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日本の音楽に中指立てて成り上がる SANABAGUN.インタビュー

日本の音楽に中指立てて成り上がる SANABAGUN.インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:中村ナリコ
2015/10/20

ソウルやファンクの世界的なリバイバル、新世代ジャズの盛り上がりなどを受けて、ここ日本でもブラックミュージックがメインストリームの位置へと手をかけつつあるが、その決定打となりそうなのがこの平成生まれ、渋谷ストリート発の8人組ヒップホップチームSANABAGUN.である。音大出身のメンバーを多く擁し、確かなスキルと知識に裏打ちされたジャズベースのヒップホップはコアな音楽ファンを唸らせつつ、実はメンバー全員体育会系出身でもあり、エンターテイメント性抜群のライブもすでに高い完成度を誇る。メジャーデビューアルバム『メジャー』は、彼らから日本の音楽シーンに打ち込まれる一発目の銃弾というところだろう。

今回取材に応えてくれたのは、カリスマ性のあるボーカリストの高岩遼と、音楽的な中軸であるベーシストの小杉隼太。対照的なキャラクターながら、二人とも歯に衣着せぬ発言を次々繰り出すと同時に、確かなエモーションも感じられるのが実に頼もしい。さあ、どこまで行けるか?

僕の原動力は悔しさというか、成り上がってやろうという一心でやってますね。(高岩)

―SANABAGUN.にとって、メジャーデビューにはどんな意味がありますか?

高岩(Vo):メイクマネーというか。「20代のうちに高級車に乗る」みたいなビジョンがもともとあったので、メジャーデビューの話が来たときは、「うぇーい、行こうぜ!」って盛り上がりました。

小杉(Ba):とりあえず、「給料もらえるんすか?」みたいなね。

高岩:あとは、「やっと路上ライブやめれるわ」って。

―これまで渋谷を中心に全国で路上ライブを重ねていたのは、好きでやっていたというよりも、上に行くための手段だったと。そもそも音楽の原体験はいつ頃なんですか?

高岩:うちの両親は出会ったのもディスコだったというくらい、二人ともブラックミュージックが好きで、車でソウルとかR&Bがかかってたんですよ。で、僕が小3のときにスティーヴィー・ワンダーの“涙をとどけて”を聴いて、すごい号泣して。「これ歌いたい」って母親に言って、歌詞を全部カタカナで書いてもらって歌い始めたんです。

―なんでそこまでグッと来たんでしょうね?

高岩:スティーヴィーが声をからして歌ってて、すごいソウルフルだったんですよね。僕は岩手県の宮古市で生まれたんですけど、小さい頃から小2までは横浜に住んでいて、両親が離婚したタイミングで母親と一緒に宮古に戻ったんです。そこでまたゼロからの生活を始めるときに、外では親分みたいにふるまいつつ、家に帰ると一人で象さんの人形と一緒に寝るみたいな感じの生き方をしていて……その寂しさを埋めてくれたのがソウルの名曲だったのかもしれない。

左から:小杉隼太、高岩遼
左から:小杉隼太、高岩遼

―当時感じたソウルの価値が、今高岩くんが音楽活動をしている原動力にも繋がっていますか?

高岩:僕の原動力は悔しさというか、成り上がってやろうという一心でやってますね。小1からピアノをやってた一方で、小学校から高校までずっと体育会系で、小学校で合気道と野球、中学校で柔道、高校でラグビーをやっていたんです。それも、舐められたくない、強くなりたいという気持ちが大きかった。大学はラグビーの推薦で入学できる話もあったんですけど、僕は音大に行きたかったから、母に土下座して東京に出てきて。なので、「超有名になって、母をこっちに呼んでやるぞ」という気持ちでいます。

―小杉くんはどうですか?

小杉:俺は幼稚園でクラシックギターを始めたんですけど、基本的に何も考えずにこれまでの人生を生きてきていて、気付いたら音楽でお金をもらえるようになった感じですね。俺は音大を途中でやめちゃったんですけど、音大時代の友達が今どうしてるかをFacebookとかで見ると、みんなものすごいアンダーグラウンドで音楽をやってるんですよ。それがもったいないと思っていて、俺たちがオーバーグラウンドに出ることで、力のあるミュージシャンにスポットが当たればいいなって。

小杉隼太

―いいミュージシャンがちゃんと評価されないのはおかしいと。

小杉:そう、日本の音楽業界に物申したいという気持ちはずっとあって、でもなかなかいいフロントマンに巡り合えなかったんです。俺は自分のことは最強だって信じてたんですけど、ステージの真ん中に立つ人間ではないから、真ん中に立つやばいやつさえいれば、絶対に上に行けると思ってて。そういう中で(高岩)遼と出会って、「あ、こいつとなら上に行けるかもしれない」って思ったんです。

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リリース情報

SANABAGUN.『メジャー』(CD)
SANABAGUN.
『メジャー』(CD)

2015年10月21日(水)発売
価格:2,200円(税込)
CONNECTONE / VICL-6440

1.SANABAGUN Theme
2.カネー
3.J・S・P
4.デパ地下
5.渋谷ジョーク
6.居酒屋JAZZ
7.在日日本人
8.まさに今、この瞬間。
9.人間

イベント情報

『1st Major Album 「メジャー」Release Party 「渋谷ジョーク」』

2015年12月11日(金)OPEN 18:45 / START 19:30
会場:大阪府 心斎橋CONPASS

2015年12月16日(水)OPEN 18:45 / START 19:30
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO

料金:前売 378(サナバ)円(ドリンク代別)

プロフィール

SANABAGUN.(さなばがん)

管楽器2名を含む6人の楽器隊とMC、ラッパーからなる8人組の生HIP-HOPチーム。毎週渋谷駅周辺の路上でライブを繰り広げ、沢山の人だかりを集めている、文字通りストリート発のグループ。メンバー全員が平成生まれながら、JAZZの影響を色濃く感じさせる驚異的に高い演奏力を誇り、それでいて通りすがりのOLをも熱狂させる高いエンターテイメント性も併せ持っている。昨年リリースしたインディーアルバム『Son of a Gun』かタワーレコード渋谷店4FでのJ/Hip-Hop年間ベストに選出される等、これまで渋谷を中心に高い人気を集めてきたSANABAGUN.。渋谷のストリートから飛び出た8人がどのように全国へと活動の足場を拡げていくのか、今後の活躍に乞うご期待。

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