
口に出せない思いを言葉に。伊津創汰が歌で描く「もっと気楽に」
Eggs- インタビュー・テキスト・編集
- 飯嶋藍子
- 撮影:タケシタトモヒロ
何かを諦め、他の道に進む時、100%納得して自分の背中を押してあげられるだろうか? シンガーソングライターの伊津創汰は、そんな迷いや疑問に共感し、代弁するような歌を歌う。『マイナビ 未確認フェスティバル2019』でファイナリストにも選出された彼が1stアルバム『DREAMERS』をリリースした。
地元・新潟で幼い頃から野球に明け暮れていた伊津が、野球の道を断念して選んだのは音楽の道。高校時代から現在までを振り返りながら、20歳の彼が一つひとつ触れてきた、「今、やりたいこと」への思いを語ってもらった。
ネックも反ってて、ナイロン弦が張ってあるボロボロのギターで、好きな音楽をカバーするのが、異常に楽しかった。
―もともと音楽はずっとやっていたのですか?
伊津:中学の時から音楽が好きでライブに行ったりしていたのですが、自分が音楽をやるとは全然思っていなくて。ずっと軟式野球を続けていて、スポーツの道に進みたいなとぼんやり思っていました。高校進学のタイミングで、野球しかやっていなかったし、他に選択肢もなくて、硬式野球に力を入れている高校のスポーツクラスに入りました。

伊津創汰(いづ そうた)
新潟県出身。20歳のシンガーソングライター。2017年春頃より、新潟県を中心にギターの弾き語りで活動をスタート。2019年に「マイナビ未確認フェスティバル」において、応募総数3101組の中から、弾き語りのシンガーソングライターとして唯一ファイナリストに選出された。2020年3月には1st EP『CAN YOU』、2021年2月3日にファーストアルバム『DREAMERS』をリリース。
―そこからどうやって音楽の道に?
伊津:中学の時は野球に自信があったんですけど、県外からも強い選手を集めている高校だったので、自分の実力って中学の部活の中でだけのレベルだったんだなと気づかされて。高校1年生の冬、野球がオフになったタイミングでぼんやり「もう野球はきついんじゃないかな」って思っていたこともあり、1年で野球を辞めて、ギターを弾くようになったのが最初です。
伊津創汰『DREAMERS』を聴く(Apple Musicはこちら)
―進学や就職、他にも高校卒業までたくさん選択肢があった中で、なぜギターだったんですか?
伊津:野球を辞める直前、高校1年生の冬に、「オフシーズンにもなったし何かやることがないかな」と思っていた時に、おじいちゃんからギターをもらったんです。もう家でインテリア化していた、ネックも反ってて、ナイロン弦が張ってあるボロボロのギターで、好きな音楽をカバーしたり、コードを練習したりするのが、異常に楽しかったんです。
ずっと頑張って練習して続けてきたから、野球を捨てる決断はめちゃくちゃ大きかった
―ずっと続けていた野球とは違う楽しさでした?
伊津:野球は人に言われてやってた部分があったというか、自分から進んでやっている感覚がなかったんですよ。自分から初めて、「やってみたい」「おもしろそう」と思って始めたのがギターだったんです。ギターに関しては毎日自分から練習していたし、暇な時間があったらとにかくギターを触っていました。
伊津:当時は音楽で生きていこうとまでは思っていなかったんですけど、「もう野球ではないんだろうな」という気持ちがあったし、能動的に無理なく好きで続けられることが見つかったから、ある意味それが、野球を断念するきっかけにもなったかもしれません。
―でも、ずっと続けてきたことを辞めて別のことをやるって、かなりエネルギーが必要ですよね。
伊津:必要ですね。野球を続けていくうえでモヤモヤはあったけど、ずっと頑張って練習して続けてきたから、野球を捨てる決断はめちゃくちゃ大きかった。でも、それ以上に「今、これをやりたい」っていう初期衝動が大きかったんです。
伊津:中学時代からONE OK ROCKやSEKAI NO OWARIが好きだったんですけど、リスナーとして触れていた音楽や、音楽をしている人の考え、言葉が、やりたいことを改めて考えるきっかけを与えてくれたし、後押ししてくれた部分も大きかったです。
リリース情報

- 伊津創汰
『DREAMERS』(2CD) -
2021年2月3日(水)発売
価格:3,000円(税込)
EGGS-054[DISC1]
1. はっぴーえんど
2. カラフル
3. Try (DREAMERS mix)
4. そんなこんな
5. SUNNY DAY
6. 少年漫画[DISC2 –いちにんまえver.–]
1. はっぴーえんど (いちにんまえver.)
2. カラフル (いちにんまえver.)
3. Try (いちにんまえver.)
4. そんなこんな (いちにんまえver.)
5. あまもよう (いちにんまえver.)
6. 少年漫画 (いちにんまえver.)
イベント情報
- 伊津創汰1stワンマンライブ『いちにんまえ』
-
2021年3月20日(土)
会場:東京都 三軒茶屋GrapeFruitMoon
時間:OPEN18:30 / START19:00
料金:3,000円
プロフィール

- 伊津創汰(いづ そうた)
-
新潟県出身。20歳のシンガーソングライター。2017年春頃より、新潟県を中心にギターの弾き語りで活動をスタート。2019年に「マイナビ未確認フェスティバル」において、応募総数3101組の中から、弾き語りのシンガーソングライターとして唯一ファイナリストに選出された。2020年3月には1st EP『CAN YOU』、2021年2月3日にファーストアルバム『DREAMERS』をリリース。