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DEZERTが語る、ビジュアル系シーンの「沼」が腐ることへの危惧

DEZERTが語る、ビジュアル系シーンの「沼」が腐ることへの危惧

DEZERT『TODAY』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
編集:矢島由佳子
2018/09/14

4人組ビジュアル系バンド・DEZERTが、2年半ぶりとなるニューアルバム『TODAY』を8月8日にリリースした。本作は、ACID ANDROIDやMUCC、シドなどが所属するMAVERICKへ移籍しての第1弾リリース。

これまでの彼らは曲タイトルや歌詞、ビジュアルイメージなどに、グロテスクで奇をてらったものが多かったが、本作ではそうした表現を極力廃しており、自分たちの言いたいことをストレートに伝えようという意思をこれまで以上に強く感じさせる。「ありのままの自分」を心から愛することができず、常に欠乏感を抱えながら居場所を求め続けるボーカル・千秋の赤裸々な歌詞には、これまでビジュアル系に触れたことがなくても、きっと共感する人が多いはずだ。

ビジュアル系の持つ非日常的な世界観に惹かれ、音楽活動を始めたという千秋。レーベルを移籍し、「伝えること」を第一に考えながら作り上げた本作で彼は、一体どのような「答え」を見つけることができたのだろうか。

本来は「沼」の水も、「大海」につながっていたからこそ、夢があったんじゃないかなと。

—千秋さんのこれまでのインタビューを読み返していたんですけど、現在のビジュアル系シーンについて「世間一般に認知されているようなバンドと比べると別世界」であり、「今のビジュアル系のシーンは沼だと思ってる」と話していたのが印象的だったんですよね。

千秋:沼は沼で好きな部分はあるんですよ。もともと僕は、蜉蝣というバンドの非日常的なビジュアルに惹かれ、「自分でもやってみよう」と思ったことがバンドを始める発端だったので。「沼」という隔離されたなかで生まれる音楽の素晴らしさについては理解できる。

ただ、本来はその「沼」の水も、「大海」につながっていたからこそ、夢があったんじゃないかなと。大海は、たとえば全国キー局の音楽番組とか……まあ、今は影響力のある音楽番組がほとんどなくなってしまったけど。

—今はビジュアル系というものが隔離されていて、その「沼」の水は、流れずにそのなかで止まってしまっていると。

千秋:結局、水も循環しなければいつかは腐るか干からびてしまう。そうなる前に、「沼」に新鮮な水を送り込む必要があるんじゃないか、その道を探すべきなんじゃないかと以前から思っていて。今回できあがった僕らのアルバム『TODAY』には、そういう力があるんじゃないかと思えたんです。

千秋
千秋

—蜉蝣に感じたような「非日常的な世界観」は、昔から好きだったのですか?

千秋:もともとグロテスクなものは好きだったんですよね。小さい頃からスプラッター映画も見ていたし、そういう自分に酔っていたところもある。お姉ちゃんがいるんですけど、「うわあ、あんた趣味悪いね」と言われることに快感を覚えていたというか(笑)。B級映画とかもよく見ていました。

—DEZERTの表現を見ていると、ジャパニーズホラーも好きなんじゃないかなと。

千秋:大好きです、よく見ますね。初恋相手は貞子だし(笑)。

—千秋さんが蜉蝣を知ったきっかけはなんだったんですか? それこそ「大海」で出会ってから、その源泉へと辿っていった感じでしょうか。

千秋:蜉蝣を好きになる前に、the GazettEやDIR EN GREYを知ったんです。蜉蝣を知ったときは、すでに解散していて(2007年に解散)。「変な人たちやなあ、アホやろ絶対」と思いつつ、「でもそこがいいんだよなあ」みたいな(笑)。

—蜉蝣からの、音楽的な影響も強いですか?

千秋:DEZERTの初期は、もろ影響を受けていますね。むしろ「似てるね」と言われて嬉しかった覚えがある。たとえ「パクリだろ?」と言われても、「そうや!」と返せる自信もあります。だって、なにをやるにしても、最初は模倣から入りますよね?

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リリース情報

DEZERT『TODAY』トゥデイ盤
DEZERT
『TODAY』トゥデイ盤(CD+2DVD)

2018年8月8日(水)発売
価格:8,640円(税込)
DCCA-67︎

[CD]
1. 沈黙
2. おはよう
3. 蝶々
4. 浴室と矛盾とハンマー
5. 蛙とバットと機関銃
6. Hello
7. insomnia
8. オレンジの詩
9. 普通じゃないIII
10. おやすみ
11. TODAY
[DVD][Disc 1]
「DEZERT LIVE TOUR 2017“千秋を救うツアー2”TOUR FINAL at 中野サンプラザ LIVE映像」
1. おはよう
2. sister
3. 誤解
4. 排泄物
5. 教育
6. 変態
7. おやすみ
8. 脳みそくん
9. ピクトグラムさん
[DVD][Disc 2]
『TODAY』レコーディングドキュメント映像

DEZERT『TODAY』通常盤
DEZERT
『TODAY』通常盤(CD)

2018年8月8日(水)発売
価格:3,240円(税込)
DCCA-70︎

1. 沈黙
2. おはよう
3. 蝶々
4. 浴室と矛盾とハンマー
5. 蛙とバットと機関銃
6. Hello
7. insomnia
8. オレンジの詩
9. 普通じゃないIII
10. おやすみ
11. TODAY

イベント情報

『DEZERT LIVE TOUR 2018「What is ”Today”?」』

2018年8月18日(土)
会場:大阪府 梅田 CLUB QUATTRO

2018年8月19日(日)
会場:大阪府 梅田 CLUB QUATTRO

2018年8月25日(土)
会場:福岡県 DRUM Be-1

2018年8月26日(日)
会場:福岡県 DRUM Be-1

2018年9月1日(土)
会場:愛知県 名古屋 ボトムライン

2018年9月2日(日)
会場:愛知県 名古屋 ボトムライン

2018年9月15日(土)
会場:宮城県 仙台 darwin

2018年9月16日(日)
会場:宮城県 仙台 darwin

2018年9月23日(日)
会場:北海道 札幌 cube garden

2018年9月24日(月・祝)
会場:北海道 札幌 cube garden

2018年11月18日(日)
会場:東京都 Zepp DiverCity TOKYO

プロフィール

DEZERT
DEZERT(でざーと)

「自分達の意志に忠実に活動する」ことを最も重要視しながら、何モノにも縛られず大胆な活動を続けてきたDEZERT。メンバーは、千秋(Vo)、Miyako(Gt)、Sacchan(Ba)、SORA(Dr)。音源も自身が納得できる楽曲が出来るまではリリースをせず、極限までストイックに動き続けてきたが故に、リリースされた音源は活動年数に比例せずに少なくもある。またライヴにおいては怒涛の本数を繰り返しながらも、1本1本の意味合いを常に自身に問い続けながら活動をしてきたが故に、V系シーンの中でも「ライヴに臨むのに集中力を必要とするバンドの1つ」と定義されて来た。すでに赤坂BLITZ、Zepp Tokyo、新木場スタジオコーストなどの大型ライヴハウスも制覇。中野サンプラザなどのホール公演も経験、タフなライヴバンドとしても知られる彼らの勢いを体感するのは今だ。

関連チケット情報

2020年3月7日(土)
DEZERT/アルルカン/キズ
会場:TSUTAYA O-EAST(東京都)
2020年3月23日(月)〜4月11日(土)
BugLug
会場:KYOTO MUSE(京都府)
2020年4月3日(金)
BugLug
会場:仙台 darwin(宮城県)
2020年4月26日(日)
DEZERT
会場:LIQUIDROOM(東京都)

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