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トランプ以降の分断社会で、Sofi Tukkerが音楽に託す大事なこと

トランプ以降の分断社会で、Sofi Tukkerが音楽に託す大事なこと

Sofi Tukker『Treehouse』
インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:YAMA 山添雄彦 編集:山元翔一
2018/07/13

人間こそが最大のリソースだと思っているの。それを交わらせることによって、お互いが輝けるようになるというか。(ソフィー)

—「違い」が大切だったというのは興味深いですね。

タッカー:そもそも、ヨーロッパやアメリカを転々としていたソフィーと僕とでは、生まれ育った環境だって全然違うからね。普通だったら友だちにもならないような2人が、一緒に音楽をやったらどうなるか。僕はその実験みたいなものに囚われてしまったんだ。2人のコラボレーションの成果を何としても見てみたくてね。

左から:タッカー・ハルパーン、ソフィー・ホーリー・ウェルド

—その実験の成果というか、2人が好き放題やっている感じを含め、見た目から何から全然違う2人が一緒になって楽しんでいるところが、Sofi Tukkerの音楽やパフォーマンスの何よりの魅力という気がするんですよね。

タッカー:まったくそのとおりだと思うよ。僕たちは、心の底から「違い」を楽しんでいるんだ。

—そうやって異なるものを積極的に楽しもうという心意気が、Sofi Tukkerの音楽の中心にあるのかなと。

ソフィー:その指摘は嬉しいわ。世の中には、まだ私たちが出会ってない興味深い人々や場所がたくさんあって……そういうものに一つひとつ出会っていくことが、私たちにとっては、とてもエキサイティングなことで。

タッカー:Sofi Tukkerの活動っていうのは、いい音楽を作るっていうのはもちろんいちばん大事だけど、それと同時に「友だち作り」みたいなところもあるんだよ。リスペクトできるアーティストやクリエイターと出会って、お互いのエネルギーを高め合うみたいな。

僕たちは、アートやパーソナリティーの可能性みたいなものを、ものすごく信じているんだよ。だから、これからもっとたくさん友だちを作って、もっとたくさんの楽しいものをみんなで一緒に作っていきたいなって思っているんだ。

左から:タッカー・ハルパーン、ソフィー・ホーリー・ウェルド

—音楽性のみならず、気持ち的にも最初から外に向かって開いているところが、Sofi Tukkerの面白いところですよね。

タッカー:わかってもらえて嬉しいよ(笑)。僕らは、僕とソフィーとの出会いがそうであったように、お互いを高め合うことのできる人たちと、これからもどんどん会っていきたいんだ。高め合い、なおかつ支え合いながら、インスピレーションを与え合って、よりよい自分たちになっていけるような人たちとね。そういうことができたらとにかく素晴らしいし、僕たち自身も、よりハッピーになれると思っているんだ。

ソフィー:そう、私たちは、人間こそが最大のリソースだと思っているの。いわば無限のリソースね。それを交わらせることによって、お互いが輝けるようになるというか。そういうことがしたいのかもしれない。

タッカー:誰か1人が輝いたからといって、自分が輝けないわけじゃないんだよ。誰かが輝いているならば、その人によって自分も輝けるかもしれない。そんなふうに僕たちは考えているし、そうやって生きていきたいんだよ。だから、僕たちの音楽が、他の誰かと繋がるきっかけになったり、その人が輝くきっかけになったらいいなっていうのも、いつも思っていることなんだ。

タッカー・ハルパーン

ソフィーとやりはじめた頃は、「2人でどれだけいい曲が作れるか」みたいなことしか考えてなかった。(タッカー)

—6月にはデビューアルバム『Treehouse』が日本でもリリースされましたが、一緒にやりはじめて最初に作った曲である“Drinkee”で、いきなり『グラミー賞』にノミネートされてしまうのも、かなりすごい話ですよね。Sofi Tukkerでは、最初からダンスミュージックをやろうと決めていたんですか?

ソフィー:いや、私に関して言えば、そこまで意識はしていなかったと思う。そもそも私はダンスミュージックについて、タッカーから教わったようなものであまり詳しくなかったし……ただ、踊ること自体は、昔から大好きだったし、クラブで踊るのも大好きだったの。それこそ、学生時代は、ダンスグループに入って踊っていたこともあるしね。

だから、もしかしたら、そういうところで何か繋がりを感じたのかも。出会った頃、タッカーはよくパーティーでDJをやっていて、彼が選曲する音楽で踊ることが、私は大好きだったし。改めて考えると、タッカーと一緒にやろうって最終的に決めた理由は、そこだったのかもしれない。

ソフィー・ホーリー・ウェルド

Sofi Tukker『Treehouse』を聴く(Apple Musicはこちら

—タッカーはもともとDJとしてトラックを作っていたんですよね。それがどうして、いまのような形になっていったのでしょう?

タッカー:僕としては、バンドを組んでキャリアを築いていきたいっていうビジョンがあったんだけど、ソフィーとやりはじめた頃は、「2人でどれだけいい曲が作れるか」みたいなことしか考えてなかった。だからその曲を、どんなふうにパフォーマンスするかなんて、まったく考えてなかったんだよ。

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リリース情報

Sofi Tukker『Treehouse』
Sofi Tukker 『Treehouse』(CD)

2018年6月6日(水)発売
価格:2.160円(税込)
SICP-5666︎

1. Best Friend feat. NERVO, The Knocks & Alisa Ueno
2. Fuck They
3. Energia
4. Benadryl
5. Batshit
6. Good Time Girl feat. Charlie Barker
7. Johny
8. My Body Hurts
9. The Dare
10. Baby I'm A Queen
11. Drinkee
12. Awoo feat. Betta Lemme 13. Best Friend (Oliver Heldens Remix)

プロフィール

Sofi Tukker
Sofi Tukker(そふぃー たっかー)

世界最高峰のダンス・レーベル「Ultra」に所属する、ソフィー・ホーリー・ウェルドとタッカー・ハルペルンの二人からなるニューヨークを拠点に活動中の新人デュオ、ソフィー・タッカー。米国のブラウン大学在学中にアートギャラリーで出会い、すぐさま一緒に音楽作り始め結成。2016年7月にリリースしたデビューEP『Soft Animals』に収録されている「Dreinkee」が、2017年『第59回グラミー賞』で「ベストダンス・レコーディング賞」にノミネートされたことで一躍世界中から注目を集める。また、「Drinkee」は2017年1月に公開されたラブ・コメディー映画『The Incredible Jessica James』に挿入歌として起用されたことでも話題を呼んだ。さらに、同年1月にリリースされたシングル「Johny」が、米ゲームメーカーEA スポーツの人気作品『FIFA 17』内でも起用。6月にはBACARDI主催イベント『BACARDÍ “Over The Border” Launch Party』に出演し初来日を果たした。同年10月には26か国のiTunesダンスチャートで1位(国内ダンスチャート2位)を獲得したシングル「Best Friend feat. NERVO, The Knocks & Alisa Ueno」がiPhone XのテレビCMに起用。国内でも同CMが大量O.A.されると、日本でも音楽認識アプリShazamのチャートで1位を獲得し、2018年1月には全米シングルチャート「ビルボード・ホット100」入りを果たす。また、4月にリリースした最新シングル「Batshit」が新たに現在オンエア中のiPhone 8 (PRODUCT) RED™のTVCMに起用され、早くもShazamチャートでは2度目の1位を獲得しているなど、現在国内外で人気急上昇中のダンス・デュオである。2018年6月、彼らの日本限定初CD化となる記念すべきデビューフルアルバム『Treehouse』国内盤が発売。

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