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アニメ『3D彼女』企画対談 アニメ作りと劇伴が生まれる背景

アニメ『3D彼女』企画対談 アニメ作りと劇伴が生まれる背景

Akiyoshi Yasuda『absolute ego』『3D彼女 リアルガール オリジナル・サウンドトラック』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:伊藤惇 編集:山元翔一

★STAR GUiTAR、SiZKとして知られるAkiyoshi Yasudaが、4月から放送されているアニメ『3D彼女 リアルガール』の劇伴を担当している。これまでは主にダンスミュージック、J-POPを主戦場としてきたが、昨年のテレビドラマ『レンタルの恋』に続き、劇伴作家としてのキャリアを確実に築き上げつつある。一方、アニメのサントラに先駆けて、Akiyoshi Yasuda名義の2ndアルバム『absolute ego』も発表。こちらはアンビエント / ドローン的な作風で、またしても新境地を見せている。

こうした多岐に渡る活動には、セールスが「ライブ中心」と言われるようになって久しい現在の音楽シーンに対し(一般社団法人コンサートプロモーターズ協会調べ)、そこからはみ出るものを認めようとする精神性が大きく関係している。そして、『3D彼女 リアルガール』の監督を務める直谷たかしもまた、「他と違っていい」という感性を持つ作り手であった。2人のはみ出し者が音楽とアニメという境界を越えて意気投合した対談から、風通しのいいモノ作りのあり方を改めて考えてみたい。

Yasudaさんの音楽は「これは俺が求めているものに違いない」って思った。(直谷)

—まずは『3D彼女 リアルガール』(以下、『3D彼女』)の音楽をYasudaさんが担当することになった経緯を教えてください。

直谷:候補の方の音源を10人くらい聴かせていただいたんですけど、僕的には即決でした。いわゆるオーケストレーションとは違うテイストがあって、そういう音楽に絵をつけていったら面白いんじゃないかと。もともと変な音楽が好きで、一般大衆向けのポップな歌とかはあんまり聴いてなかったので、Yasudaさんの音楽は「これは俺が求めているものに違いない」って思ったんですよね。

—もともとどんな音楽がお好きなんですか?

直谷:海外のインディーズというか……最近だとSuperorganismとか好きですね。海外の人って、ロックでもジャズでも民族音楽でも、ミックスしますよね。「その楽器の組み合わせ、アリなの?」とか、そういうのが好きです。あとはチルアウトとかも好きで、Yasudaさんの音楽はもうバッチリだなって思いましたね。

左から:Akiyoshi Yasuda、直谷たかし
左から:Akiyoshi Yasuda、直谷たかし

—Yasudaさんにとっては、昨年のテレビドラマ『レンタルの恋』(TBS系)に続いての劇伴ですね。

Yasuda:まさか10人も候補がいたとは思ってなかったんですけど(笑)、自分に決まったと聞いたときは「おっしゃ!」って感じでした。

—劇伴に足を踏み入れたのは、何かきっかけがあったんですか?

Yasuda:もともとやりたいとは思ってたけど、劇伴とか映像音楽は「僕にはできないもの」っていうイメージがあったんです。でも、★STAR GUiTARをやっていくうちに、徐々にインスト中心になっていったので、「これなら映像音楽の世界に足を踏み入れてもいいかもしれない」って思えるようになって。

直谷:以前はどんな活動がメインだったんですか? ライブ活動をやられたりとか?

Yasuda:もともとSiZKという名前で、いわゆるJ-POPの作家をやっていたんです。作家として音楽を作りながら、自分の表現もやりたいなって思って、★STAR GUiTARという自分のプロジェクトをはじめて。最初はJ-POPからの流れもあったので、フィーチャリングボーカルを立てて、DJやりながらライブをやっていたんですけど、だんだんピアニストをフィーチャリングしたり、ボーカル以外の人たちとやっていたら、いつのまにか全部インストになってました(笑)。

★STAR GUiTAR『Special Ordinary』(2017年)を聴く(Spotifyを開く

—前回の取材で「『ライブをするしかない』っていう世の中の流れに反発したい。作品を発表するだけでアーティスト活動を続けるというのがひとつの選択肢としてあってほしい」ということをおっしゃっていて、劇伴の仕事っていうのもあの発言の延長にあるものかなと。

Yasuda:まさにそうですね。僕は「作品を作りたい」っていう欲のほうが強いんです。

Akiyoshi Yasuda

—直谷さんのこれまでのキャリアについてもお伺いしたいです。

直谷:僕がアニメ業界に入ったのは、30代半ばくらいなんです。もともとデザインの仕事をしていて、20歳くらいのときにちょこっとだけアニメの仕事をしたことがあったんですけど、想像していたのと違って、あまりにも辛いなと。

なので、正直アニメの仕事は絶対やりたくないと思っていたんです(笑)。でも、たまたまアニメのパッケージのデザインの仕事をやったら、その流れで本格的にアニメの仕事をするようになって。そういうキャリアなので、最初からアニメの世界でずっと好きでやってる人よりは、客観的に作品を見ているかもしれないですね。

直谷たかし

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リリース情報

Akiyoshi Yasuda
『absolute ego』

2018年5月23日(水)より配信

1. Grace
2. res
3. rest
4. nik
5. sén
6. mono
7. andthen
8. While
9. roof

Akiyoshi Yasuda
『3D彼女 リアルガール オリジナル・サウンドトラック』

2018年5月30日(水)リリース
価格:3,240円(税込)

1. because you are here.
2. Loop in Loop
3. own way
4. Clumsy Love
5. Walk
6. Play With
7. Morning Glory
8. You are here.
9. more salty
10. each other
11. beside
12. I Myself
13. MAZE
14. first sight
15. naked
16. ready?
17. FunFunFun
18. carefree
19. それ変☆身
20. I feel something
21. you' re the one
22. even so
23. under your spell.
24. blue
25. present
26. LOOOOL
27. Yeah?
28. No way!
29. Phew!
30. Sweetest day
31. rush into
32. in hot water
33. life you live
34. if you wanna
35. visionary
36. cloud nine

番組情報

『3D彼女 リアルガール』

2018年4月3日(火)より日本テレビ「AnichU枠」ほかにて毎週火曜25時59分より放送中

声の出演:
芹澤優(五十嵐色葉)
上西哲平(筒井光)
蒼井翔太(伊東悠人)
津田美波(石野ありさ)
寺島拓篤(高梨ミツヤ)
上田麗奈(綾戸純恵)
神田沙也加(えぞみち)

主題歌:くるり“だいじなこと”(SPEEDSTAR RECORDS)
エンディングテーマ:BiSH“HiDE the BLUE”(avex trax)

プロフィール

Akiyoshi Yasuda(あきよし やすだ)

Akiyoshi Yasuda(あきよし やすだ) 愛知県一宮市出身、自身のユニット「★STAR GUiTAR」として、H ZETT M、fox capture plan、世武裕子、といった豪華なピアニスト陣とのコラボレーションを実現するなど、テクノを基軸にハウス、エレクトロ、ドラムンベースやエレクトロニカなどのダンスミュージックを独自に昇華したサウンドを展開する。2016年、「あるがままの自分」=Akiyoshi Yasudaとしてたどり着いた新境地は、静寂な中にも確かな光を感じさせ、自己と向き合うことで奏でられるその旋律は、どこまでも優しく聞き手に降り注ぎ、昨今エンジニアとしても活躍するその手腕は、Mix&Masteringでも大いに発揮され、音楽人としても稀有な存在となっている。2017年、TBS テッペン!水ドラ!!!『レンタルの恋』(剛力彩芽主演)の劇中音楽を担当。電子音のソフトなテクノやハウスミュージックとギターやピアノのアコースティック音を掛け合わせることによる音の世界観で関係者の評価を呼び、劇伴作家として、CM,WebSound等、無限の可能性を提示し続け活動の幅を広げている。

直谷たかし(なおや たかし)

フリーアニメ演出家。監督作品は、『私たち、らくろじ部!』(2016年)、『刀剣乱舞-花丸-』(2016年)、『3D彼女 リアルガール』(2018年)。

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