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ドリームポップ界の新たな旗手 Serphインタビュー

ドリームポップ界の新たな旗手 Serphインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
2010/07/08

ピアノと作曲を始めてわずか3年で作り上げたというデビュー作『accidental tourist』から1年、東京在住の電子音楽家Serphがセカンド『vent』を発表する。ジャズを基盤に、エレクトロニカやハウス、映画音楽などが見事にクロスオーヴァーされ、なおかつドリーミーでメロディアスな旋律に溢れた素晴らしい作品だ。ツールの進化によって、誰もが平均以上の作品を作れるようになった一方、没個性化も進む中、ひさびさにワクワクするような電子音楽家の登場である。彼にとっての初インタビューとなった以下の対話の通り、現在の彼が音楽に向かうモチベーションは、あくまで自分に向けられている。しかし、本作で大きく開かれるであろう聴き手の存在が、今後の彼にどのような影響を及ぼすのか、楽しみに待っていたいと思う。

(インタビュー・テキスト:金子厚武)

他にやることもできることもないんで、ただひたすら楽しくて。

―昨年リリースされたデビュー作『accidental tourist』は、ピアノと作曲を始めて3年で作り上げた作品だったそうですが、それ以前に音楽活動はされてなかったんですか?

Serph:学生時代にDJをやってて、その後1年ぐらいサンプリングだけで楽曲制作をしてたんですけど、それからキーボードを弾き始めて、3年ぐらいでデビューしたって感じです。

―DJではどんな曲をかけていたんですか?

Serph:デトロイト・テクノと竹村延和さんの初期の曲を一緒にかけたりとかしてました。

―DJから制作に移られたのはなぜなんですか?

Serph:仲間内の学生で集まってやっていたイベントをやらなくなったのが大きいです。イベントも何もなくなって無為な日々が続いていたんですけど、制作を始めて、コピーというか、コード進行とかを他の人のCDを聴きながら真似していって。他にやることもできることもないんで、ただひたすら楽しくて。

ドリームポップ界の新たな旗手 Serphインタビュー
アルバム『vent』アートワーク画像

「こんなのが出回ってるのか」って失望して、それで自分がやるしかないなって(笑)。

―元々歌ものよりインストがお好きだったんですか?

Serph:そうですね。歌ものはあんまり聴かないですね。特に男性ボーカルが聴けなくて、聴いてて違和感があるというか、あんまり聴く気にならない。言葉があるとイメージが固まっちゃうじゃないですか?

―「Serph」という名義もイメージを限定しない言葉ですが、いつ頃から使っているんですか?

Serph:MySpaceを始めたときで、一昨年ぐらいからですね。元々はゲームのキャラクターの名前で、意味がないのがいいなって。

―制作をするときは、楽曲のイメージってあるんですか?

Serph:イメージは特に決まってないです。毎朝の日課としてiTunesとかで新譜をチェックするんですけど、聴いてるうちにモチベーションが上がるというか、インスピレーションが沸くって感じですね。

―毎朝どれくらい聴いてるんですか?

Serph:調子いいときは10分ぐらい聴いて「こんなのが出回ってるのか」って失望して、それで自分がやるしかないなって(笑)。サンプリングすることもありますし、音色としてパソコンに取り込んで使うネタを探すみたいな意味でもiTunesは使ってます。

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リリース情報

Serph<br>
『vent』
Serph
『vent』

2010年7月9日発売
価格:2,300円(税込)
noble CXCA-1271

1. march
2. pen on stapler
3. feather
4. sleepwalking
5. mint
6. azul
7. silencio
8. flatland
9. snow
10. iceyedit
11. vent
12. planet

プロフィール

Serph

東京在住。20代男性によるソロ・プロジェクト。2009年7月、ピアノと作曲を始めてわずか3年で完成させたアルバム『accidental tourist』をelegant discよりリリース。2010年7月、1年振りの2ndアルバム『vent』をnobleよりリリース。

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