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27歳で人生は終わらなかった bronbabaインタビュー

27歳で人生は終わらなかった bronbabaインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
2014/03/14

ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、カート・コバーン、エイミー・ワインハウス……彼らはいずれも27歳の若さでこの世を去った偉大なミュージシャンたちである。同様に27歳で亡くなったミュージシャンたちを指す「27クラブ」という言葉があるくらい、音楽シーンの中で「27歳」という年齢は特別なものとされているのだが、自分もそんな「27クラブ」の一員だと信じて疑わなかったのがbronbabaのフロントマン、西方龍である。若くして「次代のカリスマ」と目されながら、文字通り波乱万丈なバンドストーリーを送ってきた西方は、気づけばあの「27歳」になっていた。そして、そこで発見したのは、子供の頃から憧れていたネオ東京で、今も生き続けている自分の姿だった。

2年ぶりの新作『neo tokyo』は、そんな今の東京をリアルに切り取った作品である。もともとは活動休止中だった2011年に、メンバーのみで作ろうとしていたドキュメンタリー風の映画のタイトルが『neo tokyo』で、結果的にその計画は震災を機に中断されたのだが、それが3年の時を経て、アルバムという形で世に出ることとなったわけだ。これまでの作品同様に、分裂症気味と言っていいぐらいの多彩な楽曲が収められていることに変わりはない。しかし、通底したストーリー性によって、アルバムとしてのまとまりが格段に向上し、過去最高傑作になったと言っていいだろう。「深く深く沈み込んで、本当に疲れた」と西方は笑うが、その充実した表情からは、27歳以降の人生への確かな希望が感じられた。

「かっこいい」も所詮は「面白い」「楽しい」「ダサい」「切ない」とか、そういう形容詞のひとつでしかなくて、全員が「かっこいい」に惹かれるのかっていうと、そんなことはなかった。

―前作『World wide wonderful world』での活動再開から2年が経ちました。それ以前の活動と比べて、何が一番変わりましたか?

西方:誰でも「かっこいい」に憧れると思うんですけど、かっこいいっていうものをかっこいいと思わなくなった。所詮は「面白い」「楽しい」「ダサい」「切ない」とか、「かっこいい」に惹かれるのかっていうと、そんなことはないなって。

―つまり「かっこいい」っていうのは絶対的なようでいて、実はひとつの価値観に過ぎないという。

西方:「かっこいい」っていう憧れを突き詰めると、ヒーロー戦隊なんですよ。度を過ぎると、ヒーロー戦隊になっちゃう。

―「かっこいい」を突き詰めてきたわけですもんね。

西方:今回はかっこいいものを作ろうっていうのは頭になかった。っていうのがスタートですね。

bronbaba
bronbaba

―だとすると、「かっこいい」ではなくて、どういう価値観が基準になったのでしょう?

西方:なんて言うんだろう……音楽がやりたいんじゃなくて、表現がしたくなっちゃったっていうのかな。

―いわゆるバンド的なかっこよさ、バンドアンサンブルを基本形に据えることに対して、違和感が出てきてしまったわけだ。

西方:とにかく……抜けと飛び、それだけにこだわったんです。音が飛んでるか、抜けてるか、その後ろに見えるものがあるか、人がいるか。

『neo tokyo』収録曲“ラジオ”

―確かに今のロックバンドの音って、加工されて人が見えないものが多いのに対して、今回のbronbabaのアルバムは1曲目の“ラジオ”からしてものすごく生々しい音像で、顔の見えるアルバムだなって思いました。

西方:あれができたとき方向性がカチッと決まって、3日ぐらいでデモが上がりました。

―3日で!(笑) 考える期間は長かったけど、決まってからは早かったんですね。

西方:「いいじゃん、いいじゃん」って、形になっていったんです。

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イベント情報

吉祥寺WARP presents
『音人の休日~bronbabaネオ東京レコ発編~』

2014年3月23日(日)OPEN 18:00 / START 18:30
会場:東京都 吉祥寺WARP
出演:
bronbaba
camellia
裸体
パプリカン
料金:前売1,800円 当日2,400円

『Virgin Babylon Night 2』

2014年5月4日(日・祝)OPEN 16:30 / START 17:30
会場:東京都 渋谷 WWW
出演:
world's end girlfriend & POLTERGEIST ensemble
Go-qualia
Vampillia
bronbaba
BOOL
料金:特別チケット3,800円 前売チケット4,000円 当日4,500円(すべてドリンク別)

リリース情報

bronbaba<br>
『neo tokyo』(CD)
bronbaba
『neo tokyo』(CD)

2014年3月22日(土)発売
価格:1,995円(税込)
VBR-017

1. ラジオ
2. 手を繋ぐ
3. ふざけた人
4. 雨の日
5. ギター+ミー
6. 優柔不断妄想中
7. リアルデス
8. ただ淋しい
9. 深く沈む
10. 重なる声
11. 音を歩く

プロフィール

bronbaba(ぶろんばば)

周りのゴミを集め結成。西方龍(vo/g)、丸山大裕(b)、 鳥羽信吾(dr) 独自の視点と世界観で酩酊、 就職、 失踪、泥酔、休止などパワフルな音 楽活動を展開。もっともクールなスリーピース。変われ世界。

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