ギーク界の戦闘美少女ジュリワタイの果てなきフロンティア精神

オープンソースを特徴とするFirefox OSを搭載した日本初のスマホ、Fx0。自分の手で情報環境やインターフェイスをカスタマイズしたいという、クリエイターのフロンティア精神を刺激する機能を多数備えているのが特徴だ。そんなFx0が示す可能性を模索する連載企画第2弾となる今回は、2000年代中盤よりアキバカルチャーを取り入れた写真表現で、日本のみならず世界で注目を集め続けるジュリワタイさんをお招きした。

ギーク女子の先駆けとも言える彼女は、Photoshop黎明期にCGを駆使したセルフポートレート写真集『SAMURAI GIRL』を発表。以降も写真、音楽、電子工作など幅広く制作活動を行う中で、まだ無名に等しかった外骨格ロボット「スケルトニクス」や、美少女アンドロイド「ASUNA」などとのコラボレーションを先駆的に試みてきた。ジュリワタイの好奇心を刺激するのは、いつもこれからの未来を拓く、新しいガジェットやアイデア。「Webの最先端で未来を作る」というFx0の精神とも通ずる彼女のクリエーションの一端に触れながら、これからのインターネットカルチャーの進歩を占う。

Firefoxのカスタマイズの自由度が高いところが大好きで。だから、Firefox OSが組み込まれたFx0の登場は本当に嬉しいですね。

―実機をお渡しする前から、Fx0のメカニカルなスケルトンボディーを「かっこいい!」とジュリさんは仰っていたそうですね。実際にFx0に触ってみて、いかがでしたでしょうか?

ジュリ:普段使っているスマホに比べても画面がすごく大きくて、まわりのフレームが細いのがいいですよね。まるで画面そのものを持っているという感じで、未来を感じます。あとはやっぱり、下の基盤がチラ見えしているのが個人的に萌えますね。

Firefox OS スマートフォン「Fx0」
Firefox OS スマートフォン「Fx0」

―スケルトンがグッとくる世代ですか?

ジュリ:そうなんですよ。1998年に登場したスケルトンボディーのiMac G3の衝撃を受けた世代なので、Fx0のたたずまいは自分にとってすごく馴染みやすいです。それだけじゃなくって、本当にいろんな面でFx0に親しみを感じるんですよ。Fx0って、OSがFirefoxじゃないですか。わたし、普段PCで使うブラウザもFirefoxをずっと使っているんですけど、カスタマイズの自由度が高いところが大好きで。だから、Firefox OSが組み込まれたFx0の登場は本当に嬉しいですね。

―オープンソースで作られたFirefox OSのカスタマイズ性の高さは、他のスマートフォンにはなかなか無いですもんね。

ジュリ:それと、Firefoxってキャラクターがキツネじゃないですか。私キツネが大好きで。今つけているピアスも、ほら、Firefoxのマークなんです!

手作りのFirefoxピアスを披露するジュリワタイ
手作りのFirefoxピアスを披露するジュリワタイ

―かわいい!

ジュリ:友だちのクリエイターにお願いして作ってもらった、世界に1点だけの手作りなんです。ちゃんとFirefoxのマークからパスをとって、ピアスにしてもらって。そのくらい好きなOSなんです。OS萌えですね(笑)。

―OS萌えなんてあるんですか?

ジュリ:あります! 「Firefoxたん」は特別ですね! 一時期、OS擬人化がアキバ界隈では盛り上がったりしてました(笑)。

―Fx0って、起動画面でFirefoxのキツネマークがアニメーションするじゃないですか。その度にちょっと萌えるみたいな?

ジュリ:そうそう、萌えます(笑)。私のファーストPCはPower Mac 7800-180っていうすごく古いMacで、最初は普通にデフォルトのブラウザを使っていたんですけど、自由度を求めていくうちにFirefoxに辿り着いて、今はFirefoxひと筋です。

ジュリワタイ

―「自由度を求めて」Firefoxに辿り着いたというフロンティア精神がすごいと思うんですが、ジュリさんがギークな世界に踏み入れたきっかけは何だったんでしょうか?

ジュリ:物心ついた時からギークで、電化製品の中身が気になるような女の子だったんです。家にあった掃除機が壊れたとき、電気屋さんに訊いたら「中の配線が切れているかもしれない」って言われたので、「じゃあ見てみるか」って。

―解体するのは、怖くなかったですか?

ジュリ:「中身が知りたい!」っていう好奇心が勝ちました(笑)。それで掃除機の中身を開いてみたら、すごい世界が広がっていて。

―電子基板や配線のサイバーな世界。

ジュリ:最初はすごく簡単な修理だけだったのですが、その修理で機械に対して自信がついたんですよね。掃除機の中にはその掃除機の世界が詰まっていて、自分の手が介入することで、もっとすごいパワーの掃除機ができるかもしれないって想像が広がって。

―それが代表作『SAMURAI GIRL』や『はーどうぇあ・がーるず』の「機械×女の子」をモチーフとした世界観につながるんですね。

ジュリ:そうですね。そこで機械に対する親近感を覚えたのがきっかけだと思います。

新しいテクノロジーに出会うときって、恋をしているみたいにそのことばかり考えて、夜も眠れなくなるんです。

―ジュリさんは、昨年の紅白歌合戦に登場したことでも話題になった外骨格ロボット「スケルトニクス」や、女性型アンドロイドの「ASUNA」などに早い段階から注目して、作品に登場させています。新しいガジェットやテクノロジーの登場がクリエイティビティーを刺激することは多いですか?

ジュリ:そうですね。スケルトニクスを初めて見たのはDIY系イベントの『Maker Faire Tokyo 2013』で、目にした瞬間に「この子とコラボレーションしたい!」と思って、すぐに開発者の方に連絡を取りました。新しいテクノロジーに出会うときって、恋をしているみたいにそのことばかり考えて、夜も眠れなくなるんです。

外骨格ロボット「スケルトニクス」を着用したジュリワタイ。CG加工も自ら行っている
外骨格ロボット「スケルトニクス」を着用したジュリワタイ。CG加工も自ら行っている

―恋心が制作意欲を駆り立ててるんですね。

ジュリ:はい。私の作品は基本的に写真なので、撮影して、画像編集するまでの時間が本当に幸せで。それに、作ったものを発表して反響があるのもすごく嬉しい。でも1週間くらいすると「もっと心ときめかせてくれる新しいものはどこにあるの?」って、また探しに行くんです。その繰り返しですね。

―ジュリさんは24歳で単身イタリアに渡り、フォトグラファーとして写真集『SAMURAI GIRL』を出版し、それが120万部も売れたという伝説的なエピソードをお持ちですが、そのときも恋に落ちた勢いでイタリアへ行ったんでしょうか?

ジュリ:『SAMURAI GIRL』を撮ったのは10年くらい前になるんですけど、ちょうどPhotoshopで合成のまねごとができるようになった頃で。もともと『風の谷のナウシカ』みたいな、可愛いらしい女の子が機械を使いこなして戦う「戦闘美少女」のギャップ感が大好きで、その世界観をPhotoshopなら形にできると思い、夢中で最初の1枚を作ったんです。

『SAMURAI GIRL』表紙
『SAMURAI GIRL』表紙

―『セーラームーン』とか『プリキュア』とか。『まどか☆マギカ』のような「魔法少女」もその系譜ですね。

ジュリ:でも当時はアナログカメラが主流の時代だったので、私のようにPhotoshopで合成加工をしている写真は少なく、写真をやっている人からは「なにこれ?」って反応が多かったんですよ。そんなときにイタリア人の知り合いに見せたら、「日本が大好きなイタリアのオタクが見たらやばいよ!」って反応をもらって。「私が求めていた場所は日本ではなくヨーロッパだったのか!」と思いすぐにイタリアへ行っちゃいました。若かったですね(笑)。

美少女アンドロイド「ASUNA」のお披露目会で「ガーン!」と雷に打たれたような状態になりました。

―発想の原点に「戦闘美少女」や「魔法少女」があるのは面白いですよね。ステッキとかコンパクトとか、当時は魔法でもないと実現できないと思っていたものが、現在のテクノロジーなら夢じゃないかもしれない。例えば、「Fx0」に搭載されている、「トリガー(きっかけ)」と「アクション(効果)」を組み合わせてアプリを作れる「Framin」を使えば、「スマホを振ったら音が鳴ってキラキラ光る」といったアプリが簡単に作れますが、それってある意味魔法少女のアイテムみたいですよね。

ジュリ:Fx0だったら、そんなこともできちゃいますよね。たしかに、昔から魔法少女が使うコンパクトがずっと欲しいと思っていたんですよ。だから、魔法を叶えるような気持ちで作品を作ってきましたね。2作目として出した「機械×美少女」がテーマの写真集『はーどうぇあ・がーるず』はだいぶ男性寄りのものだったんですけど、最近は女性視点の写真を撮っていて、それは今話していた魔法少女の世界観に合わせて作ってます。

『はーどうぇあ・がーるず』表紙
『はーどうぇあ・がーるず』表紙

―昨年末に発表されたアンドロイド「ASUNA」とコラボした作品『LOVE VALLEY』も、魔法少女的な世界観なのでしょうか?

ジュリ:アンドロイドって一般的には男性向けのイメージがありますよね。「おかえりなさいませ、ご主人さま(ニッコリ)」みたいな。でも私は女性向けの作品を作りたくて、ちょっと百合(女性同士の恋愛関係のこと)っぽい世界観にしたんですよ。ゴシックかつ百合の世界、つまり耽美ですね。作ってみたら、これまでになかった反応があって嬉しかったな。今は『LOVE VALLEY』が完成した直後なので、エネルギーと欲望を全部放出した感じで呆然と生きています(笑)。

『LOVE VALLEY』

『LOVE VALLEY』
『LOVE VALLEY』

―『LOVE VALLEY』というタイトルは、「不気味の谷現象」にちなんだものですよね? ロボットを人間に似せて作っていくと、あるところで嫌悪感を覚えてしまうという。

ジュリ:そうなんです。この作品は、最初は被写体がアンドロイドとは言わずにリリースしたんですよ。そうしたら「このかわいいモデルは誰?」ってコメントが多く寄せられて。でも新作を出すごとに、手足がなくなり、機械部分が剥き出しになり、次第に「えっ?」って違和感を示す反応が増えていって。アンドロイドを初めて見たときの違和感を形にしたくて、通常の不気味の谷現象とは逆に、「人間」から「ロボット」になっていくストーリー仕立ての作品を作りました。

―初期の写真を見ると、10代くらいの人間の女の子に見えますね。

ジュリ:アンドロイドってまだ技術的に二足歩行できないので、人間らしい演技はさせられないんですよ。でもフォトストーリーだったら演じているように見せることができますよね。もっと技術が進歩したら映画が撮れるかもしれないけど、今だからこそできる作品かなって思ってます。

―このシリーズを作ろうと思ったのも、ASUNAとの出会いからですか?

ジュリ:はい。作品制作でよくお世話になっているケイズデザインラボのプライベートパーティーでASUNAのお披露目会をしていて、そこで「ガーン!」と雷に打たれたような状態に。

―やっぱり出会い、恋なんですね。じゃあこれが終わって、燃え尽きた状態とおっしゃってましたけど……。

ジュリ:本当に失恋した後みたいですよ。はやく復活したいです。

ネットサーフィンで世界を見渡していたように、自分で箱庭を作り世界をマッピングして、そこを旅したいんです。

―新しいものへの「恋」が作品制作に大きな影響を与えているんですね。新たな恋の予感はありますか?

ジュリ:最近ハマってるものは……アクアリウム!

―意外にもアナログですね。

ジュリ:バイオスフィアってわかりますか? ケースの中に生態系を用意して、人間の介入なしで世界がぐるぐる循環する箱庭のことなんです。金魚鉢くらいのサイズのケースもあって、そこに水に住む生物、陸に住む生物を入れ、酸素や栄養素を循環させる。最近始めたばかりなんですが、なかなか難しくて。

―観賞用のアクアリウムは知ってますが、バイオスフィアでは本当に生態系を作るんですか?

ジュリ:そうなんです。自分が神様になったような気持ちです。

―神になって世界を作るというと、ゲームの『ポピュラス』とか『シムシティ』みたいですね。

ジュリ:でもリアルの生物だから、難易度はビデオゲームよりもものすごく高くて、奥も深いんですよ。私はまだ全然ですけど、上手い人はポンプやヒーターなしで成立する生態系を作っちゃうんです。水も濁らず、ずっと放置しておいてもキレイ。ちょっとやってみたくなったでしょ?

ジュリワタイ

―まさかジュリさんのクリエイティビティーが世界創造にまでつながっているとは。でもゲームじゃないから、失敗するとリアルに全滅ですか?

ジュリ:全滅です! 大崩壊です! 泣いちゃいますよ……。やっぱり生き物なので、心にかかる負担もすごくて。ゲームやっているよりハラハラしますね。

―世界創造にハマっちゃう理由ってなんでしょう?

ジュリ:アクアリウムはパソコンに初めて触れたときに感じたものと一緒で、ものすごい可能性があると思うんです。「ネットサーフィン」って言葉は今では死語かもしれないですが、当時はPCが1台あるだけでいろんな世界を見に行くワクワク感が得られることにびっくりしていました。今の若い世代はみんなスマホでネットしていて、ネットがある生活が当たり前になっているから「ネット世代」ってもういないみたいですね。

―ネットが普通になりすぎたが故の、「若者のネット離れ」が起きている。

ジュリ:それは私的にはちょっと悲しいなと思っていて。ネットサーフィンで世界を見渡していたように、自分で箱庭を作り世界をマッピングして、そこを旅したいんです。だから、アクアリウムにもハマったんでしょうね。それが私のクリエイティビティーの本質なのかなと思っています。

作る人との近さが感じられて、初めてクリエイティブなものが動き始める感じがします。

―ジュリさんも今はスマホも使っていらっしゃいますよね。初めてスマホを使ったときの気持ちはどうでしたか?

ジュリ:めっちゃ便利だなと思いました。常にSNSでつながっていられる感じは、スマホならではの感覚ですよね。でも私は、スマホもそのまま使うんじゃなくって、自分なりにカスタマイズしたいんです。最初から入っているアプリで満足するのではなくゼロから作りたいし、OSもいじりたくなっちゃう(笑)。

Firefox OS スマートフォン「Fx0」

―そういう意味ではFx0は、ジュリさんにとって理想の端末じゃないですか? Firefox OSはウェブ用にHTML 5やJavascriptで組んだプログラムをそのまま使うことができる。それこそ先ほどの「世界創造」の話のような、フロンティア精神がありますよね。

ジュリ:そうなんです。Fx0は、「こんなこともできる、あんなこともできる!」って発見がたくさんある予感がして、末永く触っていられると思いました。PlayStationが登場した頃って、不思議なゲームがたくさんあったじゃないですか。今よりもゲームの世界が開かれていて、若い開発者が入ってきやすかった。そこにフロンティア精神があったからこそ、いろんなものが生まれる余地があったんだと思うんです。Fx0もそれに近い可能性を感じるというか。

ジュリワタイ

―CMクリエイターの佐藤雅彦さんが『I.Q.』ってゲームを作ったり、ミュージシャンの松浦雅也さんが『パラッパラッパー』を作ったり。他の分野で培った発想がゲームとして形になっていくのは楽しかったですね。

ジュリ:スマホのアプリは少人数で作れるし、その頃のゲームに通ずるものがあるように思うんですよ。今はネットにつながってるし、SNSもあるから、バズッたり思わぬ反響がダイレクトに返ってきて、ますます誰でも新しいものを作りやすい環境になってきていますよね。Fx0もその1つだと思いますし。

―たしかに、特別なプログラミング言語を使わずにウェブ標準技術を使ってアプリやユーザーインターフェイス、周辺機器の開発を行うことができるという点でも、Fx0はもの作りの一歩を促すプロダクトだと思います。

ジュリ:そういう便利な時代においても、クリエイティビティーを生み出すのに、はじめの一歩を踏み出す努力が必要であることは、昔と変わらないと思うんです。初めてパソコンを触ったとき、「パソコンを使えばなんでもできる」という可能性を強く感じましたが、接続や設定は全部自分でやらなきゃいけなかったから、「自分から探求しよう」というフロンティア精神がないとついていけませんでした。でも、その苦労があったからこそ、自分らしいクリエイティビティーが生まれたと思っています。とにかく新しいアイデアを自分でどんどん試してみることが大事なんじゃないかな。

―auのFirefox OSサイトで「Creator Showcase」というFirefox OSで制作したアプリケーションをオープンソースで共有できるスペースがありますけど、ちょっとしたアイデアから生まれたクリエーションをみんなで共有することを推進してますよね。一つひとつは思いつきみたいなものだけど、だからこそ想像力を刺激するし、作った人の顔が見えて来る感じがします。

ジュリ:そうなんですよ。やっぱり私は、作った人の人格が出ているようなものが好きなんです。作る人との近さが感じられて、初めてクリエイティブなものが動き始める感じがします。スケルトニクスやASUNAと出会ったときのように、「新しいもの」とのダイレクトな出会いから未来の恋が始まる予感がしますね。

製品情報
番組情報
『ニコ生”Theaternet TV”「喰らうど!ファンディング!」』

2015年4月7日(火)22:00からニコニコ生放送で放送

イベント情報

『W.W.J 2nd !mpact』

2015年4月4日(土)21:00~
会場:愛知県 名古屋 club buddha
※ジュリワタイはDJ出演

プロフィール
Julie Watai (ジュリ ワタイ)

アイドルとして活動した後、24歳で単身イタリアに渡り、イタリアの美術書籍出版社DRAGO ARTSからフォトグラファーとして『SAMURAI GIRL』(2006年)を出版。NYのMOMAに置かれるなど世界的にも販売される。帰国後も、カラフルポップなCG加工が評価を受け、フォトグラファーとしての活動をしながら、「天野あい」名義でタレントとしても活動を始める。電子工作の世界に造詣が深く、iPhoneアプリの開発に携わるなど、ギークガールとしても名高い。作風はセルフポートレイト撮影を主としており、またアキバ系クリエイターとしてオタク文化への功績は評価が高い。



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