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ここまでやってホントのカバー コトリンゴ×権藤知彦 対談

ここまでやってホントのカバー コトリンゴ×権藤知彦 対談

インタビュー・テキスト
金子厚
撮影:柏井万作

昨年の9月に発表された邦楽カバーアルバム『picnic album 1』に続いて、今度は洋楽カバーアルバム『picnic album 2』を発表したコトリンゴ。バグルスの“ラジオスターの悲劇”やジャクソン5の“I Want You Back”といった定番曲に混じって、レディオヘッド“Let Down”やビョーク“Hyperballad”といった90年代のナンバーが収められているのが新鮮で、やはりその多くがコトリンゴらしい大胆なアレンジによって新たな魅力を放っている。
今回はpupaのメンバーとしても知られ、『picnic album 1』『picnic album 2』のどちらにもゲストミュージシャンとして参加している権藤知彦を迎え、コトリンゴとの特別対談をお届けする。アルバムの話はもちろん、権藤は以前自身のユニット=anonymassでYMOのカバーアルバムを発表していることもあり、カバーの難しさ・喜びについても語ってもらった。終始マイペースなコトリさんと、それを優しく見守る権藤さんという師弟関係も微笑ましい、終始にこやかな対談となった。

(インタビュー・テキスト:金子厚武 撮影:柏井万作)

こういう音にしたいって持ってきたのがエイフェックス・ツインのピアノ曲で、「変わってんなあ」って(笑)。(権藤)

―まずは、お二人が知り合ったきっかけから教えてください。

コトリンゴ:ファーストの次に出したミニアルバム(『nemurugirl』/08年)のときに、リズムトラックを作っていただきたくて、紹介していただいて。

―権藤さんはコトリさんにはどんな印象をお持ちでしたか?

権藤:教授も一目置いてるアーティストだし、実際音もすごいなって思ってて。

コトリンゴ:車で聴いてくれたとかって…。

権藤:ああ、ラジオで聴いて「すげえ!誰だろう!?」って思ったよ(笑)。だから、うちのスタジオでピアノを録るときも、すごいこだわりがあるのかなって思ったら、うちのぼろっちいアップライトピアノでいいって言うからびっくりした(笑)。あとこういう音にしたいって持ってきたのがエイフェックス・ツインのピアノ曲で、「変わってんなあ」って(笑)。

―コトリさんは実際に権藤さんと作業してみていかがでしたか?

コトリンゴ:私いつもそうで、教授のときもそうだったんですけど、すごい方だっていうのはなんとなくわかるんですけど、最初はあまり考えずにわりとでかい態度をとっちゃって(笑)。それで段々「あ、この人すごい」ってわかってきて、「最初の私ちょっと失礼だったな…」って(笑)。

ここまでやってホントのカバー コトリンゴ×権藤知彦 対談
コトリンゴ

権藤:いや、そんなことないですよ(笑)。いつもフラットな感じ、マイペースというか(笑)。

コトリンゴ:あといっぱい楽器を、面白いパーカッションとかそういうのをいっぱいスタジオに置いてらっしゃって。スタジオを持ってらっしゃるってことがまず新鮮だったし、そこで何でもできちゃうんで。

権藤:(僕が)何をする人かまだそんなにわかってないと思う(笑)。

―(笑)。でもそれ以降は定期的に作品に参加されてますよね。

権藤:最近はわりと管楽器で参加してますね。

コトリンゴ:私はいろんなことができて、自分の作品も作れる方が好きなんです。権藤さんも高野(寛)さんもドラムの坂田(学)さんも、みなさん憧れの存在ですね。

―楽器の演奏も、打ち込みも、エンジニアもできるっていう。

コトリンゴ:そうですね。それで自分の世界も持っていて、その中でも得意な分野があったりすると、すごく勉強になるので。

―権藤さんの魅力は特にどんな部分ですか?

コトリンゴ:コンピューターにも長けているのに、でもホーンを吹くと演奏家のオーラが出るんです。勝手なイメージなんですけど、打ち込みで曲を作る方ってギターとかピアノの人が多いイメージがあって、ホーンで打ち込みもやっていらっしゃるっていうのが初めてだったんで。

―権藤さんは留学されていたときに吹奏楽と電子音楽を専攻されていたんですよね?

権藤:大学ではブラスバンドでクラシックの演奏をしてたんだけど、元々宅録が好きだったので、コンピューターを使った作業も平行してやってました。

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イベント情報

『コトリンゴ〜picnic album 2 release party〜』

2011年2月23日(水)OPEN 18:00 / START 19:00
会場:東京都 原宿 VACANT

『Kotringo「PICNIC for WEST」tour』

2011年2月28日(月)OPEN 18:00 / START 19:30
会場:大阪府 martha

2011年3月1日(火)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:岡山県 城下公会堂

2011年3月3日(木)OPEN 19:00 / START 20:00
会場:神戸 cafe FISH

2011年3月4日(金)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:京都府 SOLE CAFE

料金:全自由3,500円(ドリンク別)
※3才以上、入場料必要、200名限定ライブ

2011年3月5日(土)OPEN 19:00
会場:奈良県 LushLife
※オープニングアクト予定

権藤知彦スケジュール

2011年2月8日からスタートする『Def Tech Tour 2011「The Come Back!!」』にサポートメンバーとして参加

『道との遭遇 〜ヒガシトーキョーミュージックフェスティバル』

2011年4月17日(日)
会場:東京都 上野水上音楽堂
※音楽監督を担当

リリース情報

コトリンゴ<br>
『picnic album 2』
コトリンゴ
『picnic album 2』
コトリンゴ
『picnic album 2』

2011年1月19日発売
価格:2,000円(税込)
RZCM-46713

1. Downtown(Petula Clark)
2. Video Killed The Radio Star(The Buggles)
3. Let Down(Radiohead)
4. I Want You Back(The Jackson 5)
5. Hyperballad(Bjork)
6. Hallelujah(Jeff Buckley)
7. She's Like A Rainbow(The Rolling Stones)
8. Kiss Me(Sixpence None the Richer)

プロフィール

コトリンゴ

5歳よりピアノを始め、7歳で初めての作曲をする。その後ボストンのバークリー音楽院に留学、ジャズ作・編曲/ピアノパフォーマンス科卒。2006年坂本龍一プロデュースでデビュー。翌年日本に住まいを移してからは国内でのライヴ活動も開始、高評価を得ている。卓越したピアノ演奏と柔らかな歌声で浮遊感に満ちたポップ・ワールドを描きだす女性シンガー・ソングライターとして現在各方面から注目を浴びている。

プロフィール

権藤知彦

サウンドプロデューサー/コンポーザー。1967年9月11日生 東京都出身 B型 日本大学芸術学部を卒業後、アメリカ・ボストン大学に音楽留学し、吹奏楽(ユーフォニウム)、電子音楽を専攻。1995年帰国。管弦楽のアンサンブルを取 り入れたエレクトロニック・ポップを 得意とする。2007年「pupa」を結成。自身が主宰するユニット「anonymass」も活動中。

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