今週の編集部まとめ

毎週火曜日更新 2019年7月30日
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編集部員の、ちょっとひとこと

  • 柏井万作(CINRA.NET編集長)
    柏井万作(CINRA.NET編集長)

    「フジロックカルチャー」に賛辞を贈る

    今年も最高に楽しい『フジロック』でした。毎年のように音楽仲間たちと3日間参加してますが、ミュージックラバーが集い、世代やジャンルを横断しながら様々なライブを見て、音楽についてディスカッションするのが毎年とにかく楽しい(半分くらいは酒飲んで駄話を楽しんでもいるけど 笑)。15歳下から20歳近く上の人まで、それぞれの音楽観をポジティブに共有できる場所って『フジロック』以外知らなくて、それはやっぱり『フジロック』が培ってきたブッキングの妙と、出演者も客も変わらず、みんなが主体的にフェスや音楽を楽しもうとする『フジロック』文化の賜物。出演者のラインナップに関わらず、この「フジロックカルチャー」を愛するリピーターたちが毎年何万人も集まるのは、この文化作りをやり続けて来た『フジロック』に対する信頼と愛情の結晶だなぁと、毎年のように思わされます(『NEWTOWN』や『CROSSING CARNIVAL』など自分でイベントを作るようになってから、改めて『フジロック』の偉大さを噛み締めてます)。特に昨今、時代の流れに合わせて海外のヒップホップアクトが増える中、アーティストのことを知らなくても大勢の客がステージに集い、ラップのコール&レスポンスは上手にできないけど大きな拍手が沸き上がる様も、オープンに新しい音楽を受け止めようとするフジロッカーたちの美しさだなと思う。ちなみに僕のベストアクトはヴィンス・ステイプルズで、まず別格な出音に圧倒されたし、派手な曲が多いわけじゃないのに、オケと1MCだけで1時間余裕で魅了し続けるラップフロウとパフォーマンスの多彩さに感動。まさに今この時代を代表する音楽シーンの「本物」でした。呼んでくれてありがとう『フジロック』! その他も素晴らしいアクトが多かったけど、次点として挙げたいジャネール・モネイとジェイムス・ブレイクは期待通りの素晴らしいライブを見せてくれたし、バンド系だと韓国から来たHYUKOHのステージに心打たれました。弾き語りスタイルのパーソナルで繊細な歌はもちろん、スタジアムで大合唱したくなる大きな歌まで堂々とプレイしていて、ホワイトステージ大盛り上がり。日本も含め、アジアからどんどんいいアーティスト / バンドが出てきていて本当にこれからの時代が楽しみだな。

  • 矢島由佳子(CINRA.NET編集部)
    矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

    偶然か、必然か?

    『FUJI ROCK FESTIVAL』、3日間参加してきました。よかったアクトを全部挙げて語ろうとすると、この枠の文字数には到底収まりきらないのですが……ベストアクトをあえて3つ挙げるとするならば、ジャネール・モネイ、MITSKI、SIAです。性別や人種など、自分で選択できない部分で社会的な生きづらさと戦う人たちが、自分の経験・感情・思想を唯一無二の美しさが宿る表現に昇華させ、観た人に新たな気づきやエネルギーを与えている場面には、あらゆる感動が蠢きました。今年、個人的に特に印象深かったアクトに女性が揃ったのは、偶然か、必然か?

  • 山元翔一(CINRA.NET編集部)
    山元翔一(CINRA.NET編集部)

    悲しい事件や争いごとが世の中いっぱいあるけど

    周りの声に耳を傾けると、なんだか半分以上が日本語ではないということに気がついた(もちろん個人的な体感の話だけど)。『FUJI ROCK FESTIVAL '19』に遊びに行って、いちばんに感じていたことを言葉にしてみたい。僕は国外に出たことがないので、外国語が飛び交うなかにいると、ワクワクしながらも、すこし本能的な感じで不安になってしまうのだけど、でもそこは我らが『フジロック』。「みんな音楽が好きで好きで仕方ないから、こんな山奥まで来たんだな~」なんてことを一方では考えていた。あの場所には、まあ普通に生きていたら接点もないような人たちが「音楽が好き」というたったそれだけの理由で十数万人規模で集まってしまうわけだけだけど、そんな場所だからこそ、どんな気持ちで、どんな振る舞いで過ごすべきか、ある意味で試されているような気にもなる。そしてそれは、「あなたの半径5メートルにいる人を思いやって」みたいなことではあっても、マナーやルールという言葉で括られるようなものではないんだと思う。生まれ育った環境も、文化も、考え方も価値観も違う万単位の人が行き交うわけだから、当然なにかしらの、というかもう様々な不具合が当たり前にあるし、だからこそ人として試されている気にもなるというわけで。もう本当になにからなにまで、国籍や言語だって違ういろんな人がひしめく状況を、僕は、超肯定的かつ絶対的ポジティブに受け止めて、この事実そのものを祝いたい気持ちになる。けど、それは必ずしも自分だけのあり方だけでどうこうなる問題じゃなかったりもするので、簡単なことではない。そんなことを思っていたときに観た、ジャネール・モネイのライブが本当に素晴らしかった。わたしたちは、わたしやあなたのありのままを否定されることなく、自由に、誰の真似をする必要もなく、ただそこに生きているということを肯定して祝福しあえる世界のために戦う当事者でもあるべきだということに、はっと気づかされたのだ。世界がひとつになる必要はないけれど、ただ石を投げているだけじゃなにも変わらない。きっと今、愛は試されている。その言葉が頭のなかをぐるぐるしている。

  • 久野剛士(CINRA.NET編集部)
    久野剛士(CINRA.NET編集部)

    You Got The Juice?

    アート、エンターテイメント、そしてメッセージ。そのどれにも当てはまり、そのどれでもない。そんなライブを見た。7月24日、水曜日。Zepp DiverCity(TOKYO)のステージの中心にいたのは、女優としても活躍するジャネール・モネイ。ライブの途中で、何名かの観客をステージにのぼらせた彼女。その観客たちは、黒人女性、クィア、車椅子の男性とさまざま。ジャネール・モネイの「You Got The Juice!」という掛け声で、一緒に身体をシェイクさせる。その様子を温かく見守る会場の様子は、ピースな雰囲気に満ちていた。さらにライブ後半では、彼女がステージから降りてきて、座らせた観客と同じ目線のまま会場を渡り歩いていた。彼女のライブでは、「客席」「ステージ」のボーダーもない。自身もパンセクシャルを公言し、その愛のあり方に苦悩してきた彼女のステージからは、計り知れないほど大きなものを受け取ることができた。

  • 中田光貴(CINRA.NET編集部)
    中田光貴(CINRA.NET編集部)

    笑ったこと 思い出して

    『FUJI ROCK』、今年は初日である7月26日(金)に参加してきました。GREEN STAGEトップバッターのRED HOT CHILLI PIPERSが最高に踊らせてくれたことや、クールでキュートなパフォーマンスと確固たる意志を見せつけたジャネール・モネイのライブなど、書きたいことは山ほどあるのですが、初日について1つだけ書くとしたら、それはもうELLEGARDEN以外にないでしょう。高校時代に組んでいたコピーバンドで“Missing”と“Red Hot”をライブの度に演奏していたこともあり、ELLEGARDENは私の青春を象徴するバンドの1つになっていました。そして今回、そのバンドメンバーのうち3人と『FUJI ROCK』に行ったのですが、同じ青春を共有した友人たちと一緒にELLEGARDENを観れることが嬉しくてたまりませんでした。ライブが始まるとモッシュにもまれ離れ離れになってしまったのですが、最後の“スターフィッシュ”のタイミングでなぜか3人とも再会して、一緒に最後の1曲を見届けることが出来たことも本当に嬉しく、思わず号泣していました。高校時代、バンドをやっていた頃には既に活動休止していたELLEGARDENのライブを、まさかそのバンドメンバーと一緒に観る日が来るとは。『FUJI ROCK』には感謝しかありません。これまで1日のみの参加しかしてこなかったので、来年は3日通しで楽しみ切りたいなぁ。

  • 矢島大地(CINRA.NET編集部)
    矢島大地(CINRA.NET編集部)

    一体にならなくていいから音楽はいい

    『フジロック』に行ってきた。音楽の素敵さは「お前の勝手にしな」と言ってくれるところだと常々思っておりますが、そういう意味で『フジロック』はまさに桃源郷。それ自体がメッセージだし、正解はひとつじゃないという当たり前が空気になっているし、鳴っている。それは今とってつけたようなものでもなんでもなく、ずっとそうだから最高なんだと思う。一人ひとりが一人ひとりになれる場所があってよかった。ひとりになりたくてこれからも音楽を聴くんだと思う。独りじゃなくて。

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