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崎山蒼志が戸惑い混じりに語る、『日村がゆく』以降の喧騒の日々

崎山蒼志が戸惑い混じりに語る、『日村がゆく』以降の喧騒の日々

『J-WAVE 30th ANNIVERSARY FESTIVAL INNOVATION WORLD FESTA 2018 Supported by CHINTAI』
インタビュー・テキスト
武田砂鉄
撮影:松永つぐみ 編集:山元翔一

今年5月に、AbemaTV『日村がゆく』の『高校生フォークソングGP』に出演、一斉に注目を浴びた、静岡・浜松に住む高校1年生のシンガーソングライター・崎山蒼志。4歳からギターをはじめ、小学6年生から楽曲作りを開始、その数はすでに300曲を超える。紡ぐ言葉は鋭利でもあり、柔和でもある。自分の作った音楽の正体を、誰かに把握されることから逃げていくような楽曲は、圧倒的な個性を放つ。

番組で彼のことを見たミュージシャンは、「すげぇ」と脱帽しながら笑っていた。なんだかすごいものを見たとき、人は思わず笑うのだ。まだインタビューに慣れているわけではない崎山は、度々口ごもる。だから、表記としては「……」が多くなる。でも、この「……」に、まだ言葉にはできない、あるいは言葉にしたくない、多くの思惑が込められているのだと思う。テクノロジーと音楽の祭典『J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2018』への出演を控える崎山に、今、抱えているものについて聞いた。

これまで地元を中心に地道にライブ活動を続けてきたので、急にあちこち呼んでもらうようになってビックリしています。

—こういう取材の場などで、これだけ多くの大人に囲まれると、いまだに、この大人たちがなにを考えているのかわからなくて怖いんですが、崎山さんは怖くないですか。

崎山:ちょっと……あります。

—瞬く間に様々なメディアに出演されて、「天才!」「若くしてこの才能!」と繰り返し言われている現状をどう受け止めていますか。

崎山:これまで地元を中心に地道にライブ活動を続けてきたので、急にあちこち呼んでもらうようになってビックリしています。だから、いきなりそう言われると、なんか申し訳ないな、って。

—すでに300曲も作られているそうですし、「ぽっと出じゃねぇよ」みたいな気持ちもありますか。

崎山:ちょっと……(笑)。

崎山蒼志
崎山蒼志

—自分が、外からどう見られているか、ってどれくらい気にされるものですか。

崎山:ちょっとは気にしますね。ネットも見ちゃいます。見ると、「うわっ」って思います。いろいろ言ってくる人もいて、それで傷ついたりしたことはあります。

—エゴサーチして健康になった人はいないですよね。

崎山:ええ。それでも見ちゃいます。見ないようにはしてるんですけど、不意に見ちゃう。

—不意に見ると、ナイフですよね。

崎山:刺さります。

ギター教室の先生から「ちゃんと詞を書いてみたら」と言われたのが曲を書きはじめたきっかけ。

—ギターをはじめたのが4歳、曲を作りはじめたのは小学6年生とのことですが、どのタイミングで、「自分にも曲を作れる」と思ったのでしょう。

崎山:小学6年生になるよりも前からゲームソフトを使って曲作りはしていて、詞を書いてみようってなった6年生のときにちゃんと作りはじめました。なので、そこから徐々に、という感じですね。

—実際に曲作りをはじめて、たちまちメロディーや言葉が湧き出てくる感覚がありましたか。

崎山:そうですね。僕、最初、ギター教室に通っていたんですが、先生から「ちゃんと詞を書いてみたら」と言われたのが曲を書きはじめたきっかけで。そのギター教室がとにかく楽しい場所で、なんでも自由にやらせてくれたんです。あっ、でも最初は「おかあさん、ありがとう」みたいな言葉を乗っけて曲を作ってみよう、と言われて。

—なかなかベタですね、最初の課題。

崎山:なので、言葉が限られちゃって。一応こなしたんですが、ちょっと曖昧な感じになっちゃいました……。

崎山蒼志

—崎山さんの言語感覚に驚かされますが、曲に注がれる言葉というのは、自分の感情とどういった距離感にあるのでしょう。

崎山:その歌詞に合うように感情を書いている感覚ですね。歌詞のなかで、その感情がどうなっていくのか、あくまでも歌詞のなかでの感情なんですけど、書きながら、「これ、自分で思ってなくもないぞ」というか。

—「歌詞=本人の気持ち」とする傾向が強いですが、そうではないと。

崎山:はい、聴いてくださる人それぞれが、いろいろ思ってくれれば嬉しいです。

—そういう客観視と、熱を帯びた言葉が共存していますね。言葉がご自身のなかに降りてくる感覚なのか、それとも絞り出している感覚なのか、どちらなのでしょう。

崎山:この前ビデオを公開した“五月雨”は、うわーっと勢いで書いた曲なんですが、最近は言葉を削ることが多くなってきました。

—その変化はどうして生まれたのでしょう。

崎山:自分でもわからないんですけど、徐々にそうなっていったんです。

—たとえば今、作りはじめた頃の曲を振り返ってみると、どういう感想を持ちますか。

崎山:「これはこれだな」とは思うんですけど、正直、「あっ、ちょっと……」と思うこともあります(笑)。ちょっとイヤだな……というか、小学校の頃の感想文を読んでいるような小っ恥ずかしさがありますね。

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リリース情報

『夏至/五月雨/神経』
崎山蒼志
『夏至/五月雨/神経』(CD)

2018年9月15日(土)発売
価格:1,000円(税込)
SLRL-10034

イベント情報

『J-WAVE 30th ANNIVERSARY FESTIVAL INNOVATION WORLD FESTA 2018 Supported by CHINTAI』

2018年9月29日(土)、30日(日)
場所:東京都 六本木ヒルズ

出演者:
9月29日(土)
[TALK]
池上高志(東京大学大学院情報学環教授)
岩田洋夫(筑波大教授)
江渡浩一郎(メディアアーティスト / 産総研主任研究員)
太田雄貴(国際フェンシング連盟理事 / 公益社団法人 日本フェンシング協会会長)
落合陽一(メディアアーティスト / 筑波大准教授)
GAKU-MC(ミュージシャン)
亀田誠治(音楽プロデューサー)
川田十夢(開発者 / AR三兄弟)
串野真也(ファッションデザイナー)
斎藤由多加(シーマン人工知能研究所)
ジェイ・コウガミ(デジタル音楽ジャーナリスト)
ジョン・カビラ(J-WAVEナビゲーター)
鈴木貴歩(エンターテック・アクセラレーター)
高城剛(クリエイティブ・ディレクター)
竹内薫(サイエンス作家)
田原総一朗(ジャーナリスト)
蔦谷好位置(音楽プロデューサー)
西野亮廣(お笑いタレント / 絵本作家)
ハリー杉山(J-WAVEナビゲーター)
VERBAL(m-flo / PKCZ)
古澤明仁(株式会社RIZeST 代表取締役社長)
皆川賢太郎(公益財団法人 全日本スキー連盟 / 常務 兼 競技本部長)
三宅陽一郎(ゲーム開発者)
山崎直子

[LIVE]
m-flo
Open Reel Ensemble
KREVA
崎山蒼志
DE DE MOUSE
Tommy(AI アーティスト)
藤本実
POINT

9月30日(日)
石川善樹(予防医学研究者)
宇野常寛(評論家 / PLANETS代表)
落合陽一(メディアアーティスト /筑波大准教授)
海堂尊(作家)
川田十夢(開発者 / AR三兄弟)
後藤正文(アーティスト)
小山宙哉(漫画家)
佐渡島庸平(編集者 / コルク代表)
サッシャ(J-WAVEナビゲーター)
杉本真樹(医療イノベーター)
土屋敏男(テレビプロデューサー)
羽生善治(将棋棋士)
堀潤(ジャーナリスト)
前田裕二(SHOWROOM代表)
箕輪厚介(編集者)
箭内道彦(クリエイティブ・ディレクター)

[LIVE]
ASIAN KUNG-FU GENERATION
androp
伊東篤宏
AR三兄弟
Awesome City Club
カサリンチュ
中山晃子
武藤将胤

プロフィール

崎山蒼志
崎山蒼志(さきやま そうし)

母親が聞いていたバンドの影響もあり、4歳でギターを弾き、小6で作曲を始める。2018年5月9日にAbemaTV「日村がゆく」の高校生フォークソングGPに出演。独自の世界観が広がる歌詞と楽曲、また15歳とは思えないギタープレイでまたたく間にSNSで話題になる。2018年7月18日に「夏至」と「五月雨」を急きょ配信リリース。リリック・ビデオは公開3週間で100万回再生を越え、Spotifyのバイラル・チャートでも1位に輝いた。ある朝、起きたらtwitterのフォロワー数が5,000人以上増えていて、スマホの故障を疑った普通の高校1年生。

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