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コムアイ×Yogee角舘健悟 東京も好い、でも海外は発見に満ちている

コムアイ×Yogee角舘健悟 東京も好い、でも海外は発見に満ちている

パルコ「50年目の、新しいパルコ。」
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:永峰拓也 編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

(メキシコの田舎の街では)他人に対して損得勘定で接してないから、人を威嚇したりすることがないんだよね。(角舘)

―角舘くんは昨年11月にメキシコへ旅に出て、それが自分自身にも、ニューアルバム『BLUEHARLEM』にもすごく大きな影響を与えたんですよね(参考記事:Yogee New Wavesは時代を代表するバンドへ。青春の音の旅は続く)。

角舘:そう、メキシコはめちゃくちゃデカかった。東京にずっといると、目に見えるものしか信じられなくなるなと思って。だから、目に見えないものがちゃんと存在していることを感じたかった。

角舘健悟(Yogee New Waves)

角舘:レアル・デ・カトルセという山頂にある街に半日くらいいたんだけど、そこでは等価交換があたりまえのように行われていて。そもそも他人に対して損得勘定で接してないから、人を威嚇したりすることがないんだよね。

あとはハニツィオ島という「死者の日」が生まれた島にも行ったんだけど。そこで帰りのフェリーを逃しちゃったのね。ヤバいと思ったんだけど、とりあえずレストランでご飯を食べて、本当に美味しかったからお店の人にその気持を伝えたら「どこ泊まってんの?」って訊かれて。「フェリーを逃しちゃって宿がないんだよね」って言ったら、「俺のばあちゃんが宿をやってるからそこに来いよ」って紹介してくれたり。そういうのが最高だなって。こういうふうに生きたいなって率直に思えるような感覚がメキシコにはあった。それが『BLUEHARLEM』の世界観にもフィードバックされたし。

角舘健悟がメキシコで撮影した1枚
角舘健悟がメキシコで撮影した1枚

コムアイ:そうだよね。やっぱり田舎がいいよね。メキシコの田舎にも行ってみたいな。

角舘:面白いルートを教えるよ。

―『BLUEHARLEM』のYogee New Waveのバンドミュージック像、ポップミュージック像はもはや都市の匂いを超越した地平に立ったなと思いましたね。

コムアイ:都市の匂いは確かに消えたね。

角舘:マジ!? 消えちゃった?

―いや、音楽像の出自が都市にあるのは感じられるんだけど、より大きく普遍的なサウンドスケープを獲得したと思うんですよね。それこそ日本語を理解できない海外のリスナーもサウンドと歌の表情でどんなことを歌っているか感じられるんじゃないかと思うくらい。

角舘:なるほど。それはうれしいな。身を置く場所が増えて音楽自体の抽象度が上がったからなんだろうね。前までは東京の匂いに頼っていたところがあったけど、今はツアーで北海道から沖縄、アジアも回ってるから。東京の匂いに頼らなくてよくなったのかもしれない。

ニューアルバム『BLUEHARLEM』収録曲

いろんな土地に行くと、自分の踊り方も変わるんだよね。(コムアイ)

―コムアイさんは今推し進めているオオルタイチさんとのユニット「YAKUSHIMA TREASURE」をはじめ、自分自身の表現性の核心を今一度見つめ直しているフェーズにあるのかなと思うんですけど。そもそも「水曜日のカンパネラ」自体が解体と再構築を繰り返してきたユニットでもあるんですけどね。そのあたりはどうですか?

水曜日のカンパネラ, オオルタイチ『YAKUSHIMA TREASURE』を聴く(Apple Musicはこちら

コムアイ:なんていうか……解体と再構築を繰り返して、自分が無条件にやりたいことだけをやっていく、ということの純度を少しずつ上げてきました。それはずっと同じ、もっと自由に、あるべき姿に、という姿勢です。

私は音楽活動を人に誘われて始めたところがあるから、「こういう歌を自分が歌ったらみんな喜んでくれる」という理由がほぼ100%のスタートだったんです。なるべく多くの人に影響を与えようとすることは、誰かに救いを与える可能性もあるからいいことなんだけど、今の気分は、誰も見ていなくても自分がやりたいことを確認するところまで戻ろうという感じ。

それで、屋久島もそうだし、海外も含めていろんな土地に行って、その土地に伝わる音階や節回しみたいなものを自分の体にどんどん取り入れていきたくて。そういうことができそうなプロジェクトに参加してますね(参考記事:コムアイ×森永泰弘 『サタンジャワ』の音作りで挑む、神秘の復活)。

角舘:そういう時期なんだ。

コムアイ:そう。フィールドワークをもっとしたくて。

コムアイ
角舘健悟、コムアイ

コムアイ:4月にインドネシアに行ったときは、地元の結婚式で奏でられていた音楽が最高だった。スンダ族の節回しを教えてもらったり。いろんな土地に行くと、自分の踊り方も変わるんだよね。食べるご飯も影響するし。

コムアイ、インドネシアにて
コムアイ、インドネシアにて

角舘:ご飯の影響って大きいよね。

コムアイ:うん。あと、眠ること。その土地で睡眠をとることで、自分が無防備になるじゃない? 砂漠の中でも、屋久島のような森の中でも、襲われるかもしれない環境に身を任せる生き物としての姿勢をとることでその土地にチューニングが合ってくるんだよね。

角舘:なるほどね。オープンマインドになる感覚があるんだ。

コムアイ:そう。睡眠もその土地に馴染むステップだと思う。

角舘:眠るということは住むことに近いもんね。

コムアイ:そうそう、そういうこと。それがそこの土地に住む第一歩なんだよね。だから好きな場所があったらそこで昼寝してみるのもいいと思う。周りの人を許してる行為だから。

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サイト情報

『パルコ50周年キャンぺーンサイト』メインビジュアル
『パルコ50周年キャンぺーンサイト』

2019年1月1日からスタートしたパルコの50周年キャンペーン「50年目の、新しいパルコ。」の特設サイト。同サイトでは、インタビュー企画や謝恩企画など、随時情報が更新中。

リリース情報

水曜日のカンパネラ, オオルタイチ『YAKUSHIMA TREASURE』
水曜日のカンパネラ, オオルタイチ
『YAKUSHIMA TREASURE』

2019年4月3日(水)配信リリース

イベント情報

YAKUSHIMA TREASURE
『LIQUIDROOM 15th ANNIVERSARY とうとうたらりたらりら』

2019年8月22日(木)
会場:東京都 恵比寿 LIQUIDROOM

リリース情報

Yogee New Waves『BLUEHARLEM』通常盤(CD)
Yogee New Waves
『BLUEHARLEM』通常盤(CD)

2019年3月20日(水)発売
価格:3,240円(税込)
VICL-65136

1. blueharlem
2. Summer of Love
3. CAN YOU FEEL IT
4. Good Night Station
5. Suichutoshi
6. emerald
7. Bring it Home
8. past song
9. Bluemin' Days(Album Ver.)
10. SUNKEN SHIPS

イベント情報

Yogee New Waves
『5th Anniversary Paradis? 〈HOW DO YOU FEEL ABOUT PARAISO?〉』

2019年9月10日(火)
会場:東京都 渋谷 WWWX

『Yogee New Waves ASIA TOUR 2019』

2019年9月12日(木)
会場:台湾 台北 THE WALL

2019年9月14日(土)
会場:マレーシア クアラルンプール Live Fact

2019年9月15日(日)
会場:タイ バンコク Lido Connect

2019年11月21日(木)
会場:中国 北京 Omni Space

2019年11月22日(金)
会場:中国 上海 MODERN SKY LA

2019年11月24日(日)
会場:中国 西安 Core Space

2019年11月26日(火)
会場:中国 杭州 MAO Livehouse

2019年11月27日(水)
会場:中国 南京 DMO Music Space

プロフィール

コムアイ
コムアイ

アーティスト。1992年生まれ、神奈川育ち。ホームパーティで勧誘を受け歌い始める。「水曜日のカンパネラ」のボーカルとして、国内だけでなく世界中のフェスに出演、ツアーを廻る。その土地や人々と呼応して創り上げるライブパフォーマンスは必見。好きな音楽は民族音楽とテクノ。好きな食べ物は南インド料理と果物味のガム。音楽活動の他にも、モデルや役者など様々なジャンルで活躍。2019年4月3日、屋久島とのコラボレーションをもとにプロデューサーにオオルタイチを迎えて制作した新EP『YAKUSHIMA TREASURE』をリリース。

Yogee New Waves
Yogee New Waves(よぎー にゅう うぇいぶす)

2013年に活動開始。2014年4月にデビューe.p.『CLIMAX NIGHT e.p.』を全国流通でリリース。その後『FUJI ROCK FESTIVAL』《Rookie A GoGo》に出演。9月には1stアルバム『PARAISO』をリリースし、年間ベストディスクとして各メディアで多く取り上げられる。2017年1月にBa.矢澤が脱退し、Gt.竹村、Ba.上野が正式メンバーとして加入し再び4人編成となり始動。5月に2ndアルバム『WAVES』をリリースし、『CDショップ大賞2018』前期のノミネート作品に選出。11月には映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』の主題歌に“SAYONARAMATA”が起用される。2019年3月20日には約2年振りとなる3rdアルバム『BLUEHARLEM』をリリースし、全14公演の国内ツアーと、台湾、マレーシア、タイ、中国の4か国8都市を巡るアジアツアーを開催。

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