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BOOM BOOM SATELLITES × supercell対談

BOOM BOOM SATELLITES × supercell対談

インタビュー・テキスト
柴那典
撮影:豊島望

やっぱりryoくんはどこかシリアスにものごとを考える人なんだろうし、そこは音楽に出るから。(中野)

―supercellの新作アルバム『ZIGAEXPERIENTIA』の話に入ろうと思うのですが、まず中野さんはアルバムを聴いてどんな感想を持ちましたか?

中野:今までで一番作風が変わった感じがしましたね。

ryo:それは、ギターでドロップD(ドロップDチューニング。6弦の音を1音下げた変則チューニングで、ヘビーメタルやハードロック、グランジなどで用いられる)のやり方を覚えたことが大きいんです。でも、前回も今回も、方程式は変わってないんですよ。

―方程式というと?

ryo:前回の『Today Is A Beautiful Day』は、ピアノで曲を作っていたし、nagiさんがボーカルで、そこに自分の感性が入ってあの世界観になった。で、今回はドロップDにしたことで、必然的に選ぶべき言葉が変わった。それに、全曲歌ってもらったこゑだちゃんの声が攻撃的な声だったから、こういう作風になったんです。つまりどちらもかけ算なんですよね。

― ryoさんとしては、作風や方向性を大きく変えたというよりも、あくまで音色や楽器や歌い手の変化がもとになっていると。

ryo:そうなんです。

中野:そっか。今回のsupercellのアルバムには1970年代のハードロックに通じるようなテイストも感じたんですけど、ドロップDはどちらかというと90年代以降の新しい音楽に多く使われる手法ですよね。ryoくんは、ギターで作るようになったから作風が変わったと話してくれたけど、実はそれだけじゃない気がする。

ryo:70年代というのは、まさに意識していました。実はPink Floydの『ライブ・アット・ポンペイ』という、昔のコロッセオみたいな場所でやってるライブ映像を観たんですね。そこでマーシャルのアンプを使ってたのが格好よくて、マーシャルのビンテージアンプを買ってきた。それがこのアルバムの始まりなんです。

中野:さらにレスポールのギターをマーシャルで鳴らすと70年代っぽくなるよね。

ryo:なりますね。すごくそれを感じました。

―ぴったりした音色を見つけたことが、今回のアルバムの構想のきっかけになった。

ryo:そうですね。アルバムを作るにあたって、こゑだちゃんというボーカリストにどういう曲調が合っているのかを改めて考えたんです。そこからいろんなギターやエフェクターを集めて、「これならイケる」と思った音色を見つけたところから曲を作り始めました。その音色に誘発されて、言いたいことが後から出てきたような感じです。

― ryoさんは新しいツールや音色を取り入れたことで、自分のどういった部分が引き出されたと思いますか?

ryo:文句が言えるようになったと思いますね。日々思っていることをギターに乗っけて、まくし立てれば、そのまま曲になるようなところがあるんです。あまり考えずに、「バカ野郎!」って言い放って次の言葉にいけるというか。ピアノだとそうはいかないんですけど、ギターにはそういう展開の速さを感じます。

―なるほど。

ryo:自分はそのうち音楽で「笑えるもの」を作りたいんです。でも、本当に格好よくて笑えるものを音楽でやるのは難しい。たとえばMUSEは、あれだけ大袈裟な音楽を真剣にやって、ハイトーンボイスで歌って、すごく格好いいんだけど、思わず笑っちゃうようなところがある。そういうカタルシスを、ギターを入れることによって求めやすくなったと思います。

―ただ、僕がアルバムを聴いた印象では、「笑えるもの」というよりも張り詰めた美しさになっている気がするんです。そこにはryoさんの持っているルーツが色濃く反映されていると思うんですけれども。

中野:性格だよ、性格(笑)。ルーツなんていう大層なもんじゃないと思うな。

ryo:そうです。性格ですね。

中野:やっぱりryoくんはどこかシリアスにものごとを考える人なんだろうし、そこは音楽に出るから。だから今回のアルバムも、これまでと本質的には変わらないよね。聴いている僕にとっては、作風は変わっても、いつもryoくんが作る音楽は憂いがあるし、シリアスだし、切ない音楽を作っている。

―なるほど。この中野さんの分析に関してはryoさんはどうですか?

ryo:いや、なんか、申し訳ないです(笑)。中野さんに語ってもらえるレベルじゃない。

中野:またそういうこと言って(笑)。

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リリース情報

BOOM BOOM SATELLITES<br>
『EXPERIENCED II ―EMBRACE TOUR 2013 武道館―』初回限定盤(CD+Blu-ray)
BOOM BOOM SATELLITES
『EXPERIENCED II ―EMBRACE TOUR 2013 武道館―』初回限定盤(CD+Blu-ray)

2013年11月6日発売
価格:7,950円(税込)
SRCL-8368/9

[CD]
1. ANOTHER PERFECT DAY
2. HELTER SKELTER
3. BROKEN MIRROR
4. BACK ON MY FEET
5. SNOW
6. EMBRACE
7. FOGBOUND
8. KICK IT OUT
9. NINE
10. STAY
[Blu-ray]
1. ANOTHER PERFECT DAY
2. HELTER SKELTER
3. BROKEN MIRROR
4. DISCONNECTED
5. MORNING AFTER
6. BACK ON MY FEET
7. SNOW
8. EMBRACE
9. FOGBOUND
l0. MOMENTICOUNT
11. EASY ACTION
12. KICK IT OUT
13. NINE
14. DIG THE NEW BLEED
15. DRESS LIKE AN ANGEL
16. STAY
※特典映像付き

BOOM BOOM SATELLITES<br>
『EXPERIENCED II ―EMBRACE TOUR 2013 武道館―』通常盤(CD+DVD)
{タイトル}

2013年11月6日発売
価格:4,200円(税込)
SRCL-8370/1

[CD]
1. ANOTHER PERFECT DAY
2. HELTER SKELTER
3. BROKEN MIRROR
4. BACK ON MY FEET
5. SNOW
6. EMBRACE
7. FOGBOUND
8. KICK IT OUT
9. NINE
10. STAY
[DVD]
1. ANOTHER PERFECT DAY
2. HELTER SKELTER
3. BROKEN MIRROR
4. DISCONNECTED
5. MORNING AFTER
6. BACK ON MY FEET
7. SNOW
8. EMBRACE
9. FOGBOUND
l0. MOMENTICOUNT
11. EASY ACTION
12. KICK IT OUT
13. NINE
14. DIG THE NEW BLEED
15. DRESS LIKE AN ANGEL
16. STAY

BOOM BOOM SATELLITES<br>
『EXPERIENCED II ―EMBRACE TOUR 2013 武道館―(Complete Edition)』
BOOM BOOM SATELLITES
『EXPERIENCED II ―EMBRACE TOUR 2013 武道館―(Complete Edition)』

2013年11月6日からiTunes storeで配信リリース
価格:2,000円(税込)

1. ANOTHER PERFECT DAY
2. HELTER SKELTER
3. BROKEN MIRROR
4. DISCONNECTED
5. MORNING AFTER
6. BACK ON MY FEET
7. SNOW
8. EMBRACE
9. FOGBOUND
l0. MOMENTICOUNT
11. EASY ACTION
12. KICK IT OUT
13. NINE
14. DIG THE NEW BLEED
15. DRESS LIKE AN ANGEL
16. STAY

supercell<br>
『ZIGAEXPERIENTIA』初回生産限定盤A(CD+Blu-ray)
supercell
『ZIGAEXPERIENTIA』初回生産限定盤A(CD+Blu-ray)

2013年11月27日発売
価格:4,600円(税込)
SRCL-8410〜2

1. Journey's End
2. No.525300887039
3. Mr.Downer
4. My Dearest(Album Mix)
5. 従属人間
6. ホワイト製薬
7. 拍手喝采歌合
8. Yeah Oh Ahhh Oh!
9. 百回目のキス
10. 銀色飛行船
11. The Bravery(Album Mix)
12. 僕らのあしあと(Album Mix)
13. 告白(Album Mix)
14. 時間列車
15. We're Still Here
[Blu-ray]
1. “My Dearest”Music Video
2. “告白”Music Video
3. “僕らのあしあと”Music Video
4. “銀色飛行船”Music Video
5. “The Bravery”Music Video
6. “拍手喝采歌合”Music Video
7. “No.525300887039”Music Video
※描き下ろしイラストブックレット、下敷き付属、クリアボックス仕様

supercell<br>
『ZIGAEXPERIENTIA』初回生産限定盤B(CD+DVD)
supercell
『ZIGAEXPERIENTIA』初回生産限定盤B(CD+DVD)

2013年11月27日発売
価格:4,400円(税込)
SRCL-8413〜SRCL-8415

[CD]
1. Journey's End
2. No.525300887039
3. Mr.Downer
4. My Dearest(Album Mix)
5. 従属人間
6. ホワイト製薬
7. 拍手喝采歌合
8. Yeah Oh Ahhh Oh!
9. 百回目のキス
10. 銀色飛行船
11. The Bravery(Album Mix)
12. 僕らのあしあと(Album Mix)
13. 告白(Album Mix)
14. 時間列車
15. We're Still Here
[DVD]
1. “My Dearest”Music Video
2. “告白”Music Video
3. “僕らのあしあと”Music Video
4. “銀色飛行船”Music Video
5. “The Bravery”Music Video
6. “拍手喝采歌合”Music Video
7. “No.525300887039”Music Video
※描き下ろしイラストブックレット、下敷き付属、クリアボックス仕様

supercell<br>
『ZIGAEXPERIENTIA』通常盤(CD)
supercell
『ZIGAEXPERIENTIA』通常盤(CD)

2013年11月27日発売
価格:3,150円(税込)
SRCL-8416

1. Journey's End
2. No.525300887039
3. Mr.Downer
4. My Dearest(Album Mix)
5. 従属人間
6. ホワイト製薬
7. 拍手喝采歌合
8. Yeah Oh Ahhh Oh!
9. 百回目のキス
10. 銀色飛行船
11. The Bravery(Album Mix)
12. 僕らのあしあと(Album Mix)
13. 告白(Album Mix)
14. 時間列車
15. We're Still Here

supercell<br>
『ZIGAEXPERIENTIA』
supercell
『ZIGAEXPERIENTIA』

2013年11月27日からiTunes storeで配信リリース
価格:2,000円(税込)

1. Journey's End
2. No.525300887039
3. Mr.Downer
4. My Dearest(Album Mix)
5. 従属人間
6. ホワイト製薬
7. 拍手喝采歌合
8. Yeah Oh Ahhh Oh!
9. 百回目のキス
10. 銀色飛行船
11. The Bravery(Album Mix)
12. 僕らのあしあと(Album Mix)
13. 告白(Album Mix)
14. 時間列車
15. We're Still Here

プロフィール

BOOM BOOM SATELLITES(ぶんぶんさてらいつ)

1997年ヨーロッパでデビューした中野雅之、川島道行からなるロックユニット。ヨーロッパでリリースされた12インチシングルをきっかけに、UK音楽誌「Melody Maker」をはじめ、多くのメディアに大絶賛される。ヨーロッパ大型ロックフェスティバルの出演や、Underworld、Mobyらとの欧米ツアーを経てライブバンドとしても評価を高め、国内のフェスティバルではヘッドライナーを務める。04年の話題となった映画『APPLESEED』の音楽を担当し、その後もリュック・ベッソン監督の映画「YAMAKASI」やアカデミー賞受賞作品「The Dark Knight」にもメインシーンで楽曲が起用されるなどデビューから現在に至るまで映像クリエイターやアーティストに絶大な人気を誇り、楽曲提供やリミックスのオファーが絶えない。これまでに通算8枚のアルバムをリリースし、今年でデビュー15周年を迎える。

supercell(すーぱーせる)

コンポーザーのryoと複数のクリエーター、デザイナーによって構成された、インターネット発のエンターテインメント・ユニット。2007年音声合成ソフト「初音ミク」を用い、“メルト”“ブラック★ロックシューター”などの楽曲をニコニコ動画に投稿、ryo(supercell)の描く歌詞・曲の世界観が多くのユーザーに支持され、一躍脚光を浴びニコニコ動画上で大きなムーブメントを起こす。2009年、1stアルバム『supercell』でセンセーショナルなデビューを果たし、2010年3月には「第24回日本ゴールドディスク大賞」にて「ザ・ベスト5ニュー・アーティスト」受賞と、名実共に勢いのある今最も旬なアーティストへと成長を遂げた。『君の知らない物語』『さよならメモリーズ』『うたかた花火 / 星が瞬くこんな夜に』の3枚シングルリリースを経て、2011年3月、2ndアルバム『Today Is A Beautiful Day』を発売、オリコンウィークリーチャート3位を獲得し、更なるsupercell旋風を巻き起こしている。

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