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「伝えたいことがあるんだ」ねごとインタビュー

「伝えたいことがあるんだ」ねごとインタビュー

インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
撮影:菱沼勇夫
2013/02/04

伝えたいことがあると、人はこんなにも変わるものなのか。初めてねごとにインタビューをしたのは2年4か月前。当時まだ本格的な活動間もなく、音源リリース前で取材慣れしていなかったとはいえ、決して話すことが得意とは言えなかった彼女たちが、今は溢れんばかりの想いを途切れることなく話し続ける。昨年は数多くの夏フェスにも出演し、年末には東名阪でのホールツアーも実現して、順調にステップアップを遂げたように見える彼女たちだが、実は前アルバム『ex Negoto』リリース以降は、ライブをしては悩む日々を繰り返していたという。しかし、大学卒業を目前に控え、困難を乗り越えることに成功した彼女たちは、シングル3枚とアルバムの4か月連続リリースを決め、活動ペースを一気に加速。そしてできあがったセカンドアルバム『5(ファイブ)』 は、より洗練された音楽性もさることながら、劇的に言葉の強さを増した作品に仕上がった。新たにリーダーに就任した藤咲佑(Ba)と蒼山幸子(Vo,Key)が語ってくれた今作リリースまでの過程から、生まれ変わったねごとが抱く想いの強さを感じ取ってほしい。

四人の塊になれていなかった。(佑)

―前作『ex Negoto』からの大きな変化として、佑さんがリーダーになりましたよね。どうして今さらリーダーに?

:去年、たくさんの夏フェスに呼んでもらえたのですが、やっぱりライブは難しいなと感じている時期だったんです。思うようにやりきれなかったというか。それはなんでだろう? と考えた結果、四人の塊になれていなかったからじゃないかなと思ったんですね。ちょうどそういうタイミングで、スタッフから「リーダーになって、先頭に立って引っ張っていかない?」と言われたので、やってみようと思って。

―同級生的な関係から、急に1人がリーダーになるって、けっこう勇気がいる決断だと思います。

:そうですね。私自身も、リーダーは先頭に立って、どんどん進めていくっていう印象があったので、「どうしよう?」という不安は今もあるんですけど……。

幸子:佑は引っ張っていくようなタイプではないけど、「今話し合いをするべきかな?」ってときに声をかけてくれるんです。佑がリーダーになる前は、四人とも付き合いも長いし、言葉にしなくてもわかるだろうと思って、あまりお互いに踏み込んでこなかったんですよね。でも、ねごととしてライブに出ているからには、例えば誰かがミスしたら、それはねごとのミスになるということを、ちゃんと言い合うようになったんです。それは、もともとお互いのことを信じていたからできたことだし、全員が「変わらなきゃ」と思ってたからこそ言えるようになったというか。そういうときに佑がリーダーになって、一本筋が通った気がします。

―11月に始まった4か月連続リリースから、作詞作曲のクレジットが全部「ねごと」になりましたけど、そういう体制変更も関係してるのでしょうか?

:それは夏フェスの後に私が提案したんですけど、誰が作った曲でも、四人全員がその曲をちゃんと語れるようにしたいなと思ったんです。今までは幸子がメロディーや歌詞を作ってきて、瑞紀がトラックを中心に作っていたんですけど、ちゃんと私や小夜子も曲のことを理解して、語れるようになりたいし、本当の意味で四人で作っていきたいなって。

―前作からの1年ちょっとの間、悩むことも多かったんですか?

幸子:けっこう苦しいことがたくさんあった1年間でした。私たちが一番大事にしていて、楽しみたいはずのライブで、壁にぶつかったんですよね。一生懸命やってるのに、「なんで手応えがないんだろう?」「どうやったら届くんだろう?」って毎回悩んでいました。結局、四人が楽しむことが一番大事で、一人一人ががんばってビームを出すよりも、四人で1つになって出したビームの方が強いということに気付かせてもらった1年間でした。

蒼山幸子
蒼山幸子

―三本の矢ならぬ四本の矢ですね。

幸子:今回のアルバムの曲は、リスナーがいたからこそできた曲が多いんです。(前アルバムリリース後最初に出した)“sharp ♯”は突き抜けたいっていう気持ちで書いて、(その次のシングル曲)“Lightdentity”も「この悩みは絶対に光になる」って初めて言えた曲だったんですけど、今回の3部作のシングルは、自分たちのことだけじゃなくて「よりリスナーと繋がりたい」という気持ちが込められているんです。四人だけじゃ作れなかった曲がたくさん入ってる。だからタイトルを『5』にしたんです。「4+1」っていう意味で。

―リスナーが5人目のねごとみたいな。

幸子:はい。だから前作の『ex Negoto』よりも一曲一曲にすごく思い出があって。聴いただけで作ったときのことを思い出せる、濃いアルバムになってますね。

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リリース情報

>ねごと『5』完全生産限定盤(CD)
>ねごと
『5』完全生産限定盤(CD)

2013年2月6日発売
価格:3,500円(税込)
KSCL-2197

1. greatwall
2. トレモロ
3. sharp ♯
4. nameless
5. たしかなうた
6. 街
7. 潜在証明
8. メイドミー…
9. Re:myend!
10. そして、夜明け
11. Lightdentity
12. flower
13. SEED with groove
14. nameless -instrumental-
15. greatwall -instrumental-
16. たしかなうた -instrumental-

ねごと『5』(CD)
ねごと
『5』(CD)

2013年2月6日発売
価格:3,059円(税込)
KSCL-2198

1. greatwall
2. トレモロ
3. sharp ♯
4. nameless
5. たしかなうた
6. 街
7. 潜在証明
8. メイドミー…
9. Re:myend!
10. そして、夜明け
11. Lightdentity
12. flower
13. SEED with groove

プロフィール

ねごと

蒼山幸子(Vo&Key)、沙田瑞紀(G)、藤咲佑(Ba)、澤村小夜子(Dr)による千葉県出身、全員平成生まれの4ピースバンド。さわやかでポップな要素と、オルタナティブなロックエッセンスを盛り込んだ、一見アンバランスなバランス感で新世代のガールズロックを奏でる。「閃光ライオット2008」審査員特別賞受賞。2010年、初音源となるミニアルバム『Hello!”Z”』をリリース。12年11月のシングル『nameless』から13年2月の2ndフルアルバム『5』まで、4か月連続リリースを展開。

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