特集 PR

藤井麻輝が語る、相方・森岡賢を亡くしてもminus(-)を続ける決意

藤井麻輝が語る、相方・森岡賢を亡くしてもminus(-)を続ける決意

minus(-)『O』『V』
インタビュー・テキスト
小野島大
編集:矢島由佳子

あまりにも突然だった森岡賢の死去から半年。完成寸前ながら森岡の急逝で発売延期になっていたminus(-)の1stアルバム『O』が、いよいよリリースされる。

残された唯一のメンバーである藤井麻輝が、完成寸前だった音源をさらに突き詰めて完成させた。これまでのミニアルバム『D』『G』収録曲の別テイクに加え、新曲3曲を加えた全11曲。オリジナルバージョンではゲストボーカルが歌っていた曲も、森岡と藤井自身の歌唱に差し替えられている。アレンジの建て付けに大きな変化はないが、音色やミックスのバランスなどが大きくブラッシュアップされ、聴いた印象はまるで別物と言っていい変化がある。期待した通りの、いや期待以上の傑作に仕上がったと言っていい。

なお、森岡在籍時最後のライブとなった2016年2月22日の恵比寿LIQUIDROOMでのライブと、森岡不在で行われた8月13日赤坂BLITZでのライブの映像を収録したDVD / Blu-ray『V』も同時発売となる。去る11月19日に行われたJとの対バンライブでは、藤井が全曲のボーカルをとり、最後の3曲ではフロントに出て歌ってみせた。どうやらminus(-)は藤井を中心としたユニットとして存続していくようだ。そのあたりの事情も含め、藤井に話を訊いた。

いろんな考え方があったんですけど……その時(森岡が亡くなった時点)にあったかたちを磨き直して、密度を上げていく方向に変えたんです。

―アルバム『O』、聴かせていただきました。やはりこれまでのミニアルバムとはまるで違いますね。完成度といい、音のテクスチャーといい。

藤井:そうですね。一見一緒っぽいんですけど、実は全然違う。

―前のインタビュー(minus(-)藤井インタビュー 急逝した森岡賢への想いと今後を語る)では、森岡さんが亡くなった時に完成寸前だったものを、もう一度作り直しているという話でしたね。

藤井:森岡がいなくなったのが、『O』のマスタリングの1週間ぐらい前で。1回中断して、さあどうしようかなと。いろんな考え方があったんですけど……その時のインタビューでは、「一旦解体しているところ」と言いましたよね。そこから、解体して再構築、という作業を2か月ぐらいやったのかな。で、最終的にはそれもやめて。その時(森岡が亡くなった時点)にあったかたちを磨き直して、密度を上げていく方向に変えたんです。

―解体して再構築、とは、ミックスからやり直すということですか?

藤井:いや、その前ですね。もう1回、いちから作り直し。解体して再構築、ということをやりかけたんですけど、心境が変わっちゃって。

―なぜ変わったのでしょう?

藤井:なんだろう……壊しすぎてソロっぽくなっちゃったんですよね。これminus(-)じゃないよね、という。

―ああ。minus(-)は藤井麻輝のソロではなく、あくまでも藤井麻輝と森岡賢のユニットだから。

藤井:うん、あえて言えば。

左から:藤井麻輝、森岡賢
左から:藤井麻輝、森岡賢

―マスタリング寸前まで完成していた段階の音源をさらに磨き直す、と。それは具体的にはどういう作業だったのでしょう?

藤井:なんでしょうね? 流れ作業のようにやってるので、とりわけこうしようとか意識してるわけじゃないですけど、イマイチだった部分をイマイチじゃなくしていく作業……ですかね? よりしっくりくるように。

―前のインタビューでは、ライブでどんどん完成させていけばいいから、音源はそれほど突き詰めて作り込まなくてもいい、でも森岡さんがいなくなってライブで完成させることができなくなったから、完成された音源として出したい、というようなことをおっしゃってましたね。

藤井:ああ、当時はそんなことを言ってましたね。

―その考えも変わったということですか?

藤井:うん、かなり。だからまだ未完成なものもあるし、未完成で出さざるをえないものもあったりして。

―どういう部分です?

藤井:あのう……資料には「森岡のPCに残された音源を藤井が丹念に仕上げて……」とあるんですけど、実はなにもサルベージ(PCからデータを引っ張り上げる作業)できなくて(苦笑)。したんですけど、歌が全然完成品じゃなかったんですよ。もちろんオケも完成してない。オケはいいとしても、歌は……歌っていた人がいなくなっちゃうと、もうどうしようもないんですよ。

―minus(-)の森岡さんの歌入れは、一緒にスタジオに入ってやっていたのではなく、森岡さん一人でやっていたということですか?

藤井:一緒にやったことはあるんですけど、もうグダグダで僕が嫌になっちゃって(苦笑)、それ以降は森岡一人でやるように。

―彼がプライベートスタジオで録ったものを最終的にまとめるのが、藤井さんの仕事だった。

藤井:はい。

―今回は、そのボーカルダビングが未完成の途中段階だったと。

藤井:本人的には完成のつもりだったんでしょうけど、たいていの場合、ミックスしながら「ここは違う、ここも違う」って指摘して、やり直してもらってたんです。でも、もうやり直せないから。できる限りの科学の力を動員したんですけど、とはいえやっぱり……未完成な部分として残さざるをえなかった。新曲のオケに関しては、作品として出せるレベルまでにはなんとか持っていって。あとはまたライブで変わっていくだろうし。

結果的に実現することはなかったツアーのトレイラー映像

―こないだのインタビューでは、minus(-)をこのままのかたちで続けていくかどうかわからない、だからこの先ライブがあるかどうかも見えない、というニュアンスの話なのかなと思ってました。

藤井:うん、まあそうですね。

―つまり藤井さんの中で、minus(-)を続けてみようという気持ちに変わってきたということでしょうか。

藤井:うん。こないだJくんと対バンライブをやってみて、なんとかやれるかなと。

Page 1
次へ

リリース情報

minus(-)『o』
minus(-)
『o』(CD)

2016年12月28日(水)発売
価格:3,240円(税込)
AVCD-93573

1. The Victim
2. RZM
3. No_6
4. No_4
5. Maze
6. BEAUTY
7. LIVE
8. Descent into madness
9. No Pretending
10. Peepshow
11. B612-ver1.1

minus(-)『V』
minus(-)
『V』(Blu-ray)

2016年12月28日(水)発売
価格:5,940円(税込)
AVXD-92434

『minus (-) LIVE 2016 “ecru” 2016.02.22 (MON) LIQUIDROOM』
1. No_9
2. No_6
3. The Victim
4. LIVE(Prototype)
5. No_4
6. RZM
7. Maze
8. BEAUTY
9. Descent into madness
10. Close
11. Peepshow
12. Dawn words falling
13. B612
『minus (-) LIVE 2016 summer “Voltaire” 2016.08.13 (SAT) AKASAKA BLITZ』
1. No_9
2. No_6
3. The Victim
4. LIVE
5. No_4
6. RZM
7. Maze
8. BEAUTY
9. Descent into madness
10. No Pretending
11. Peepshow
12. Dawn words falling
13. B612
14. AFTER IMAGES

minus(-)『V』
minus(-)
『V』(2DVD)

2016年12月28日(水)発売
価格:4,860円(税込)
AVBD-92432/3

[DISC1]
『minus (-) LIVE 2016 “ecru” 2016.02.22 (MON) LIQUIDROOM』
1. No_9
2. No_6
3. The Victim
4. LIVE(Prototype)
5. No_4
6. RZM
7. Maze
8. BEAUTY
9. Descent into madness
10. Close
11. Peepshow
12. Dawn words falling
13. B612
[DISC2]
『minus (-) LIVE 2016 summer “Voltaire” 2016.08.13 (SAT) AKASAKA BLITZ』
1. No_9
2. No_6
3. The Victim
4. LIVE
5. No_4
6. RZM
7. Maze
8. BEAUTY
9. Descent into madness
10. No Pretending
11. Peepshow
12. Dawn words falling
13. B612
14. AFTER IMAGES

イベント情報

『minus(-) LIVE2016 “Vermillion #2”』

2016年12月28日(水)
会場:東京都 新宿 ReNY

『minus(-)?Jugendgedenken』

2017年3月5日(日)
会場:北海道 札幌 COLONY

2017年3月13日(月)
会場:愛知県 名古屋 ell.FITSALL

2017年3月14日(火)
会場:石川県 金沢 VANVAN V4

2017年3月16日(木)
会場:長野県 CLUB JUNK BOX

2017年3月20日(月・祝)
会場:大阪府 心斎橋 VARON

2017年3月21日(火)
会場:福岡県 DRUM SON

プロフィール

minus(-)(まいなす)
minus(-)(まいなす)

元SOFT BALLETの藤井麻輝と森岡賢によるユニット。2014年5月に結成。ニューウェイブ、エレクトロニカ、ノイズという要素を交え、他にはないオリジナリティーに溢れたサウンドを構築。10月22日に1stミニアルバム『D』をリリースし、その後、LUNA SEA主催のフェスを始め、ヒカシュー、BELLRING少女ハート、石野卓球、SUGIZO、THE NOVEMBERSといった幅広い相手との対バンを行なう。2015年12月9日には2ndミニアルバム『G』をリリース。12月28日には新宿ReNYでのワンマンライヴを成功させた。

関連チケット情報

2017年3月5日(日)
minus(-)/Jugendgedenken
会場:COLONY(北海道)
2017年3月13日(月)
minus(-)
会場:ell.FITS ALL(愛知県)
2017年3月14日(火)
minus(-)×Jugendgedenken
会場:金沢vanvanV4(石川県)
2017年3月16日(木)
minus(-)×Jugendgedenken
会場:長野CLUB JUNK BOX(長野県)
2017年3月20日(月)
minus(-)/Jugendgedenken
会場:心斎橋 VARON(大阪府)
2017年3月21日(火)
minus(-)×Jugendgedenken
会場:DRUM SON(福岡県)

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

Got a minute ? 動画これだけは

ハリウッドザコシショウ“ゴキブリ男(Video Edit)”

ハリウッドザコシショウの歌手デビュー曲“ゴキブリ男”のPV。石野卓球が作詞・作曲・プロデュースを手がけたと知って納得。キワモノに聴こえない仕上がりには流石の一言です。コーラスにはピエール瀧も参加しており、電気グルーヴ仕様にも俄然興味が湧く。なお、卓球は「こう言っちゃなんだけど、ゴキブリの歌が売れるわけねえだろ!」とコメント。(山元)