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中村まりインタビュー

中村まりインタビュー

インタビュー・テキスト
柏井万作(CINRA.NET編集長)
2009/06/30

「明るい歌詞を書こう」って決めていたんですけど、結局は暗い部分が出てしまう(笑)。

―中村さんの歌詞がとても好きなのですが、聴き手に伝えたい「何か」というのがあるのでしょうか?

中村:当初はですね、自分が思っている事を詩にするだけで満足していて、周りのことは考えていなかったですね。それは確かに今とは違うところで、ある意味ですごくストレートだったとは思います。暗い歌詞が多かったですけど(笑)。

ただ、当時も今も変わっていない部分というのはあって。自分が思ったことや、体験した感情、そういう自分のコアの部分が間違いなく表現できているかどうか、ということで。言葉につられて書いてしまうんじゃなくて、自分が信用できるのは自分の感情や体験だから、そのエキスをきちんと入れたいと思っています。それだけはこれからもずっと変わらないと思いますね。

―中村さんの音楽は英詞なので、ぼくの場合パッと聴いて意味を理解することはできないんですけど、それでも感動できるんですね。中村さんが本当のことしか歌わないから、感情がちゃんと伝わって来ているような気がして。たとえば中村さんの場合、明るい曲調でもどこかしらに影がありますよね。それはリアリティーを大切にしているからなんでしょうか?

中村:そうなんだと思います。「つらい目に遭った人ほど、幸せがどんなものなのか分かるんじゃないか」という考え方があって、今回のアルバムはその側面が出ていると思います。だから「明るい歌詞を書こう」って決めていたんですけど、結局は暗い部分が出てしまう(笑)。自分が悩んでいる部分を表に出したくなっちゃうんでしょうね、多分。でも、それが普通なのかなって思って。人の営みって、常に日なたではないんだろうし、でも、「雨だな」って思っているのも暗いし。

中村まりインタビュー

淡々と生きてる人の美しさ、何があっても揺らぎ無くマイペースに生きることの大切さを捉えたいんだと思います。

―それで今作のタイトルを『Beneath the Buttermilk Sky』(Buttermilk Sky=曇り空)と付けたんですね。

中村:「曇り」というのは決して暗い意味ではなくて、晴れと雨の間にいれば、雨にもなれるし晴れにもなれるし、という意味合いで付けたんです。でも、気持ちとしては晴れに向かっているんですよ。「曇り空」から出発して、そこからは私次第ということですね。

―なるほど。

中村:でもこのタイトル、ちょっと意味深過ぎちゃったかな(笑)。『キープ・オン・ザ・サニー・サイド』みたいなタイトルでもよかったんですけど、そうしちゃったら私が意図していた根暗さがでないかなと(笑)。

―(笑)。根暗さを追う理由は?

中村:良いことも悪いことも起こる毎日が淡々と続いていて、それに対して一喜一憂するのではなくて、淡々と生きてる人の美しさ、何があっても揺らぎ無くマイペースに生きることの大切さを捉えたいんだと思います。そういう感じでいくと思うんですよ、今後も(笑)。

―次回作が楽しみですね。今後はどのような活動を?

中村:7月12日に吉祥寺MANDA-LA2でレコ発ワンマンライブがあります。その後は、フジロックに出させて頂きます。

―フジロック、楽しみですね。

中村:淡々と演奏できるかどうか、ちょっと舞い上がっちゃいそうな気もしているんですけど(笑)。

―楽しみですか?

中村:何か昔と違って、人生の残り時間を考えるようになって…

―えっ、早くないですか!!?

一同:爆笑

中村:早いですよね(笑)。まあ、一生でこんな機会はないだろうなと思うので、楽しんでやりたいと思います。その後は、また淡々と活動を続けていきます(笑)。

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リリース情報

中村まり『Beneath the Buttermilk Sky』
中村まり
『Beneath the Buttermilk Sky』

2009年6月10日発売
価格:2,500円(税込)
Moving On ANTX1017

1. A Brand New Day
2. Invisible Man Blues
3. Little House
4. From the Other Way Around
5. Black-Eyed Susan
6. If Only I Had Known
7. Bye-bye Street
8. How Sweet!
9. This Old Map
10. Caught in a Roundabout
11. Lonesome Valley Blues
12. Night Owls
13. Going Back to My Home

イベント情報

中村まりニューアルバム『Beneath the Buttermilk Sky』発売記念ライヴ

2009年7月12日(日)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:吉祥寺MANDA-LA2(ワンマン)

出演:中村まり
ゲスト:安宅浩司(Guitar)、岸本一遥(Fiddle)、原さとし(Banjo)、松永孝義(Bass), 楠均(Drums)

料金:前売2,700円 当日3,000円(1ドリンク別)
前売り券店頭販売6月1日~
※立見になる可能性があります。ご了承ください。
メールでのお取り置き(整理番号なし・入場順は当日券と同様になります)はコチラまで

プロフィール

中村まり

1977年生まれ。14歳~17歳までの約四年間を米国オハイオ州にて過ごす。その後バンド活動を通して作詞作曲を始める。2002年、完全自主制作による初のオリジナル・アルバム『Traveler And Stranger』を発表。2005年2月9日Mule Recordsよりフルアルバム『Seeds To Grow』をリリース。同年7月31日には『FUJI ROCK FESTIVAL’05』 Avalon Fieldステージに出演、2006年9月9日には『ハイドパーク・ミュージック・フェスティバル2006』に出演。現在都内を中心にライヴ活動を継続的に展開中。2009年6月に4年振り待望のニューアルバムをリリース。7月には『FUJI ROCK FESTIVAL’09』への出演も決定。

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