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高岩遼、28歳。ギャングな姿の奥にある、弱音や生い立ちを明かす

高岩遼、28歳。ギャングな姿の奥にある、弱音や生い立ちを明かす

高岩遼『10』
インタビュー・テキスト
矢島由佳子
撮影:豊島望

この男は、誰だ? この記事で初めて見た人は「ちょっと怖そう」「ギャングっぽい……」などと一瞬思うかもしれない。もちろん、SANABAGUN.やTHE THROTTLEのボーカリストとしてすでに知っている人も多くいるだろう。彼の名は、高岩遼。

これまでもキマった格好で飾りながら表舞台に出てきた高岩だが、10月17日にリリースされたソロデビューアルバム『10』では、自身の内面の奥深くが赤裸々に表現されている。

今回のロングインタビューのなかで高岩は、「ビッグバンドを率いたアルバムでソロデビューしてスターになる」という夢を抱えた18歳の頃から実際に夢が叶う28歳までの心境変化や、父親との関係、そして強がりの奥にある真実などを、少しずつ明かしてくれた。「弱さ」と「強さ」——それらは表裏一体であり、自分の弱さを自覚して克服しようとしたときに、人は強さを手に入れることができる。その両面の濃さこそが、人間の魅力へと繋がっていくのだろう。

自分が歌手として死んだときに、「コイツいい男だったな」って言われるようなフロントマンを目指していますね。

『高岩遼、おまえは誰だ?』。そんなタイトルの映像が公開されたのは、7月13日のこと。OKAMOTO’S、Suchmos、CHAIなどのメンバーや業界関係者ら計30人が高岩遼について語るために登場し、オカモトショウ(OKAMOTO’S)は「暑苦しくて鬱陶しいショーマン」と表現、R-指定(Creepy Nuts)は「オスとして強烈な劣等感にかられる」などと明かしている。

ジャズエンターテイメント界のフロントマンとしての大先輩である、社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS)の「暑苦しいぐらいの存在感。本当鬱陶しいですよね」という言葉に対して高岩は「クソ嬉しかったなあ、あの褒め言葉」と本取材で言っていたが、以前のCINRA.NETのインタビューでも社長は「ああいうレベルのフロントマンはしばらくいなかったなと思います」とベタ褒め。後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)はTwitterで「(SANABAGUN.の)ボーカルの子は日本で一番かっこいいと思う。小林旭みたい」と発信するなど、あらゆるジャンルのボーカリストやフロントマンたちが、そのスター性を語らずにはいられない状況となっている。高岩遼、一体おまえは誰だ? なぜ、みんながおまえのことを語りたがるのだ?

—映像『高岩遼、おまえは誰だ?』では、いろんな人たちが遼さんの存在感、スター性を語っていましたね。

高岩:あれは嬉しかったですね。

高岩遼
高岩遼

—そのうえで「あいつの才能はこんなもんじゃない」と、遼さんに対する期待や、まだ世に知れ渡っていないことへのもどかしさが語られる場面もありました。それはどう受け止めましたか?

高岩:まず最初に「本当にありがとうございます」という気持ち。で、次にやってくる気持ちが「そりゃそうなんだけど。こんなもんじゃないのは俺が一番分かってるんだよ」っていう。自分からみなさんに電話して、出演をお願いして、スケジュールをもらって動かしたというのは……自分へのプレッシャーですよね。

—私も出演させてもらいましたが、レコード会社や映像制作のスタッフとかではなく、遼さん自身が直接電話をくれたのは驚きました。

高岩:そうしたのは、自分へのプレッシャーでしかないですね、本当に。しかも、ああいうふうに言っていただいていることを回収するには、俺が売れて、本当にスターになるしかないんで。

高岩遼

—遼さんが考える、理想のフロントマン / ボーカリストとは、どういうものですか?

高岩:技術の部分はもちろんなんですけど、自分が歌手として死んだときに、今の仲間たちも含め多くの人から、「コイツいい男だったな」って言われるような、そういうフロントマンを目指していますね。そのためには、ただ歌が上手いとか、ダンスが踊れるとかだけではいけない。もっとメンタルというか、肝っ玉の話で。

—いい男には、どういうメンタルが必要だと思います?

高岩:どんなに小さい人間だったりミュージシャンだったりしても、優しい男でありたい。俺はこれから「富と名声ドーン!」っていうような、億万長者のスターになるつもりでいるんですけど、そうなっても驕らずに人に優しくありたいんですよね。

高岩遼

—遼さんは、リスペクトするスターとしてフランク・シナトラを挙げていて、アルバム『10』でもシナトラのレパートリーを4曲収録していますが、日本人で憧れる人って誰かいますか?

高岩:永ちゃん(矢沢永吉)。大好きなんで。シナトラも、歌が上手いのはもちろん、伊達男っていうのが一番大きい。俺はまだ28歳ですからね、ペーペーっすよ、マジで。

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リリース情報

高岩遼『10』
高岩遼
『10』(CD)

2018年10月17日(水)発売
価格:2,808円(税込)
UCCJ-2160︎

1. Black Eyes
2. Strangers In The Night feat. Sho Okamoto (OKAMOTO'S)
3. “10”interlude #1
4. Blame Me
5. “10” interlude #2
6. ROMANTIC
7. “10”interlude #3
8. Ol' Man River
9. Till I Die (Intro)
10. I'm Gonna Live Till I Die
11. Someday Looking Back Today (Space Neon)
12. Sofa
13. Try Again
14. “10”interlude #4
15. TROUBLE
16. My Blue Heaven

イベント情報

『リリース記念ライヴ「10」』

2018年12月12日(水)
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO
料金:前売4,000円(ドリンク別)

プロフィール

高岩遼

photo by Kiyotaka Hamamura

高岩遼(たかいわ りょう)

1990年8月27日生まれ、岩手県宮古市出身。平成生まれのヒップホップ・チームSANABAGUN.(サナバガン)、ニュー・サムライ・ロックンロールバンドTHE THROTTLE(ザ・スロットル)のフロントマンとして活躍。2つのバンドと並行して、13人のミュージシャン/アーティストがストリートを舞台にパフォーマンスを行う表現者集団SWINGERZ(スウィンガーズ)の座長としても活動。2013年から2016年12月までの約3年の間にSANABAGUN.、THE THROTTLE、SWINGERZのプロジェクトで行った路上ライブの回数は4000回を超える。2018年2月、New York Times紙発行のモード&ライフスタイル誌『THE NEW YORK TIMES STYLE MAGAZINE』のなかで「Tokyo’s Rising Musicians」(今、アツい東京のミュージシャン)として紹介される等、音楽とファッションの両面において国外からの注目を集めている。日本人離れした太く光沢のある声と、路上ライブで磨いたライブパフォーマンスが魅力。2018年10月17日、総勢20名以上のミュージシャンを従えてRed Bull Music Studios Tokyoでレコーディングされたソロ名義での待望のデビューアルバム『10』がユニバーサル ミュージックよりリリース。

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