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BOOM BOOM SATELLITES中野が語る、故・川島への想いと未来

BOOM BOOM SATELLITES中野が語る、故・川島への想いと未来

BOOM BOOM SATELLITES『19972016』
インタビュー・テキスト
矢島由佳子(CINRA.NET編集部)
撮影:豊島望

自分の人生に対しても川島くんの人生に対してもどう肯定的でいられるか、というのが大事なテーマになってきていたと思う。

―川島さんの身体的な変化もあった上で、先ほどおっしゃられた「音楽に対する情熱」には、20年間でどのような変化がありましたか?

中野:全然変わってきていますよね。ただ、それでも1本のレールの上に乗ってる感じはある。川島くんの場合だと、もちろん川島くんが抱えてきた病気のことはずっとつきまとっているけど、そのあいだに家族を持ったり、子どもが成長する様子を見たり、震災があったり、いろんな変化のなかで意識が少しずつゆっくり変わっていたんだと思う。人間的な変化や成長が作品には反映されて、それがバンドの歴史を作っているというのが、ちゃんと表現されているんじゃないかな。

20代の頃とかは、「アーティストが円熟する」みたいなことに、まったく関心がなかったんですけどね。昔は、とにかくキレのある、エッジ感のあるクリエイターが好きだったし。だから、たとえばMassive Attackのダディ・Gが、子どもができてレコーディングに参加しなくなったとき、「子どもとかに惚けてんじゃねーよ」って思ったんですよ(笑)。ただ、今だったらよくわかる。アーティストにも人生があって、それが音楽に大きな影響を与えることもあるし、プラスの方向に働くこともあるんだろうなって。

中野雅之

―私が『19972007』の頭から『20082016』の最後までを聴いて、改めて感じたのは、昔は世界の音楽シーンに対してカウンターや批評性を持って音楽を作ることに価値を置いていたけれど、だんだんと川島さんや中野さんの人生そのものがBBSの音楽のインスピレーションになって、前回のインタビュー(BOOM BOOM SATELLITES、残酷な運命から希望を描いた傑作)でも話してくださったように、「聴いた人に対して小さな革命を起こすこと」「10年後、20年後も聴き続けられる音楽を」ということが、音楽を生む価値であるという意識になっていったのかなと。

中野:うん、そうですね。「10年後、20年後にも聴かれる音楽を」というのは、たぶん初期から考えてはいるんです。クラブミュージック、ビートミュージックって、「昨日かっこよかった音楽が、今日はすごくダサい」ということが起きるような刹那的なシーンなので、そんななかで自分の作る作品が10年後に価値があるかどうかというのは、すごくよく考えていた。

2006年発表

中野:一方で、『20082016』には、『TO THE LOVELESS』(7枚目のフルアルバム)からの楽曲が入っているんですけど……当時は、音楽の聴かれ方、消費のされ方が、顕著に変化した時代だったから、いろんなメンタリティーが働いて、70分超えの長尺のアルバム作ったんですよね。

『TO THE LOVELESS』収録曲

―『TO THE LOVELESS』が発売されたのは、2010年ですね。スマホが普及し、ダウンロードの割合がぐんと伸びて、アルバム単位ではなく楽曲単位で聴かれることが多くなった時代。

中野:そのあたりに、いよいよ「どうやって音楽のことを大事にしようかな」ということを考えだしていました。つまり、ライトに聴けないものを作ろうと思ったんですよね。

そこから始まって、震災があって、川島くんの再発があって……そんなにいいニュースがないなかで、どうやって音楽自体と、それから僕たちの音楽を大事にしてくれる人に、どういう愛情を注いでいけるかを考えていくようになって。そこに、自分の人生に対しても川島くんの人生に対してもどう肯定的でいられるか、というのが大事なテーマになってきていたんだと思う。だから、音楽への意識の変化もあったけど、やっぱり人間的な変化が大きいんじゃないかな。

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リリース情報

BOOM BOOM SATELLITES『19972016』初回限定盤
BOOM BOOM SATELLITES
『19972016』初回限定盤(4CD+Blu-ray)

2017年3月1日(水)発売
価格:7,200円(税込)
SRCL-9211

[CD]
『19972016 -19972007 Remastered-』
『19972016 -20082016-』
[Blu-ray]
「BOOM BOOM SATELLITES 19972016 LIVE AND DOCUMENT」
SUMMER SONIC 2004,2006,2014
FUJI ROCK FESTIVAL '05,'07,'10,'12',15
METAMORPHOSE `08
SWEET LOVE SHOWER 2008
RISING SUN ROCK FESTIVAL 2010 in EZO
RADIO CRAZY 2013
VIVA LA ROCK 2015
WILD BUNCH FEST.2015
BOOM BOOM SATELLITES JAPAN TOUR 2008 FINAL
BACK ON MY FEET PREMIUM GIG
BOOM BOOM SATELLITES JAPAN TOUR 2010 FINAL
FRONT CHAPTER Vol.3 2011
The 15th Pre Release QUATTRO Premium Party
EMBRACE TOUR NIPPON BUDOKAN
FRONT CHAPTER Vol.4 2015

BOOM BOOM SATELLITES『19972016 -19972007 Remastered-』通常盤
BOOM BOOM SATELLITES
『19972016 -19972007 Remastered-』通常盤(2CD)

2017年3月1日(水)発売
価格:3,600円(税込)
SRCL-9216

[CD1]
1. KICK IT OUT
2. WHATGOES ROUND COMES AROUND
3. LOOKING GLASS
4. PILL
5. MORNING AFTER
6. LIGHT MY FIRE
7. LET IT ALL COME DOWN
8. 40-FORTY-
9. GIRL
10. MOMENT I COUNT
11. ON THE PAINTED DESERT
12. INTER GALACTIC
13. SOLILOQUY
14. PANACEA
15. STRIDE
[CD2]
1. EASY ACTION
2. SHUT UP AND EXPLODE
3. Id
4. PUSH EJECT
5. JOYRIDE
6. YOUR REALITY'S A FANTASY BUT YOUR FANTASY IS KILLING ME Featuring CHUCK D
7. BRANDNEW BATTERING RAM
8. DRESS LIKE AN ANGEL
9. SCATTERIN' MONKEY
10. RISE AND FALL
11. DIVE FOR YOU
12. PROPELLER
13. ANTHEM-reprise-
14. INGRAINED
15. ECHO TAIL

BOOM BOOM SATELLITES『19972016 -20082016-』通常盤
BOOM BOOM SATELLITES
『19972016 -20082016-』通常盤(2CD)

2017年3月1日(水)発売
価格:3,600円(税込)
SRCL-9218

[CD1]
1. LAY YOUR HANDS ON ME
2. SHINE
3. A HUNDRED SUNS
4. STAY
5. CAUGHT IN THE SUN
6. ANOTHER PERFECT DAY
7. UNDERTAKER
8. VAPOUR
9. DRIFTER
10. ONLY BLOOD
11. SNOW
12. SPELLBOUND
13. EMBRACE
[CD2]
1. BACK ON MY FEET
2. BROKEN MIRROR
3. HELTER SKELTER
4. ALL IN A DAY
5. DRAIN
6. LOCK ME OUT
7. BACK IN BLACK
8. FLUTTER
9. NINE
10. BLIND BIRD
11. STARS AND CLOUDS
12. STAIN
13. NARCOSIS

イベント情報

『FRONT CHAPTER - THE FINAL SESSION - LAY YOUR HANDS ON ME SPECIAL LIVE』

2017年6月18日(日)
会場:東京都 新木場 STUDIO COAST
出演:BOOM BOOM SATELLITES
料金:10,000円(ドリンク別)

プロフィール

BOOM BOOM SATELLITES
BOOM BOOM SATELLITES(ぶん ぶん さてらいつ)

1997年ヨーロッパでデビューした中野雅之、川島道行からなるロックユニット。エレクトロニックとロックの要素を取り入れながら、新しい未知の音楽を創造し続ける日本屈指のクリエイターユニット。ヨーロッパでリリースされた12インチシングルをきっかけに、UK音楽誌『Melody Maker』は、「The Chemical Brothers、The Prodigy以来の衝撃!」と報じたことをはじめ、多くのメディアに大絶賛される。2004年には映画『APPLESEED』の音楽を担当、その後もリュック・ベッソン監督の映画『YAMAKASI』やクリストファー・ノーラン監督『ダークナイト』で楽曲が起用されるなど、デビューから現在に至るまで映像クリエイターやアーティストに絶大な人気を誇り、楽曲提供やリミックスのオファーが絶えない。世代を超えた不動の魅力を持ち合わせたアーティストである。

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