柴田紗希の「出会う力」。行動すれば人生は面白いことが起こる

大人になると、友達を作るのは簡単なことじゃない。でも、貴重な存在だからこそ、大人になってできた友達は、強い結び付きで繋がりあえるのではないか?

大阪屈指の商業施設・LUCUA osakaの5周年を祝うイベント『ルクア大阪の5周年祭』が2月28~3月31日に開催される。商業施設の枠を超え、人々の心と心が通う、まるで友達と一緒に過ごしている時間のような「居心地のよい雰囲気」を目指し、LUCUA osakaの特設会場にスナックが設けられ、ライブやトークイベント、のど自慢大会、フリーマーケットなどが行われる。

そんな『ルクア大阪の5周年祭』のイメージモデルを務めたのは、モデルの柴田紗希。Instagramでは35万ものファンの人たちに向けて発信を行う彼女は、日頃からSNSで友達とのエピソードを発信したり、コミュニケーション型webマガジン「Leads(リーズ)」を立ち上げたりするなど、「人との繋がり」を大切に、体現している。

インタビューの数日前に行われたビジュアル撮影には、なんと、柴田の実際の友人も参加している。そんな撮影の裏側から、柴田が大切にする「人との出会い」についてまで話を聞いた。

ビジュアル撮影の裏側に潜入。異業種の友達と撮影をするのは、どんな体験だった?

―先日の撮影、おつかれさまでした。柴田さんのママ姿、とってもお似合いでした。

『ルクア大阪の5周年祭』メインビジュアル。左がおにぎり屋さん「ごはんとおとも」の橋本英治さん、右が福祉とコーヒーのコラボ施設「SOCIAL GOOD ROASTERS千代田」の濱野まり子さん

柴田:ありがとうございます!

―撮影には柴田さんの実際のお友達、おにぎり屋さんの橋本英治さんと福祉とコーヒーのコラボ店の濱野まり子さんも参加されていましたが、いかがでしたか?

柴田:とにかく楽しかったです! モデルの友達と撮影することはあっても、いつもご飯食べたり語り合ったりしているプライベートの友達と撮影をするなんて初めてだったから、不思議な感じでした(笑)。だから、撮影後の余韻がすごくて。あの撮影で、自分のできることが広がった気がしたんですよね。だから、撮影後にえいちゃん(橋本英治)とはまやん(濱野まり子)とも、今後もっと一緒になにかできるように頑張ろう! って話をしました。

柴田のInstagramでも紹介している

―撮影現場では、橋本さんと濱野さんがそれぞれ、普段のお仕事を活かして、おにぎりとコーヒーのケータリングもしてくださっていましたよね。

おにぎりのケータリングを紹介

柴田:2人がケータリングを出してくれて、スタッフさんも喜んでくれているが自分のことのように嬉しかったです。なんか、2人の姿をじっと見ちゃいましたね。働いている姿を見て改めて「やっぱり人として尊敬するなあ」と思っていました。2人とも自分が作っているおにぎりやコーヒーをすごく大切にしていて、愛があるのが伝わってくる。そういうところを本当に尊敬しているんです。

テレビで見た「気になる子」に会いに行ったら、意気投合。友達との不思議な出会い

―橋本さんと濱野さんは、もともとどんな関係のお友達なんですか?

柴田:はまやんは、もともとテレビのドキュメンタリー番組で知ったんです。

―テレビで見たのが始まりなんですか?

柴田:そうそう(笑)。当時、私は上京して1、2年で、本を作る作業のために夜中まで起きていたんです。「やらなきゃ……しんどい……」ってなっているときに、本当はテレビなんて見ちゃいけない状態だったんですけど、バッと目に入ってきたのが、はまやんがピックアップされていた番組で。

そのとき、はまやんは尾道デニムを広めるプロジェクトをやっていたんです。漁師さんとか商店の人とか、地元の人に同じ型のデニムを1年間履いてもらって、それぞれの人が履きくずしたデニムを販売するというもので。「同世代でこんなおもしろいことしているパワフルな人がいるんだ、すごいな」って印象に残っていて。

―そこからどうやって本人に出会ったんですか?

柴田:それから3年くらい経って、仕事で尾道に行くことがあったんですけど、知り合いが「連れて行きたいところがある」って連れて行ってくれたのが、たまたま、テレビで見たはまやんがいたお店だったんです。

お店に入ってすぐに、はまやんのことを思い出しました。夜中なのにあの番組をあんなに見ちゃったのは、必然だったのかもって思ったんです。それで点と点が繋がって。

私が行ったとき、はまやんはもうお店を辞めてしまっていていたんですけど、はまやんが1年間履いていたデニムが販売されていたので、ためしに履いてみたらぴったりで。なんだか導かれている感じがしたから、「このデニムを履いて、この子に会いに行きます」って言って、デニムを買ったんです。それで、自分の連載を絡めて、はまやんに会いに行きました。

柴田紗希(しばた さき)
「しばさき」の愛称で幅広い年齢層の女性から親しまれる愛知県出身のモデル。ファッションモデルとして人気女性ファッション誌『mer』で12か月連続表紙を飾る。ヴィンテージアイテムに詳しく、自身がプロデュースする配信番組『usum』で自らセレクトした洋服とヴィンテージアイテムの販売も行なっている。また、最近では全国各地を飛び回り地方の活性化にも力を注いでおり、現在は離島のPRアンバサダーも務める。

「私の人生は、人に出会って、なにかを教えてもらって取り入れて、自分流にアウトプットして、の繰り返しなんです」

柴田:実際にはまやんに会ってみたら、同い歳ですごい行動力があって、でもいろんなものとすごく戦っていたりもしていて、面白い子だなと思いました。はまやんも人と出会って繋がっていくことを絶えずやっていて、なんか、不思議なパワーがある子だなと思ったんです。えいちゃんも、はまやんが尾道で繋がっていて、その繋がりで私も知り合って。やっと最近3人で尾道に行きました。聖地巡りみたいな(笑)。

3人での尾道旅の様子

―濱野さんがキーパーソンだったんですね。そこに橋本さんも加わって。

柴田:そうですね。そこから、さらに友達の輪が繋がっています。それも、独立して自分のやりたいことをやっている同世代の友達が不思議と多くて。いつか、みんなでなにか一緒にものを作れたらいいよね、みたいな話をしています。

私の友達は、そういうふうに、「自分の気持ちに正直に生きたい」っていうことをちゃんと周りに伝えて、まっすぐに人と向き合っている人が多いんです。そういう人たちと話しているとすごく刺激になるし、そのたびに私は本当に人に育てられているなって思ってます。

柴田:私の人生は、人に出会って、なにかを教えてもらって取り入れて、自分流にアウトプットして、っていうことの繰り返しなんですよね。

―尊敬できる友達が周りにいるのは、とても素敵なことですね。小さいころから、お友達は多かったですか?

柴田:どうだったかなぁ。でも、小さいながらに友達との接し方はいろいろ考えていました。小学生のときから不平等なのがすごく嫌いだったんです。だから、クラス中の子に話しかけにいくようにしていたし、一人ひとりに興味がありました。

みんな一生懸命頑張っていて、それぞれできる仕事をして社会が成り立っているわけだから、どんな人に対しても尊敬する気持ちがあって。どんなすごい仕事ができるとか、どんなかっこいい仕事をしている、とかって関係ないと思うんですよね。みんながそれぞれ、やりたいこと、できることをやる。それでいいと思うんです。そういう意味で、「みんな一緒」っていうのが子どもの頃から私のテーマなんですよね。

―小学生のころから、そんな風に考えられてきたんですね。

柴田:考えてました。でも、子供ってすごく繊細じゃないですか。「あの子に今日こう言っちゃった」とか毎日後悔するような、超「気にしい」な子供でもあったし、もともとコンプレックスもすごかったから、昔はネガティブだったりもして。

―今の姿からは全く想像できませんね。

柴田:あはは。小さいころは肌が荒れていたせいで、人に顔を見られるのがすごく嫌だったんです。ずっとマスクをして隠していたくらい、コンプレックスでした。

でも、自分のダメなところをどうにかしたいと思って、いろんなことに挑戦するようになったんです。そこから洋服に興味を持って、おしゃれになることやかわいくなることは、頑張れば自分次第で叶えられると知ったんです。それで自分に自信がついて明るくなったし、そしたら人とたくさん出会うようになって。

だからいつも自分と戦っていました。おしゃれ以外にも、自分が行動すれば変えられることは挑戦したいと思っています。今もそうですね。人と出会うのも、自分で行動したらできることじゃないですか。技術はなくても自分の気持ち次第でできる。そうやって、だんだん自信が持てるようになって今の自分ができてきた気がします。

人と出会うために大切なのは、自分が楽しく生きていること

―人と出会うことで、自分が強くなれている?

柴田:そうですね。尊敬できる人と出会うことで、自分が強くなっていっている気がします。でもそれはただ巡り会うとか、他力本願っていうことじゃなくて、自分自身の行動から生まれたもので。いろんなことに興味を持って、自分で行動するから、それが自信に繋がって強くなりますね。

それに、大人になってからできた友達って、いい意味で距離感があって、お互いが会いたいときや本当に必要だって思うときに会うので、すごくパワーをもらえるんです。こういうときに出会ってくれてありがとう、みたいな。

感覚的なものですけど、出会いには意味があると思っていて。それはたとえば、道を歩いていてきれいな景色に出合うのも同じだろうなと思っています。ピンとくるというか。なにかと出会うとき、そういう高鳴る感覚を大事にしたいと思っています。

―『Leads』もそうですが、柴田さんはファンの方との繋がりも大切にされていますよね。

柴田:一人ひとりと繋がっていきたいんですよね。全員のことを知りたいよって思って、ファンの方とも喋っています。でも、ちゃんと憧れの存在ではいたい。だからこそ、私自身がいろんなことにチャレンジしたいし、こうすると生きやすいよ、みたいなことは伝えたい。

たとえば、私がファンの子と近い距離で真剣に話したら、その子にとってその1日が特別な日になるかもしれない。ちゃんと向き合って、その子の人生がちょっとでも明るくなったり、1日だけでも、ほんとちょっとでも変わって、その子のパワーになったらいいなと思っています。『Leads』も、そういう気持ちで始めた場所です。

―柴田さんは会いたい人に会いにいくし、ファンの方々は柴田さんに会いにくるし、柴田さんがおっしゃっていた「行動すること」っていうマインドが循環している感じがしますね。

柴田:そうですね。それも嬉しいです。私、SNSとかでけっこうアツい文章とかクサいこととか、思っていることを素直に書いちゃうんですけど、それがファンの子にちゃんと伝わっているんだって感じることが多くて。

私のファンの方同士が仲良くなって、一緒に旅行に行ったりすることもあるらしいんです。それって、私が発した「熱」みたいなものに共感してくれた同士だからこそなんだろうと思います。「大人になって友達なんてできないし、こんなに趣味が一緒なんてなかなかない」って言ってくれる人が多くて。

―やっぱり「行動」っていうのが、かなり鍵になっていますね。

柴田:行動すると拓けますよね。

前に、仕事で福岡に行ったとき、飛行機で横に座っていた女の子が、私のことを知っていてくれて、「糸島に来ることがあったら、友達がやってるカフェがあるので来てください」って、飛行機を降りてから話しかけてくれたんです。で、仕事は終わったんですけど、帰りの便が取れていないことに気づいて、急遽福岡に残ることになって。それで「あ、そういえば! 糸島に行こう」と思って行って。それでお店の子とも仲良くなり、今ではその子の結婚式にも行くくらいの仲になりました(笑)。

―繋がりまくってますね(笑)。その瞬間の状況に身を委ねることが大事なのかもしれないです。

柴田:そうなんですよ。抗わないし、ためらわない。「まさかの経験」をしたいんですよ。だから常に気を張らないようにしています。そんな感じで、意外と人生って面白いことが起きるんだって思います。

―自分が楽しくいるために行動して、それがさらに人と繋がっていくんですね。

柴田:うん、「人と繋がるんだ!」って気持ちより、とにかく人生を楽しみたいんです。こんなものを見てみたい、あんな人と出会いたいって思うなかで、人っていちばんわかりやすく人生を変えてくれたり、自分の感覚を広げてくれたりすると思うんです。だからいろんな人と出会いたいし、そのためには自分が楽しくいることが大事。それが相手にも伝わるから、自分が本当に楽しんでいると、自分も含め、周りの人も笑顔になると思います。

イベント情報
『ルクア大阪の5周年祭』

2020年2月28日(金)~3月31日(火)
会場:大阪府 梅田 LUCUA osaka

『ちょっと聞いてやスナック』

2020年3月6日(金)18:30~20:30
2020年3月7日(土)~8日(日)13:00~20:30
会場:大阪府 梅田 LUCUA osaka 9F ルクアホール 入場料:無料

『いいものみつかるルクアフリマ』

2020年3月7日(土)・8日(日)13:00~17:00
会場:大阪府 梅田 LUCUA osaka 9F ルクアホール
入場料:無料

『ルクアの似顔絵屋さん』

2020年3月14日(土)・15日(日)13:00~18:00
会場:大阪府 梅田 LUCUA osaka 9F ルクアホール
入場料:無料

プロフィール
柴田紗希 (しばた さき)

“しばさき”の愛称で幅広い年齢層の女性から親しまれる愛知県出身のモデル。ファッションモデルとして人気女性ファッション誌「mer」で12ヶ月連続表紙を飾る。ヴィンテージアイテムに詳しく、自身がプロデュースする配信番組「usum」で自らセレクトした洋服とヴィンテージアイテムの販売も行なっている。また、最近では全国各地を飛び回り地方の活性化にも力を注いでおり、現在は離島のPRアンバサダーも務める。



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