いま香港で行くべき、中環(セントラル)ソーホーエリアのバー5選

2018年には3000万人近い観光客が訪れ、定住する外国人も多い香港。グルメやナイトライフなど楽しみ方はいろいろありますが、そのなかでも注目すべきは、根強く発展してきたバーカルチャーではないでしょうか。 ここ数年はカクテルの「黄金時代」ともいわれ、これまでは高級ホテルのバーなどでしか出会えなかった、トップバーテンダーによる珍しいカクテルメニューなどが、街なかのバーでも楽しめるように。 そのなかでも中環(セントラル)のSOHO(ソーホー)エリアはバーの激戦区。最高の一杯を提供するバーテンダーによる個性的なバーが立ち並んでいます。今回はそのなかで5軒のバーを紹介し、香港の素敵なナイトライフを提案します。

※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。

超大物アーティストの巨大作品が並ぶ、フレンチレストラン&バー『Bibo』

おしゃれなレストランやバーが立ち並ぶ中環(セントラル)エリアのHollywood Road(ハリウッドロード)。そんなエリアにひっそりと隠れ家的に佇むお店が、アーティスティックなバー兼フレンチレストラン『Bibo』です。

入り口に気づかず通り過ぎてしまう人も多いかもしれませんが、目印は金の扉。細長い階段を降りると、巨大なアート作品が無造作に置かれた店内に驚かされます。

店内の作品をよく見ると、イギリスの覆面アーティストバンクシー、1980年代に活躍したアメリカのグラフィティアーティストのジャン=ミシェル・バスキア、コンテンポラリーアーティストのKawsや村上隆など超大物ばかり。それぞれスタイルの異なった作品を展示することで、店内をユニークでクリエイティブな雰囲気に演出します。

また、ドリルを使ったグラフィティアートで有名なポルトガルのアーティスト・ヴィールスは、実際に店内の壁を使って創作を行い、その作品はレストランと一体化しています。お手洗いまでアート作品が飾られる空間は必見です。

もちろん料理にもこだわっていて、世界各地の高級食材を取り揃え、旬の食材しか使わないメニューを提供しています。

ここで提供されるお酒はワインがメイン。2018年末にリニューアルした重みのある木製バーエリアで、気軽にリーズナブルな一杯から、レアでゴージャスな一杯まで、140種類以上のワインを楽しめます。

フードはフレンチ料理がメインですが、アジア料理もご用意。各種料理と色々なワインを組み合わせるだけでなく、店内のアート作品も合いまって、エレガントで楽しい、贅沢な時間を過ごすことができるでしょう。

実は、香港では多くはないワインメインのバー。香港のワイン好きからも支持されるバー兼レストランです。

Bibo
住所: 上環荷里活道163號
営業時間: 週末ランチ 12:00〜14:30 ディナー 18:00〜22:30 バー 17:00〜01:00
定休日: 無休
電話: 852-2956-3188
最寄駅: 上環駅
URL: http://www.bibo.hk/

オーナーのテキーラ愛が溢れ出るメキシカンバー『COA』

テキーラバー『COA』は、メキシコでテキーラの原料「アガベ」を収穫するときに使う、丸みのあるスコップが店名の由来。お店に入ってすぐ目の前の壁に描かれている、テキーラの女神「マヤウェル」の姿がテキーラの殿堂に導いてくれるようなワクワクさを演出します。

内装は、コンクリートの床に木製テーブルと椅子が置いてあるシンプルなテイスト。バーカウンターの後ろには店主が愛するテキーラのボトルがずらりと並び、テキーラ以外にも特定のアガベ品種からつくられた珍しいメスカルなど、さまざまなお酒を取り揃えています。

扱ってるお酒のほとんどは、店主が自ら蒸留所まで訪れて仕入れているので、店主に聞けば、お酒の産地やつくり方、使用したアガベの品種まで、テキーラにまつわるさまざまな面白いエピソードを教えてくれるでしょう。

テキーラは、他のお酒よりも高価ですが、原材料のアガベは成長期間に5年もかかり、収穫作業はいまでも手作業がメイン。7kg収穫して、やっと1リットルのテキーラがつくれるそう。

また、蒸留酒であるテキーラにおいて重要なのが「発酵」。店主のJay Khanは、テキーラ工場を訪問した際、発酵の魅力に夢中となりました。そこで、その魅力をもっと伝えるためにメキシコで人気のサマードリンク、パイナップル発酵酒の「Tepache」もメニューに加えています。

ここ数年、リサイクルやエコといった意識が高まる香港のなかで『COA』は一足早く、竹製のストローを採用するなど、資源の再利用にも力を入れて、エコロジーなお店を目指しています。そんなことも評価されてか、香港のバーを選ぶコンテスト「Time Out Hong Kong Bar Awards 2018」でもグランプリを獲得しています。

『COA』は、味はもちろん、見た目にも美しい、テキーラをはじめメスカルの絶品カクテルも多数揃う、今後も注目のバーです。

COA
住所: 中環善慶街6-10號 華善樓LG/F Shop A
営業時間: 火曜日〜土曜日 18:00〜25:00 日曜日 15:00〜25:00
定休日: 月曜日
電話: 852-2813-5787
最寄駅: 上環駅
Facebook: https://www.facebook.com/coahongkong
URL: https://coa.com.hk/

職人の心がこもった日本酒を味わう。PMQにある『Sake Central』

ワインは産地、ウィスキーは年数なら、日本酒はそのなかに隠れた職人の精神を味わうお酒といえるかもしれません。

警察宿舎を改装したアートスポット『PMQ(元創方)』のなかにある『Sake Central』は、香港で人気の日本酒と日本の伝統文化を紹介するバー兼ショップ。バーのほかに展示や販売、セミナーなど、総合的なサービスを提供しています。

日本酒の扱いにはかなりこだわっており、バーで提供される日本酒はもちろん、装飾として陳列されている日本酒に対しても、完璧な保存状態を維持。一定の温度を保ったり、紫外線のないLEDライトを使ったり、その扱い方はかなり繊細です。

日本酒以外にも、手づくりの陶器、グラスなど、日本各地の工芸品、特産物も販売。日本国内ブランドの展示会やイベント、ワークショップなども開催し、香港に向けた日本の伝統文化の普及に大きく貢献、香港での日本酒好きたちにも支持されています。

お酒を購入して持ち帰るのもいいですが、カウンターで飲むのもオススメ。バーでは店員がお米から日本酒ができるまでの製法やそれぞれの違いを教えてくれるだけでなく、日本から直輸入した、濾過されていない濁り日本酒も味わえます。

興味があれば、店内の和食メニューを注文するのもよし。香港で味わう日本の文化は、日本人にとっても新鮮に感じるでしょう。

Sake Central
住所: 中環鴨巴甸街35號 PMQ元創方 BlockA S109-S113
営業時間: 売店 12:00〜23:00 バー 18:00〜23:00
定休日: 月曜日
電話: 852-2656-6552
最寄駅: 上環駅
Facebook: https://www.facebook.com/sakecentral
URL: https://sake-central.com/

2018年12月オープン。トップバーテンダーによる、気軽にカクテルと触れ合える新感覚バー『Draft land』

2018年12月、台湾のバーテンダーAngus Zuと香港のバーテンダーAntonio Laiがコラボレーションし、中環(セントラル)に『Draft Land』というバーをオープン。

トップバーテンダーによるコラボレーションとのことで、たいそうゴージャスなバーかと思いきや、店内にはラグジュアリーな内装もなく、正装したバーテンダーもいません。彼らの言葉を借りると「重要なのはお酒を楽しむこと、お店ではない」とのこと。

自由でカジュアルな雰囲気のこのお店では、選ぶのに気後れするようなおしゃれなカクテルも、アイスクリームのように気軽に選ぶことができます。また、試飲もできるので、カクテルをとても身近に感じることができるでしょう。

オーダーすると、スタッフがカクテル専用に開発した機器のタップに手をかけ、ドリンクがグラスに流し込まれます。

この機器はバーテンダーがシェイカーで混ぜ合わせる代わりに、二酸化炭素と窒素を加圧してカクテルの原材料を混ぜ合わせ、カクテルを抽出しているとのこと。簡単そうに見えますが、原材料をグラム単位で抽出し、40種類ものカクテルをつくることが可能という徹底ぶりです。

頻繁に新メニューのカクテルを提供しており、ローカルな常連さんも飽きさせない『Draft Land』。生ビールのような気分で楽しめる新感覚のカクテルを、ぜひ体験してみてください

Drafe land
住所: 中環雲咸街63號
営業時間: 月曜〜木曜 17:00〜25:00 、 金曜・土曜 17:00〜26:00
定休日: 日曜日
電話: 852-2711-8809
最寄駅: 上環駅
Facebook: https://www.facebook.com/draftlandhk

ミクソロジーカクテル界の王道にして、常に先端をいく『Quinary』

Hollywood Road(ハリウッドロード)にある『Quinary』の外観は、決して派手なバーではありません。しかし、ここでの一杯を求めて店外まで溢れる人々の姿を目にすれば、わざわざ行かない理由はないことが理解できるでしょう。

『Quinary』は、上記でも紹介した『Draft Land』のオーナーを務める世界的なバーテンダーAntonio Laiのバーで、「The World’s 50 Best Bars」にも選出されています。蒸留や分子調理、低温調理などと言った技術を7年前から導入し、香港におけるミクソロジーカクテルの文化を牽引してきました。

人気メニューの「アールグレイキャビアマティーニ」は、分子調理法でつくられたイクラみたいな卵状のアールグレイキャビアを甘酸っぱいマティーニに入れ、アールグレイの風味を閉じ込めた泡をトッピングした一杯。

口にしたとき、泡に含まれたアールグレイの香りが一気に溢れ、次にマティーニのレモンなどのフレッシュな香りが口のなかに押し寄せます。飲み干したらアールグレイキャビアの出番。噛むとさらなるアールグレイの風味が溢れ、味の変化を二度三度と楽しめます。

他のカクテルもグラスや出し方にこだわっているだけでなく、メニューを頻繁に更新することで、常連客にも常にサプライズを提供。カクテルに対する愛とパッションが、『Quinary』の人気を根強く支える理由でしょう。

Quinary
住所: 中環荷李活道56-58號地下室
営業時間: 17:00〜25:00
定休日: 日曜日
電話: 852-2851-3223
最寄駅: 上環駅
Facebook: https://www.facebook.com/quinaryhk/
URL: https://www.quinary.hk/
Quinary
住所 : 中環荷李活道56-58號地下室
営業時間 : 17:00〜25:00
定休日 : 日曜日
電話番号 : 852-2851-3223
最寄り駅 : 上環駅
Webサイト : https://www.quinary.hk/
Facebook : https://www.facebook.com/quinaryhk/


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