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Ken YokoyamaからのSOS バンドに訪れた転換期を包み隠さず語る

Ken YokoyamaからのSOS バンドに訪れた転換期を包み隠さず語る

Ken Yokoyama『Songs Of The Living Dead』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:西槇太一 編集:山元翔一、矢島由佳子

Ken Yokoyamaが3年ぶりの新作『Songs Of The Living Dead』を10月10日にリリースした。本作はKen Yokoyamaとしての15年におよぶ活動のなかで、オムニバスに提供した楽曲やライブでのみ披露されていた未発表音源などを収録したセルフコンピレーションアルバム。The Birthdayのチバユウスケが参加した“Brand New Cadillac”など新録も5曲収録され、15年の歴史とともに、バンドの今が感じられる作品となっている。

そんなアルバムのリリースツアーを控えるなか、9月21日にドラマーのMatchanがそのツアーをもって脱退することがアナウンスされた。7年半バンドを支えたMatchanの脱退は驚きとともに報じられたが、これはKen Bandに訪れた明確な転換期の表れでもある。今回のインタビューは、そのMatchanも含めたメンバー全員で行うという異例なもの。ある種のドキュメントとして、Ken Yokoyamaの今をそのままお伝えする。

「できませんとは何だ!」ってわけにもいかないし……限界だったんだなって。(Ken)

—Matchanさんが次のツアーを最後に脱退するとお伺いしました(取材は公式発表前日の9月20日)。まずは、その経緯を話していただけますか?

Matchan(Dr):僕が一方的にメンバーに「やめたい」って言いました。7年半ずっとこのバンドをやってきて、自分の力が足りないって思う部分がどうしても出てきて。特に今年に入ってから、「ひとつのバンドとしてさらに気持ちを強く」って話をしていたんですけど、そこに僕がついていけなくなっちゃったのが一番の原因です。

—メンバーそれぞれが「3分の1」であるHi-STANDARD(以下、ハイスタ)の活動を経て、KenさんはKen Bandもそれぞれが「4分の1」であるべきだと考え、今年のアタマにミーティングをしたと、前回の取材で話していただきましたね。(参考記事:Ken Yokoyamaインタビュー バンドの弱点と熱量を問うた1年を語る)。

Matchan:その話をしてから、ずっと自問自答してたんですけど……自分の気持ちが足りてないというか、他のメンバーより弱いなと思ってしまったんです。もちろん、自分的にはこれまでも全力で挑んできたつもりなんですけど、これ以上は強くなれないと思ってしまって。そうなると、「もっと頑張ります」って言うのが、どうしても嘘になる気がして……そう考えたときに、まずKenさんに伝えました。

左から:Jun Gray、Ken Yokoyama、Hidenori Minami、Matchan
左から:Jun Gray、Ken Yokoyama、Hidenori Minami、Matchan

—どのタイミングで伝えたのでしょうか?

Matchan:8月のアタマくらいですね。

Ken(Vo,Gt):ザ・クロマニヨンズとThe Birthdayとのツアーの直前です。夕方に電話がかかってきて、「やめさせてもらえませんか」って。そのときの言葉の温度から、これは引き止められないなって思ったので、「わかったよ」って言いました。

—もちろん、Kenさんのなかにもいろんな想いがあったと思いますが……。

Ken:7年半の間に、何度か「やめたい騒動」があったんですよ。もちろん、一度仲間になったからには、なるべく一緒にやりたいから、その度にタイヤに空気を入れるように気持ちを入れ直してきたつもりだったんです。僕、口悪いですから、Matchanのことをすごく傷つけてしまったこともあっただろうし……ほっぺた張り合ったときもあったな(笑)。

Matchan:ありましたね、気合い入れるために(笑)。

Ken:「1回、俺のほっぺた張れ」って。そうしたら俺、アタマにきちゃって、2発返しちゃったんですけど。

Matchan:「受けるだけ」って言ってたのに(笑)。

Matchan
Matchan

Ken:そういうことがこれまで何度もあったんです。ただ、僕のなかで前回お話しした「4分の1になってもらう」というのは、すごく大きなバンドの意識改革だったんです。今までは「Kenがスケジュール埋めてくれるでしょ」とか「そのうちKenが曲持ってくるでしょ」って感じだったと思うんですよ。

それは気を遣ってくれてるってことでもあるし、ありがたかったんですけど、ハイスタを経過することで、Ken Bandの意識があぶりだされたというか。そういう状態で続けるのは嫌だなって思ったんです。いい悪いじゃなくて、「なんか嫌だな」って。それに対するMatchanからの答えがあの電話だったと思うから、こっちも気持ちを持って言った以上、「できませんとは何だ!」ってわけにもいかないし……限界だったんだなって。

Ken Yokoyama
Ken Yokoyama
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リリース情報

Ken Yokoyama『Songs Of The Living Dead』
Ken Yokoyama
『Songs Of The Living Dead』(CD)

2018年10月10日(水)発売
価格:2,700円(税込)
PZCA-85

1. I Fell For You, Fuck You
2. My Shoes
3. What Kind Of Love
4. My Day
5. Nervous
6. Don't Wanna Know If You Are Lonely
7. Swap The Flies Over Your Head
8. If The Kids Are United
9. You're Not Welcome Anymore
10. Walk
11. Sayonara Hotel
12. Going South
13. Brand New Cadillac
14. Dead At Budokan
15. Hungry Like The Wolf
16. Nothin' But Sausage
17. Living After Midnight
18. A Stupid Fool
19. A Decade Lived
20. Soulmate

ツアー情報

『Songs Of The Living Dead Tour』

2018年10月18日(木)
会場:神奈川県 川崎 CLUB CITTA'

2018年10月24日(水)
会場:福岡県 DRUM LOGOS

2018年10月26日(金)
会場:鹿児島県 CAPARVO HALL

2018年10月27日(土)
会場:熊本県 熊本 B.9

2018年10月29日(月)
会場:広島県 広島CLUB QUATTRO

2018年10月30日(火)
会場:愛媛県 松山 WstudioRED

2018年11月3日(土・祝)
会場:秋田県 Club SWINDLE

2018年11月4日(日)
会場:青森県 青森 Quarter

2018年11月6日(火)
会場:宮城県 仙台 RENSA

2018年11月7日(水)
会場:福島県 郡山 HIPSHOT JAPAN

2018年11月12日(月)
会場:群馬県 高崎 Club FLEEZ

2018年11月13日(火)
会場:長野県 CLUB JUNK BOX

2018年11月15日(木)
会場:石川県 金沢 EIGHT HALL

2018年11月16日(金)
会場:新潟県 LOTS

2018年11月27日(火)
会場:大阪府 なんばHatch

2018年11月28日(水)
会場:愛知県 名古屋 DIAMOND HALL

2018年12月6日(木)
会場:東京都 新木場 STUDIO COAST

プロフィール

Ken Yokoyama
Ken Yokoyama(けん よこやま)

Hi-STANDARD、BBQ CHICKENSのギタリストである横山健が2004年に始動させたバンド。2004年、アルバム『The Cost Of My Freedom』でKen Yokoyamaとしてバンド活動を開始。その後、コリン(G)、サージ(B)、Gunn(Dr)を率いてライブ活動を開始。2005年に『Nothin' But Sausage』、2007年に『Third Time's A Charm』をリリース。2008年1月13日に日本武道館でのライブを『DEAD AT BUDOKAN』と称して行った(12000人動員)チケットは即日完売。この公演を最後にコリンが脱退し、新たに南英紀が加入。同年秋にはサージも脱退し、Jun Gray(B)が加入する。2010年には『FOUR』をリリース。10月には「DEAD AT BAY AREA」と題したアリーナライブを神戸と幕張で実施した。その後Gunnが脱退し、松浦英治(Dr)が加入。2011年3月11日の震災を期にKen Bandを率いて東北でフリーライブ等を積極的に敢行。9月18日にロック・フェスHi-STANDARD主催『AIR JAM 2011』を横浜スタジアムで開催する。そこで、11年ぶりにHi-STANDARDの活動を再開させ、12年には横浜での収益を基に念願の東北で『AIRJAM 2012』を開催。11月には5枚目のアルバム『Best Wishes』をリリース。2015年7月、シングルとしては8年4か月ぶりとなる『I Won't Turn Off My Radio』をリリースし、テレビ朝日系『ミュージックステーション』に初出演。大きな話題を呼んだ。9月、2年10か月ぶりとなるニューアルバム『Sentimental Trash』を発表。また、Gretsch Guitar 132年の歴史において、初の日本人ギタリストのシグネチュア・モデル「Kenny Falcon」が発売される。2016年3月には自身2度目となる日本武道館公演を『Dead At Budokan Returns』と称して開催。2018年6月、難波章浩率いるNAMBA69とのスプリット盤『Ken Yokoyama VS NAMBA69』をリリース。同年10月には、コンピレーション提供曲や未発表音源に加えて、新たに録音した楽曲を収めたセルフコンピレーションアルバム『Songs Of The Living Dead』を発表した。

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