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農家の長女を演じて『りんご』佐藤江梨子インタビュー

農家の長女を演じて『りんご』佐藤江梨子インタビュー

インタビュー・テキスト
前田愛実
撮影:小林宏彰
2010/10/27

不可能だと思われていたりんごの無農薬による自然農法栽培を成功させ、「奇跡のりんご」を作り出したとして一躍注目を集めた木村秋則さんと、その家族の半生が舞台化される。「りんご」に人生をかけた男の生きざまには、想像を絶する苦労と困難と試行錯誤があった。りんごから出発して、食の大切さと家族の絆を問う本作。主演はV6の長野博、妻ミチコには佐藤江梨子、そして演出はストレートプレイからミュージカルまで幅広い分野で高い評価を得、数々の演劇賞を受賞しているベテラン栗山民也が担当する。このたび稽古場にお邪魔して、妻役を演じる佐藤江梨子さんに、演じていて肌で感じる農業の魅力や、演技への姿勢などさまざまな思いをお伺いした。また末尾には緊張感あふれる稽古場のレポートを掲載。こちらもぜひご一読いただきたい。

(インタビュー・テキスト:前田愛実 撮影:小林宏彰)

家族の絆が深い、そこが羨ましいです

─木村さんの著書を読ませていただいて、りんごを作るのってこんなに大変なんだって初めて知りました。長野さんは木村さんのりんごを食べたそうですが、佐藤さんは?

佐藤:私は食べてないんですよ。ネットでも売り切れで、4年待ちみたいなんです。オリンピック状態ですよね(笑)。木村さんには記者会見でお会いしたんですが、ちょっと面白いことがあって。私が記者の方から、「貧乏な時代もあった」っていう芝居なのに、豪華な服を着てばっちり化粧しているイメージの佐藤さんはちっとも貧乏っぽくないって言われたんですね。私が「役作りはします」って言ったら、木村さんが「いや、佐藤さんは僕の奥さんに似てるかも」ってフォローしてくださったんです(笑)。今回、奥様も舞台を見に来てくださるそうなので、本当に似ているかどうか確かめるのが楽しみです(笑)。実在の方を演じるというので、緊張もしていますが。

農家の長女を演じて『りんご』佐藤江梨子インタビュー
佐藤江梨子

─農家の長女って本当に大変だろうなと思うんですが、もしも自分だったら、と想像してみるといかがですか?

佐藤:羨ましいなとも思いますね。畑や土地、家があったりするのや、それから家族が私に期待してくれるっていうことも羨ましいです。私は次女なので、きっと家族と一緒のお墓には入れないだろうな、と。ずっと一緒にいられるという、家族の絆が深い感じがすごくするのが良いですね。

─たとえば、農家の嫁に行くのは想像できますか?

佐藤:そうですね、一度仕事で梨の袋かけを手伝ったことがあって。劇中にも梅沢昌代さん(母テル役)が腰を悪くしていて収穫を全然手伝えないっていうシーンがあるんですが、手伝った方もおばあちゃんで、手の届く低いところしか収穫できなくて。私は大きいし、高いところも全然平気だったんですが、そしたら「あんたみたいな、めんこくて、背が高くて、よく働く人が嫁に来てくれたらなあ」って言われたんです。なんかいいなあー、ってちょっとジーンとしちゃいました。背の高さが活用できるし(笑)。私は鍵っ子だったから、家に帰ったらおばあちゃんがいて、っていう環境にはすごく憧れますね。

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イベント情報

『りんご 木村秋則物語』

作:藤井清美
演出:栗山民也

キャスト:
長野博
佐藤江梨子

大鷹明良
梅沢昌代

尾上紫
木村靖司
合田雅吏

浅野和之

東京公演

2010年11月5日(金)〜11月14日(日)
会場:東京都 ル テアトル銀座
料金:8,500円(全席指定)

兵庫公演

2010年11月20日(土)〜11月23日(火)
会場:兵庫県 兵庫県立芸術文化センター
料金:A席8,500円 B席7,500円(全席指定)

プロフィール

佐藤江梨子

1981年12月19日生まれ。東京都出身。ドラマ、映画、舞台、CMと、幅広い分野で存在感のある演技を披露。2007 年に映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で第29 回ヨコハマ国際映画祭主演女優賞を受賞。主な出演作品として、舞台『おはつ』『空中ブランコ』『シャープさんフラットさん』『パイパー』『コースト・オブ・ユートピア』『CLOSER』『花の武将 前田慶次』、ドラマ『電車男』(CX)『菊次郎とさき』(EX)『離婚同居』(NHK)、映画『キューティーハニー』『すべては海になる』『七瀬ふたたび』など。11月20日には映画『行きずりの街』が公開される。

『りんご』あらすじ

1969年青森。東京から兄一哉の具合が悪くなり急遽呼び戻されたアキノリ。そこには婿入り・縁談が待っていた。アキノリは気乗りしていなかったのだが、ミチコを見た瞬間に恋に落ちる。だが、ミチコはりんご栽培の農家として日々農薬に触れるうち、健康を損なっていく。アキノリはその姿を見て、無農薬栽培でりんごを育てようと決意。しかし希望を持ってはじめた農法は失敗を繰り返し、家族は困窮状態になってしまう。

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