine
13. 小さなお家

ライブ情報

『Chara Live Tour 2017 “Sympathy”』

2017年9月1日(金)
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM

2017年9月3日(日)
会場:福岡県 DRUM LOGOS

2017年9月8日(金)
会場:愛知県 Zepp Nagoya

2017年9月17日(日)
会場:大阪府 Zepp Namba

2017年9月24日(日)
会場:東京都 昭和女子大学人見記念講堂

プロフィール

Chara
Chara(ちゃら)

1991年9月21日にシングル『Heaven』でデビュー。オリジナリティ溢れる楽曲と独特な存在感で人気を得る。1997年のアルバム『Junior Sweet』は100万枚を超えるセールスを記録し、ライフスタイルをも含めた「新しい女性像」としての支持も獲得。一貫して「愛」をテーマに曲を創り、歌い続け、2016年デビュー25周年を迎えた。2017年7月19日、『Sympathy』をリリースする。

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