特集 PR

海外で戦うCrossfaithが語る、日米英豪におけるロックの違い

海外で戦うCrossfaithが語る、日米英豪におけるロックの違い

Crossfaith『FREEDOM』
インタビュー・テキスト
柴那典
撮影:沼田学 編集:山元翔一
2017/08/09

日本のカルチャーを賞賛するときの言葉に「世界基準」とか「世界が認めた」という言い方がある。島国である日本らしい物言いだと思う。しかし、実際のところ、その「世界」というのはどこにあるのか? ラウドミュージックの分野で、「世界」というものを現場の肌感覚として誰よりも知っているバンドがCrossfaithだ。

大阪のハードコアシーンで育ち、今年で結成10周年を迎えた彼ら。メタルコア以降のバンドサウンドにエレクトロを取り込み、さらに様々な要素を吸収して音楽性の幅を広げてきた。2012年発売のミニアルバム『ZION EP』からは海外ツアーも本格化。アメリカの『Warped Tour』、イギリスの『Reading & Leeds Festival』を筆頭に、ヨーロッパ、オーストラリアなど各地のフェスやライブハウスに出演してきた。

ニューシングル『FREEDOM』の表題曲“Freedom”は、親交の深いイギリスのバンド・Enter Shikariのルー・レイノルズが参加。カップリングの“Rockstar Steady”では、The BONEZ / RIZEのJesseをゲストに迎えている。飽くなき挑戦を繰り広げる彼らに、海外と日本の音楽シーンの今、そして自らの信条を訊いた。

ロックバンドである以上、使い捨ての音楽じゃダメだと思う。(Teru)

―Crossfaithはこれまで何度も海外でツアーをしてきましたし、各国の音楽シーンの趨勢を誰よりも現場で捉えているバンドだと思います。今回のニューシングル『FREEDOM』の表題曲は、近年のポップミュージックのトレンドであるトラップ(ハードコアヒップホップから派生したヒップホップの一種)を取り入れていますよね。ラウドロックのバンドがトラップという音楽を取り入れるにあたっては、どういう発想があったんでしょうか?

Teru(Prog,Vision):今回のトラップもそうですし、トランスやドラムンベースやダブステップといった、いろんな音楽のエッセンスをいかにバンドに落とし込むかということについては、ずっと昔から考えていました。2ndアルバム(2011年リリースの『The Dream, The Space』)でThe Prodigyの“Omen”をカバーしたときに、デジタルサウンドをバンドに落とし込む方法を発見して、その次の『ZION EP』(2012年)からいろいろ試すようになったんです。

左から:Teru、Kazuki、Koie、Hiro、Tatsuya
左から:Teru、Kazuki、Koie、Hiro、Tatsuya

Teru:それも、誰かの真似をするわけじゃないし、自分たちの中で発見してきました。デジタルの音楽の世界では、「新しい音」「流行りの音」「新しい楽器」が毎日毎日アップデートされているんです。そういう意味でもトラップミュージックの音は、今までのCrossfaithになかったし、自分たちの中でも辿り着いた感覚はありますね。

―まさにCrossfaithの面白いところって、新しい音とか流行りの音を常に探っている印象があるところなんです。DJやプロデューサーはそういう発想が当たり前だと思うんですけれど、バンドマンとしてそれをやっている。

Teru:ただ、俺たちがロックバンドとして、新しいサウンドを追求している理由は、単に売れて金持ちになりたいからではないんです。ロックバンドである以上、使い捨てではない、ちゃんとメッセージとメンバーそれぞれの血が通ってる音楽じゃないとダメだと思うので。そういう想いは、DJやプロデューサーとはちょっと違うのかなと思います。

Teru
Teru

10年前、俺たちが高校生くらいのときに聴いてた「ロックの感じ」って、どんどん薄れていってると思うんです。(Koie)

―カップリングの“Rockstar Steady”にはロックスターというキーワードがあります。ロックというものが時代の流れの中で追いやられているようなムードがあるとするならば、この曲にはそれに対してのアンチテーゼのようなものも感じました。

Koie(Vo):この曲名には「ロックスターのやり方」っていう意味を込めているんです。ちょっと皮肉ったところもあるけれど、自分たちの置かれている状況でできることがあるんじゃないかと。

やっぱり、俺たちが高校生くらいだった10年前と比べると、ロックのかっこよさや存在感って、どんどん薄れていってると思うんです。俺たちはその状況を見ながら10年がむしゃらにバンドを続けてきた。で、周りを見渡してみたら、どんどんバンドがいなくなったり、シーンが弱くなったりしている。そのことを歌詞に書いたんです。

Koie
Koie

Koie:そういう今のロックシーンで、俺たちがどうやっていくのか――この曲には、いろんな要素が入っていると思うんですよ。ドラムンベースもミクスチャーも入っているし、2017年式のCrossfaithのサウンドになっている。それをアジアの極東から出てきたバンドがやることが面白いと思って、そういうメッセージを強めに歌詞で書いてみようって書き上げました。

―この曲の歌詞に関しては、意味をぼかしてないですよね。

Koie:そうですね。抽象的なものというよりは、実名を出したりしている。

―特にジャスティン・ビーバーの名前が歌詞にあるのは最高だと思ってて。

Koie:俺も書いた瞬間に最高だと思いました(笑)。

―というのは、ジャスティン・ビーバーは今のアメリカのポップスターの象徴なわけですよね。で、僕の印象としては、アメリカでは特にロックが弱い国になっている(参考記事:ワンオクが、ロックの力が弱まったアメリカで勝つために選んだ道)。イギリスと日本は比較的ロックが元気な国だと思うんです。

Koie:その通りだと思います。

Page 1
次へ

リリース情報

Crossfaith『FREEDOM』初回限定盤
Crossfaith
『FREEDOM』初回限定盤(2CD)

2017年8月2日(水)発売
価格:1,600円(税込)
SRCL-9470/1

[CD1]
1. Freedom(ft. Rou Reynolds from ENTER SHIKARI)
2. Rockstar Steady(ft. JESSE from The BONEZ / RIZE)
3. Diavolos
[CD2]
1. Revolution(The Bloody Beetroots Remix)
2. Kill 'Em All(Shikari Sound System Remix)
3. Rx Overdrive(TeddyLoid Remix)

Crossfaith『FREEDOM』通常盤
Crossfaith
『FREEDOM』通常盤(CD)

2017年8月2日(水)発売
価格:1,300円(税込)
SRCL-9472

1. Freedom(ft. Rou Reynolds from ENTER SHIKARI)
2. Rockstar Steady(ft. JESSE from The BONEZ / RIZE)
3. Diavolos

Crossfaith『Crossfaith -LIVE IN JAPAN- AT MAKUHARI MESSE』
Crossfaith
『Crossfaith -LIVE IN JAPAN- AT MAKUHARI MESSE』(DVD)

2017年8月2日(水)発売
価格:4,980円(税込)
SRBL-1761

1. Opening : New Genesis
2. Monolith
3. We Are The Future
4. Jagerbomb
5. Kill 'Em All
6. Snake Code
7. Eclipse
8. Wildfire
9. Mirror
10. Madness
11. Photosphere
12. Tears Fall
13. Scarlett
14. System X VIP
15. Xeno
16. Raise Your Voice
17. Devil's Party
18. Astral Heaven
19. Rx Overdrive
20. Revolution
21. Drum Solo
22. Countdown To Hell
23. Leviathan

Crossfaith『Crossfaith -LIVE IN JAPAN- AT MAKUHARI MESSE』
Crossfaith
『Crossfaith -LIVE IN JAPAN- AT MAKUHARI MESSE』(Blu-ray)

2017年8月2日(水)発売
価格:5,980円(税込)
SRXL-131

1. Opening : New Genesis
2. Monolith
3. We Are The Future
4. Jagerbomb
5. Kill 'Em All
6. Snake Code
7. Eclipse
8. Wildfire
9. Mirror
10. Madness
11. Photosphere
12. Tears Fall
13. Scarlett
14. System X VIP
15. Xeno
16. Raise Your Voice
17. Devil's Party
18. Astral Heaven
19. Rx Overdrive
20. Revolution
21. Drum Solo
22. Countdown To Hell
23. Leviathan

イベント情報

『10th ANNIVERSARY TOUR ONE MAN SHOWS - FAITH LASTS FOREVER -』

2017年10月27日(金)
会場:東京都 お台場 Zepp Tokyo

2017年11月5日(日)
会場:愛知県 Zepp Nagoya

2017年11月10日(金)
会場:宮城県 仙台 Rensa

2017年11月12日(日)
会場:石川県 金沢 EIGHT HALL

2017年11月17日(金)
会場:広島県 広島CLUB QUATTRO

2017年11月18日(土)
会場:福岡県 DRUM LOGOS

2017年11月22日(水)
会場:青森県 Quarter

2017年11月24日(金)
会場:北海道 札幌 PENNY LANE24

2017年11月29日(水)
会場:香川県 高松 OLIVE HALL

2017年12月10日(日)
会場:大阪府 Zepp Osaka Bayside

2017年12月16日(土)
会場:沖縄県 桜坂セントラル

プロフィール

Crossfaith
Crossfaith(くろすふぇいす)

2006年11月、Koie(Vo)、Teru(Prog,Vision)、Kazuki(Gt)、Hiro(Ba)、Tatsuya(Dr)により地元・大阪で結成。ロックとエレクトロの2つの世界を融合させた音を武器にワールドワイドな活動を行う。欧米のバンドと同じ舞台に立ち、世界中のキッズを虜にしてきた彼ら。世界各国のフェスへ出演し、メインステージでのアクトを務め、40か国近くの国々でツアーを行うなどといった日本人アーティストとして前例のない偉業を果たし、ロック史に新たな歴史を刻んだ。2015年、メジャーデビューアルバム『XENO』をリリース。ゼロ世代アーティストとして、ひたすら日本から「今」のロック音楽を牽引している。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

岩井勇気(ハライチ)『ひねくれとか言われても俺はただ自分が進みたい道を選んでるだけ』

ドリームマッチでの『醤油の魔人 塩の魔人』、ラジオで突如披露した推しキャラケロッピをテーマにしたEDM調楽曲『ダメダメケロッピ』など、音楽的な才能に注目が集まる岩井勇気。今回はミツカン「こなべっち」とタッグを組み、自らがマイクを取ってラップに挑戦。しかもこの動画、岩井がこれまでラジオや書籍の中で言及してきた、珪藻土のバスマットや、海苔、メゾネットタイプの部屋、クラウス・ノミなどのネタが詰まっていて、まさか岩井さんの自宅なのでは……? と隅々まで見てしまう。つぎはぜひ、自作のトラックとリリックによる曲が披露されることを待っています。(川浦)

  1. 荘子itが執筆 『スパイの妻』の「軽さ」が持つ倫理的な意味とは 1

    荘子itが執筆 『スパイの妻』の「軽さ」が持つ倫理的な意味とは

  2. あがた森魚が引退を発表、渋谷CLUB QUATTROで100人限定ワンマンライブ開催 2

    あがた森魚が引退を発表、渋谷CLUB QUATTROで100人限定ワンマンライブ開催

  3. 曽我部恵一と語る、個に還れない時代のリアル 人はなぜ踊るのか? 3

    曽我部恵一と語る、個に還れない時代のリアル 人はなぜ踊るのか?

  4. 山崎賢人&土屋太鳳W主演 Netflix『今際の国のアリス』場面写真公開 4

    山崎賢人&土屋太鳳W主演 Netflix『今際の国のアリス』場面写真公開

  5. 『ハリー・ポッターと賢者の石』初の3D上映が全国の4D劇場82館で実施 5

    『ハリー・ポッターと賢者の石』初の3D上映が全国の4D劇場82館で実施

  6. 星野源、長谷川博己、新田真剣佑、橋本環奈、浜辺美波が先生役 ドコモ新CM 6

    星野源、長谷川博己、新田真剣佑、橋本環奈、浜辺美波が先生役 ドコモ新CM

  7. のん×橋本愛が7年ぶり共演『私をくいとめて』予告編&ビジュアル公開 7

    のん×橋本愛が7年ぶり共演『私をくいとめて』予告編&ビジュアル公開

  8. 表層的なのは嫌。市川渚が重んじる本質と、こだわり抜かれた生活 8

    表層的なのは嫌。市川渚が重んじる本質と、こだわり抜かれた生活

  9. シム・ウンギョンが日本映画に挑戦したわけ。韓国人気女優の素顔 9

    シム・ウンギョンが日本映画に挑戦したわけ。韓国人気女優の素顔

  10. 『アングスト/不安』の怖さ。殺人が論理的答えとして導き出される 10

    『アングスト/不安』の怖さ。殺人が論理的答えとして導き出される