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KIRINJI堀込高樹の音楽体験の変遷 レコードからサブスクまで語る

KIRINJI堀込高樹の音楽体験の変遷 レコードからサブスクまで語る

レコードの日
インタビュー・テキスト
村尾泰郎
撮影:YAMA 山添雄彦 編集:山元翔一

日本随一のアナログレコードプレスメーカー・東洋化成が手がける「レコードの日」が11月3日に開催される。4年目となる今年は、150タイトル以上のオリジナルレコードがリリースされ、レコードの祭典にふさわしい活気を見せている。

アナログレコードで聴きたくなる音楽があるとするなら、間違いなくKIRINJIもそのひとつだろう。「レコードの日」の企画として、KIRINJIのアルバム3作品がレコード化するにあたり、CINRA.NETは中心メンバー・堀込高樹にインタビューを実施した。アナログレコード、CD、サブスクリプションと時代の流れとともに音楽の聴かれ方は変化してきたわけだが、1969年生まれである堀込にとってレコードとはどのような存在であったのだろうか? レコードの魅力について、2018年現在の音楽との付き合い方について話を訊いた。

当時、『おはようスタジオ』っていうテレビ番組があって、そこで僕は1960年代のポップスとニューウェイブの両方に出会った。

—堀込さんとレコードの関係、音楽との付き合い方について訊かせてください。堀込さんにとってレコードは、子どものころから身近な存在でしたか?

堀込:そうですね。両親が僕にエレクトーンを習わせようと思って、僕が生まれたときからお金を積み立てていたらしいんですよ。でも、僕がエレクトーンを嫌がったらしくて(笑)。それで貯めていたお金でステレオを買ったそうです。そのステレオセットに父親が買ったレコードが置いてあって、イージーリスニング、ジャズ、ラテンと、枚数はそんなになかったですけど、いろいろありましたね。

堀込高樹(KIRINJI)
堀込高樹(KIRINJI)

—堀込さんが自分の意思でレコードを買うようになったのは、いつごろからですか?

堀込:小学生の高学年のころかな。たぶん、最初に買ったのはNHKでやっていた『シルクロード』(1980年~1981年にかけて放送された、シルクロードの全容を初めてテレビカメラに収めた、日中共同取材のドキュメンタリーシリーズ)のサントラ(1980年発表の喜多郎『シルクロード・絲綢之路』)です。当時、人気番組だったんですよね。

友達がYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)のアルバムを聴かせてくれたんで、「じゃあ、俺は『シルクロード』を買う」って。どっちもシンセサイザーのアルバムですけど、『シルクロード』とYMOは全然違うから、買ったもののそんなに聴かなかった(笑)。

—小学生で『シルクロード』は渋すぎるかも(笑)。

堀込:その次くらいにThe Beatlesのサントラの曲ばかり集めた『Reel Music』(1982年にアナログレコードで発売されたThe Beatlesのベストアルバム)っていう編集盤を買いました。当時、『おはようスタジオ』っていうテレビ番組があって、そこでバンバン宣伝していたんですよ。『おはようスタジオ』はThe Monkeesを紹介したり、Adam & the AntsのPVを流したりしていて、そこで僕は1960年代のポップスとニューウェイブの両方に出会ったんです。

—初めて買った洋楽はThe Beatlesだったんですね。

堀込:そうだったと思います。『Reel Music』には、映画の『Let It Be』(1970年公開)で使われた曲とかが入っているんですけど、スタジオ盤の『Let It Be』(1970年)とバージョンがちょっと違ったりするんですよね。スタジオ盤を買ったときに、それを知ったんですけど。

堀込高樹(KIRINJI)

—その後は、どのようにレコードや音楽との関係を深めていきましたか?

堀込:中学生くらいになると、しょっちゅうレコード屋に行ってました。部活が終わって、学校から帰って来ると5時半とか6時ぐらい。そうすると、別に目的もなく近所のイトーヨーカドーに行くんですよ。そこに新星堂が入っていて、「次はこれが欲しいな」とか「あ、今月はこんなのが出たんだ」とか考えながらレコードをパパパパッて見ていくんです。新譜が紹介してある小冊子をもらって、そこに載っているレコードを探したりしていましたね。別に買うわけじゃなく、ただ確認するだけなんですけど(笑)。

—レコード屋の巡回が毎日のスケジュールに組み込まれていた(笑)。

堀込:そうです(笑)。たまに、夕方に繁華街をウロウロしてるところを学校の先生に見られて、「こんなところでなにやってんだ? 不良か、お前?」って言われて、「レコードを見てたんです」って答えたりしていました(笑)。

—そのころには、自分が好きなアーティストとか決まっていました?

堀込:まだ、はっきりしてなかったですね。オールドロックも好きだったけど、Spandau BalletとかDuran Duranとか当時の流行りものも好きで、いろんなアーティストを聴いてました。FM雑誌をチェックして、FMで流れた曲をカセットテープに録音して友達と交換したりもしていて。そうやってカセットで済ませるものとレコードを買うものがあって、その線引きは自分のなかにはっきりありました。

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イベント情報

『レコードの日』

今年のレコードの日はフェスモード!参加アーティスト生の声もたくさんお届けします!場所をとるし、取り扱いもやっかい、でも手に取るとすごく可愛らしい~アナログレコードの魅力に気軽にふれていただこうと発足したレコードの日、いよいよ4年目の開催となります。リスナーの皆さん、アーティストさんレーベルの方々、11/3はレコードショップに、集まりましょう!

リリース情報

KIRINJI
『愛をあるだけ、すべて』(LP)

2018年11月3日(土)発売
価格:4,320円(税込)
UCJJ-9014

[Side A]
1. 明日こそは / It’s not over yet
2. AIの逃避行 feat. Charisma.com
3. 非ゼロ和ゲーム
4. 時間がない
[Side B]
1. After the Party
2. 悪夢を見るチーズ
3. 新緑の巨人
4. ペーパープレーン
5. silver girl

KIRINJI
『ネオ』(LP)

2018年11月3日(土)発売
価格:4,320円(税込)
UCJJ-9013

[Side A]
1. The Great Journey feat. RHYMESTER
2. Mr. BOOGIEMAN
3. fake it
4. 恋の気配
5. 失踪
[Side B]
1. 日々是観光
2. ネンネコ
3. あの娘のバースデイ
4. 絶対に晴れて欲しい日
5. 真夏のサーガ

KIRINJI
『11』(LP)

2018年11月3日(土)発売
UCJJ-9012

[Side A]
1. 進水式
2. だれかさんとだれかさんが
3. 雲呑ガール
4. fugitive
5. ONNA DARAKE!
[Side B]
1. 虹を創ろう
2. ジャメヴ・デジャヴ
3. クリスマスソングを何か
4. 心晴れ晴れ

プロフィール

KIRINJI(きりんじ)

1996年10月、実兄弟である堀込高樹、堀込泰行の二人で「キリンジ」を結成。1997年CDデビュー。2013年4月12日をもって堀込泰行が脱退。兄弟時代17年の活動に終止符を打つ。以後、堀込高樹がバンド名義を継承、2013年夏、新メンバーに田村玄一/楠 均/千ヶ崎 学/コトリンゴ/弓木英梨乃を迎え、バンド編成の「KIRINJI」として夏フェス出演を皮切りに再始動。2014年、バンド編成となって初のアルバム『11』をリリース。2016年発表の『ネオ』では、グループ史上初の試みとなる外部アーティストとのコラボレーションナンバー『The Great Journey feat. RHYMESTER』を収録。同年12月の『KIRINJI LIVE 2017』をもってキーボードのコトリンゴが脱退。2018年6月には5人体制となって初のアルバム『愛をあるだけ、すべて』を発表。11月には東京と大阪で、KIRINJI 20th Anniversary Live「19982018」を開催。

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