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森七菜インタビュー 巨匠たちを惹きつける純粋さ、聡明さ、心の穴

森七菜インタビュー 巨匠たちを惹きつける純粋さ、聡明さ、心の穴

森七菜『カエルノウタ』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:西田香織 編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

坂元裕二さんの作品に魅力を感じて、「演じる」ということに繋がった。

―わかりました(笑)。お芝居の道に進むことは、小さい頃から考えていたのですか?

:うーん……特に憧れていたとかではなく、ぼんやりと「自分はなにになりたいのかな」と考えたときに、「あ、お芝居する人になってみたいかもなあ」と思ってました。今こうやって取材していただいたり、歌も歌わせていただいたりしていますけど、まさかこんな展開になるとは予想もしていなかったので、ギャップにすごく驚いています。

―でも、中学生の頃から脚本家の坂元裕二さんに憧れて、トークショーやサイン会にも足を運んでいたんですよね?

:そうなんです。坂元さんのドラマの好きなシーンのセリフを、テレビ見ながら書き起こして、それを友達とやり取りしてみるとか。

―そんなこと、本気で役者を目指してないとなかなかやらないんじゃないかな。

:でも、でも、その友達もノリノリでやってくれたんですよ!(笑) 今は演じることが楽しいですけど、いつからそんなふうに思うようになったのかは覚えていなくて。ただ、やっぱり坂元さんの作品にすごく魅力を感じていて、なにかしら作品作りに関わりたいという気持ちが、「演じる」ということに繋がったのかもしれないです。

森七菜
森七菜

―そもそものきっかけは、大分でご家族と食事をしているときにスカウトされたことだったんですよね。実際にお芝居をやってみてどう思いましたか?

:思ったよりも大変でした。そのギャップには今も驚いています。たとえば家でドラマとかを見ていて、いろんな方向からカット割りしてるけど、後ろ姿と正面とか絶対一緒に撮れるはずないのに、カメラやマイクってどこにあるんだろう? あんな迫真の演技を、カメラアングルを何度も変えながら何回も涙を流したりなんてできるわけないよな、って思っていたんですよ。でも、みなさん本当に何度も演じてるんですよ!

―(笑)。

:同じことを、同じ位置で何度もやらなきゃいけないことにも驚いたし、たとえばそれで服が汚れたら、着替えて最初から繰り返したり、メイクを元に戻したりしながら、本当に膨大な時間と労力をかけて撮影しているんだなって。

さっき「ドラマとファンタジーの狹間」って言いましたけど、本当にこういう人が、日本のどこかで暮らしてるんじゃないか? と思わせてくれるようなナチュラルな作品が、裏ではこれほどまでに作り込まれていることを知って、この世界がより好きになりました。

森七菜
森七菜

本当に「ありがとうございます」の気持ちを伝えたいときは、手紙を書いて送っています。

―お芝居を始めてみて、今まで気づかなかった自分を発見することもありました?

:いろんなクセが自分にはあるんだなって思いました。話し方のクセもそうで、ナレーションのお仕事をさせてもらったときに、ついつい熟語とかが早口になっちゃうんですよ。それに気づいて、なるべくゆっくり話すように頑張ってます。……って、それ言っちゃうとみんながそこに注目しちゃうから今のはナイショで!

―はははは!

:でも、おかげで普段からいろんな人のクセを見つけるようになりました。「これ、口グセでしょ?」って聞くと、「え、そうかな!?」なんて言われることも楽しくて(笑)。クセってその人らしさが出ると思うんですけど、そういう部分が以前よりもっと好きになりましたね。

インタビューを受けている最中の森七菜
インタビューを受けている最中の森七菜
インタビューを受けている最中の森七菜

―お芝居だけでなく、絵を描くのも好きだとか。共演者の似顔絵を描いて、それを渡したりもしているんですってね。

:はい。絵は結構上手なんですよ?(笑) 誰かになにかプレゼントしたいなと思ったとき、お店に行けばいろんなものが買えるけど、私が作ったもので喜んでくれるのが嬉しくてついつい描いちゃいますね。

『ラストレター』の撮影現場でも、広瀬すずさんとの共演シーンが多かったので、終わったあとにお手紙を書いて送ったら、お返事をいただけてすごく嬉しかったです。広瀬さんはずっと私のミューズだから、本当に光栄でした。

森七菜
森七菜

―似顔絵とかお手紙とか、手作りでアナログな伝え方をされるんですね。

:小学生の頃は文通をしてました。大阪から大分に引っ越して、その頃は携帯を持っていなかったから、大阪のお友達とは手紙のやりとりだったんです。最近はLINEやメールで気軽にやり取りできるし、手紙の方が珍しくなってきましたよね。だからこそ、本当に「ありがとうございます」の気持ちを伝えたいときは、しっかり伝わるような気がして手紙にしているんだと思います。

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リリース情報

森七菜『カエルノウタ』
森七菜
『カエルノウタ』(CD)

2020年1月15日(水)発売
価格:1,500円(税抜)
SRCL-11339

1. カエルノウタ
2. あなたに会えてよかった
3. 返事はいらない
4. カエルノウタ(Instrumental)
5. あなたに会えてよかった(Instrumental)
6. 返事はいらない(Instrumental)

作品情報

『ラストレター』

2020年1月17日(金)から全国東宝系で公開

監督・原作・脚本:岩井俊二
音楽:小林武史
主題歌:森七菜“カエルノウタ”
出演:
松たか子
広瀬すず
庵野秀明
森七菜
小室等
水越けいこ
神木隆之介
福山雅治
中山美穂
豊川悦司
木内みどり
鈴木慶一
降谷凪
配給:東宝

プロフィール

森七菜
森七菜(もり なな)

2001年8月31日生まれ大分県出身。2016年に大分県でスカウトされる。2019年7月に公開された映画『天気の子』のヒロイン・天野陽菜役に抜擢され注目を浴びる。他にも数多くの映画、ドラマに出演し話題を呼ぶ。2020年1月17日(金)公開の岩井俊二監督作品映画『ラストレター』に岸辺野颯香/遠野裕里(回想)役にて出演。デビュー曲となる主題歌『カエルノウタ』を2020年1月15日(水)にリリースする。

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