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辛酸なめ子の大分カルチャーツーリズム「神の印象が変わった」

『第33回国民文化祭・おおいた2018/第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会「おおいた大茶会」』
インタビュー・テキスト
島貫泰介
撮影・編集:久野剛士
辛酸なめ子の大分カルチャーツーリズム「神の印象が変わった」

「信じられるのは自分だけ。神も仏も信じられなくなりました……」。とは、2日間の大分県探訪の最後に辛酸なめ子さんがふと漏らした言葉。漫画家でコラムニストのなめ子さんといえば、独自の視点で社会や人間関係を観察・分析するかたわら、国内外のスピリチュアル案件をフィールドワークする人として知られています。

一方で大分県は、古代から続く宗教儀礼や信仰が数多く残り、火山性の土地ゆえに豊かな自然と温泉と食に恵まれた、心と体にエネルギーを与えてくれるスーパーパワースポット県です。そんな土地にやって来たにもかかわらず、なめ子さんの信仰心がうらぎられた(?)理由はいったいなんだったのでしょう? 紅葉の季節を間近に迎えた、大分で体験したカルチャーツーリズムの模様をお届けします。

必ずお賽銭を行う辛酸なめ子、旅のスタートはパワースポット・宇佐神宮

東京・羽田から飛行機で約1時間半。雨模様だったその日の東日本と違い、大分は気持ちの良い晴天。秋らしい過ごしやすさに、南国の陽気な気分にさせる気候も混じっているのがこの土地の特徴です。

「おんせん県」の愛称にふさわしく、大分空港内にはいきなり足湯。なめ子さんは、さっそくスタッフのおじさんから入湯を勧められています。「これから取材なんです。すみません……」と、丁寧にお断りして、なめ子さんと一行は車に乗り込み、最初の訪問地へと向かいます。

なめ子:大分は、家族旅行や仕事で何度か訪ねたことがあります。そのときは鯛生金山や、いまはつぶれてしまった別府秘宝館にうかがったんですけど、今回の旅のコースははじめて。特にパワースポットを楽しみにしています。

辛酸なめ子
辛酸なめ子

県北部の宇佐市にある宇佐神宮は、全国に約4万社ある八幡宮(主に○○八幡と名のつく寺社の総称)の総本宮。725年に創建された広い敷地には手つかずの太古からの草木が生い茂り、「これぞパワースポット」といった清らかな空気に満ちています。ところどころで目にするピラミッド型の珍しい灯籠や、逆立ち姿のかわいい狛犬になめ子さんも「あ、かわいいですね」とほっこり。上宮へと登る石段にはめこまれた富士山のかたちをした夫婦石には良縁祈願のご利益があるそうで、その上に立ってなめ子さんも記念撮影。

なめ子:恋愛成就系のスポットには、ハート型に成型した石だとか商売っ気を感じるものがけっこう多いんですよね。そこで醒めちゃうこともある……。でも、この夫婦石はさりげない感じがいいです。とてもご利益がありそうですね。

辛酸なめ子
宇佐神宮の夫婦石。片足ずつ載せると、良縁に恵まれると言われている
宇佐神宮の夫婦石。片足ずつ載せると、良縁に恵まれると言われている

宇佐神宮のもっとも高い場所にある上宮本殿には、八幡大神(応神天皇)、比売大神、神功皇后が御祭神としてお祀りされています。そのためもあってか、通常の参拝作法である「二拝二拍手一拝(2度礼をし、2度かしわ手を打ち、最後にもう1度礼)」が、ここでは「二拝四拍手一拝」と、かしわ手パートがダブルアップ。たしかなご利益を得るべく、なめ子さんは上宮、下宮の両方をしっかり参拝。さらに、修繕用の茅葺きも寄進しました。

なめ子:寺社に立ち寄ると必ずお賽銭は入れるようにしているんです。自分の身になにかあってからでは遅いですから……。それと、私たちが参拝した直後に巫女さんがお賽銭回収にいらっしゃったのがレアでしたね。賽銭箱の下をパカっと開けて、あっという間に去っていかれましたが、とても機能的に作られていて感心しました。

旅の冒頭、これほど信仰心の厚さを示したなめ子さんから「神も仏も信じられなくなりました」という言葉が飛び出した大分の旅。このあと、どんな展開が待っているのでしょう。

辛酸なめ子
辛酸なめ子が寄進した、修繕用の茅葺きの見本
辛酸なめ子が寄進した、修繕用の茅葺きの見本
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リリース情報

『第33回国民文化祭・おおいた2018/第18回全国障害者芸術・文化祭おおいた大会「おおいた大茶会」』

2018年10月6日(土)~11月25日(日)
会場:大分県全域

プロフィール

辛酸なめ子(しんさん なめこ)

漫画家、コラムニスト。1974年東京都生まれ、埼玉県育ち。興味対象はセレブ、芸能人、精神世界、開運、風変わりなイベントなど。鋭い観察眼と妄想力で女の煩悩を全方位に網羅する画文で人気を博す。著書に『辛酸なめ子の現代社会学』『ヨコモレ通信』『女子校育ち』『サバイバル女道』『絶対霊度』など多数。

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