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The Wisely Brothersが、モヤモヤした過去の自分に手紙を贈る

The Wisely Brothersが、モヤモヤした過去の自分に手紙を贈る

『さよなら、退屈なレオニー』
インタビュー・テキスト
飯嶋藍子
撮影:タケシタトモヒロ 編集:久野剛士(CINRA.NET編集部)

悲しみも自分の光にしていかないと人生が続かないなって気づいたんです。(真舘)

―3人とも悩み方は違うけど、それぞれ将来について一生懸命考えつつも、その瞬間その瞬間をちゃんと繋げていくことが大事だと気づいたり、それを続けてきて現在に至っているんですね。今回『さよなら、退屈なレオニー』の日本版予告編のイメージソングとして“メイプルカナダ”が起用されていますが、カナダに住むレオニーが持つ、まさにいまみなさんがお話ししてくれたような10代のモヤモヤした感じと、歌詞がすごくリンクしていますね。

真舘:映画を観て「こんなことがあるの?」ってくらいピッタリでびっくりしました。しかも、カナダに行ったこともないし、メイプルっていう言葉もメイプルシロップくらいしか知らないのに、作った瞬間から、この雰囲気は“メイプルカナダ”だと思っていたんです。リリースから3年経っていますけど、その思いがいま繋がった気がしてうれしかったです。

『さよなら、退屈なレオニー』の日本版予告編のイメージソングになった、The Wisely Brothers“メイプルカナダ”

―リリースの半年前くらいに曲を書いたとのことですが、真舘さんは当時どんなことを考えていたんですか?

真舘:そのときは、側から見れば普通の日常を送っている気がしていたんですけど、どこかで「なんか違う」って思っていて、私だけ世界に対して違和感があるのかも、みたいな気持ちでした。

自分と違ってみんなはちゃんと世界を楽しんでいるのかな、みんな自分の環境にしっくりきてるのかなって気になっていて。自分の恋愛、家族、学校にもしっくりこない感じがあって、それがメロディーと歌詞と演奏になったのがこの曲です。

The Wisely Brothers

―ティーンエイジャー独特の、無知だからこその無敵感ってあると思うんですが、大人になるにつれて「あれ? 無敵じゃないぞ」って気づき始めていって。<なにも手放してないのに>っていう歌詞も、気づき始めている段階なのかなと。

真舘:そうですね。<なにも手放してないのに>って何回か出てくるんですけど、自分が「じゃあね」っていってないのに、人やものが勝手に遠ざかっていくことが受け入れられなくて。なんで近くにあったのに遠ざかっていくんだろうって。そうすると悲しいことも逆に自分の味方にしないとやっていけない、悲しみも自分の光にしていかないと人生が続かないなって気づいたんです。

―モヤモヤだけじゃなくて、ちゃんと前に進んでいるときに受けるような風や光も感じる曲ですもんね。

真舘:この曲でいうと、すごくモヤモヤした歌詞のあとに出てくる<シーサイドからジーザス>が、私にとっての無敵感です。「なぜ遠ざかっていくのかわからない」っていう心の状態を、少しわからない言葉に置き換えたのが強さになったと思っていて。

『さよなら、退屈なレオニー』ポスター / ©CORPORATION ACPAV INC. 2018
『さよなら、退屈なレオニー』ポスター / ©CORPORATION ACPAV INC. 2018(サイトを見る

―それぞれレオニーみたいな時期を経てきたみなさんですが、最後にその頃の自分に向けてメッセージを贈るとしたら、どんな言葉を伝えますか?

渡辺:私は「そのままで楽しみ切って!」です。最近悩みがあったときに「思いっきり向き合って乗り越えるしかないよ」っていう言葉を人からもらって。何度もそういう時期があったのに、いままでは乗り越え切れてなかったのかもしれないなと気づいたんです。無理になにかを変えるのではなくて、どれだけ向き合えるかが大切だっていうことを教えてもらったので、過去の自分にも変に強がって斜に構えるのはやめて、楽しそうなら思い切り乗っかって楽しんでほしいなと思いました。

 

真舘:私はジャン=リュック・ゴダールが映画の中でいっているセリフなんですけど、「不安と絶望を少しでも感じることがこの地上に存在できる最良の道」(『ゴダールの決別』 / 1993年)っていう言葉。この言葉を初めて聞いたとき、「どういうこと!?」って思ったんです。驚いた反面、この言葉があったら私の人生はすごく救われるだろうと思って。不安を持つことも絶望を感じることもきっと全部自分の優しさや光になるはずだから、それを感じることっていうのは生きていくのに一番大切だって教えてもらったような気がして、楽しんで生きようって思いました。

 
3人は、過去の自分にひと言レターを書く
3人は、過去の自分にひと言レターを書く

和久利:朱音と似てるんですけど、「楽しまなきゃ!!!」です。過去の自分にちょっと怒り気味でいいたいくらい(笑)。将来どうなるとかじゃなくて、なにが好きで、なにが楽しいのかっていうのを、もっと気楽に考えてほしいなって。誰かのために物事を決めるのではなく、自分が好きなことをやらなきゃって。その瞬間にしかできない選択って絶対あると思うんです。それを選択しないで後悔するんだったら、絶対にそのときに選択したほうがいいと思っています。

3人が書いた、過去の自分へのひと言レター
3人が書いた、過去の自分へのひと言レター
The Wisely Brothers
The Wisely Brothers
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作品情報

The Wisely Brothers『Captain Sad』
『さよなら、退屈なレオニー』

2019年6月15日(土)から新宿武蔵野館ほか全国で順次公開
監督:セバスチャン・ピロット
出演:
カレル・トレンブレイ
ピエール=リュック・ブリラント
上映時間:96分
配給:ブロードメディア・スタジオ

リリース情報

The Wisely Brothers『Captain Sad』
The Wisely Brothers
『Captain Sad』(CD)

2019年7月17日(水)発売
価格:2,800円(税込)
COCP-40901

1. 気球
2. テーブル
3. つばめ
4. はなればなれピーポーズ
5. イルカの背中
6. 柔らかな
7. Hobby
8. いつかのライフ
9. ナイトホーク
10. River
11. Horses/馬たち

プロフィール

The Wisely Brothers(わいずりーぶらざーず)

都内高校の軽音楽部にて結成。真舘晴子(Gt.Vo)、和久利泉 (Ba.Cho)、渡辺朱音(Dr.Cho)からなるオルタナティブかつナチュラルなサウンドを基調とし 会話をするようにライブをするスリーピースバンド。 2014年下北沢を中心に活動開始。 2018年2月キャリア初となる1st Full Album「YAK」発売。 同年11月7inchアナログ「柔らかな」発売。 2019年7月17日に2nd Full Album「Captain Sad」をリリース予定。

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