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「DASH村」はTOKIOをどう変えた? 番組プロデューサーに訊く

「DASH村」はTOKIOをどう変えた? 番組プロデューサーに訊く

Nature Tokyo Experience
インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:鈴木渉 編集:野村由芽、山元翔一

タレントではないひとりの人間としていられる場所が、TOKIOにも必要だったんだろうなって思います。

―そこで無人島に行きつくところがすごいというか、すでに「田舎暮らしを体験する」というレベルではないような気がしますが(笑)。

島田:福島で僕らが学んできたのって、昔ながらの日本の知恵や、先輩たちがゼロから築き上げてきたものなんですよね。だったら、今度はそれを僕らが、ゼロから実践してみようと思って。だから、「DASH島」という企画は、福島で学んだことの応用編としてやっている。

―やはり、スタッフはもちろん、TOKIOのみなさんのモチベーションも高かったのでしょうね。

島田:そうですね。TOKIOの五人も、「DASH村」のことを、本当に自分たちの村だと思っていたし……そう、あそこにいるときは、写真を撮ったり、「サインをください」とか言う人は誰もいないんですよ。

「DASH村」にいる農家のおじさんやおばさんたちも、TOKIOのことを家族のように思っていたし、普通の若い衆として扱っていたから、カメラに映ってないところでも、当たり前に力仕事とか雑用も全部やらされていて(笑)。ただ、そうやってタレントではないひとりの人間としていられる場所が、TOKIOにも必要だったんだろうなって思いますね。

島田総一郎

島田:もう、(山口)達也くんなんて、ロケがなくても普通に農作業をしに来ていましたから(笑)。特に城島(茂)リーダーと達也くんは、農業にすごく没頭していったんです。国分(太一)さんも農業にハマって、東京で畑を借りて、自分で野菜を作ったりしていたし。

―そうなんですね。「DASH村」を通して自然とふれあうことで、アイドルの活動としてだけでなく、日常生活のレベルでも変化していったと。

島田:ただ、松岡(昌宏)くんと長瀬(智也)くんは、「DASH村」が始まった当時、ドラマをすごくやっていて。もう毎クール、主演のドラマがあるくらいの感じでなかなか「DASH村」に来られなかったので、そこはちょっと葛藤があったと思います。「自分たちは、リーダーや達也さん、国分さんほど、入れ込んで農業をやれていない」っていう。

まあ、それは「DASH村」をやっていた頃の話ですけどね。2012年に「DASH島」を始めた頃には、入れ込み具合の差が逆に面白くなっていきました。松岡くんも長瀬くんも、知らなかったことを改めてリーダーとかに教えてもらいながら、「リーダー、よく知ってるね!」って照れずに言えるようになったりして。まあ、みんな大人になってきたんですよね(笑)。

地方に行くことの面白さって、結局のところ人なんですよね。

―そもそもひとつの番組が20年以上続くこと自体非常に珍しいことだと思いますが、その手応えみたいなものは、いつ頃から感じ始めたのでしょう?

島田:番組としては、「DASH村」を始めてからは安定した視聴率を取るようになりました。「DASH村」は当初、「アイドルなのに野菜を育てる」みたいな、「アイドルなのに」っていうギャップが面白かったんだと思うんです。失敗することの不安さや、うまくいかないことも含めて。

それで最初は、おじいさんおばあさん世代、あと子どもたちにすごくウケたんですよ。上の世代は、「こいつら何も知らないな」と思いつつ、自分と同じ世代の人たちに教えを乞うて、都会暮らしをしている若者がちょっとずつ階段を上っていくのが頼もしく見えたのかもしれないですし、子どもたちにとっては、「なんでこの人たち、アイドルなのにこんなことやってるの?」っていうのが面白かったんだろうし(笑)。

島田総一郎

―ただ、この10数年のあいだに、TOKIOの方々も経験を積み、今やすっかりエキスパートみたいな感じになっていて。

島田:そうですね(笑)。城島リーダーなんて、「『ザ!鉄腕!DASH!!』は生きることそのものであり、農業は自分のライフワークだ」って言っていますから(笑)。2014年に亡くなってしまった三瓶明雄さんっていう農業の大師匠が福島にいらっしゃって……城島リーダーと達也くんは「もう完全に立派な農家だ」って、一人前としての扱いを受けていました。

田植えも最初は、「これくらいでいいんですか?」とか、いちいち確認しながらやっていたのに、10年ぐらい経った頃には「今年は根張りがいい」とか、15年を超えたあたりからは、もう手元もほとんど見ないでポンポン植えていて(笑)。

―「DASH村」をやる上で最も留意した点、あるいは苦労した点と言ったら、何になるでしょう?

島田:制作サイドの見方で言うと、やはりそこの地域に入り込めるかどうかでしょうね。当初は、「東京からきたテレビクルーが場所を借りて、農業の真似事をやっているらしいよ」という見方が少なからずあったと思うんですけど、そんな僕らのことを助けてくれる近所の農家さんがひとり現れ、ふたり現れ、その人たちが今度は知り合いを連れてきてくれて。

―徐々に地元の人たちから受け入れられるようになったんですね。そこには、具体的にどんなコミュニケーションがあったんですか?

島田:スタッフが住み込みで働いていることを聞きつけて、「家にご飯を食べにおいでよ」という話になったり、村の仲間がどんどん増えていったんです。最初は遠巻きに見ていた人たちも、「これ食べる?」「草刈り手伝うぞ」みたいな感じで「DASH村」を訪ねてくれるようになって。たぶん、3~4年かかったと思いますけどね。そうやって仲間が増えると、出てくるアイデアも増えるし、やれることも増えるんです。

島田総一郎

島田:田舎暮らしや地方に行くことの面白さって、風景を楽しむとか、そういうこともあるんですけど、結局のところ人なんですよね。そこに住んでいる人が持っている知識や経験、文化を共有できるから面白い。「DASH村」は、浪江町で暮らす人々の知恵と文化を発信できたから、どんどん面白くなっていったんだと思います。

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事業情報

『Nature Tokyo Experience』

豊かな山々に囲まれた多摩、青空と海が広がる島しょ。これらのエリアでは、日本の中心都市の顔とはちがった、「東京の自然」という今までにない魅力を感じることが出来ます。そんな東京ならではの自然エリアに注目し、新たな体験型エンターテイメントを創出するプロジェクトが今、始まります。これまでになかった新しい東京の楽しみ方を、ぜひ見つけに来てください。

プロジェクト情報

『東京の森に世界でいちばん美しいアウトドアフィールドを作る。 日本で唯一の移動式グランピング集団「CIRCUS OUTDOOR」が奥多摩に仕掛ける“常設型”グランピングプロジェクト』by株式会社NOX Intervillage

「東京の森に世界で一番美しいアウトドアフィールドを作る」ことを目標に掲げ、奥多摩こそが世界で一番美しいアウトドアフィールドであるという想いをもって、グランピング事業を展開。今回は、これまで多くが即時満員となっていた期間限定でのイベントシリーズから、「CIRCUS OUTDOOR」初の“常設型”グランピングとして展開します。奥多摩湖を眺望できる傾斜地に、日帰りでも楽しめる物販施設や飲食施設、温泉施設も併設予定です。また、多摩産材での建物やウッドデッキの制作や、地場の食材を用いた料理や食材販売など、地域の資源も積極的に活用していく予定です。

『島の魅力を熟知した大手旅行会社グループ出身者たちのチームが提案!“伊豆諸島の玄関口”調布地域と新島・神津島を舞台に新鮮な食材を調理して、食べて学ぶ「ガストロノミーツーリズム」』by株式会社USPジャパン

ガストロノミーとは、食べることで文化・歴史と料理の関係を学ぶ“美食学”。島の魅力を熟知した大手旅行会社グループ出身者がそれぞれ在籍するUSPジャパンと調布アイランドが連携し、“伊豆諸島の玄関口”調布地域で、伊豆諸島の食材をテーマにした体験型エンターテイメントを実施します。調布飛行場に空輸された朝採れ野菜や魚など、伊豆諸島の新鮮な食材を実際に調理して食べることで伊豆諸島の魅力に触れる環境を整備するほか、生産者をゲストに迎えたトークセッションなども予定。若年層、シニア層、在住・訪都外国人旅行者まで幅広い人々に“食体験”を通して文化を知ってもらう新しい取り組みです。さらに、参加者には、ここで学んだ知識、習得した技術を活かす機会として、実際に伊豆諸島の食材生産元である新島、神津島へ赴き、収穫体験や地元の人との交流を楽しむ「ガストロミーツーリズム」を体験してもらうプログラムも予定しています。

『遊びの達人・ASOBIBAが八丈島で“大人のアソビ”を新提案!1日1組限定のプレミアム体験「島グランピング」と島の楽しみ方や最新情報を24時間チャットで教えてくれる「島コンシェルジュ」をプロデュース』by 株式会社ASOBIBA

八丈島は羽田から飛行機で小一時間という好立地で、都心から最も早くウミガメと出会える島。さらに2016年からは鯨が現れるようになり、ホエールウォッチングスポットにもなっています。そんな八丈島で“大人のアソビ”を提供するASOBIBAが提案するのは、1日1組限定の「島グランピング」。島で唯一となるこのグランピング施設は、地域を代表する宿泊事業者である「リードパークリゾート八丈島」と連携し、ホテル内に整備される予定です。また、登録すれば誰でも利用できるスマートフォンのチャット機能を活用した「島コンシェルジュ」は、島の達人であるスタッフが観光客のコンシェルジュとなり、島訪問時のさまざまな疑問や不明点に答えてくれるサービス。現地での飲食店やアクティビティについても“訪問客の友だち感覚”で教えてくれます。

プロフィール

島田総一郎(しまだ そういちろう)

日本テレビ放送網制作局主任兼プロデューサー。1999年に入社。バラエティ番組のAD・ディレクターを経て、2008年より『ザ!鉄腕!DASH!!』の制作に参加。現在はプロデューサーを担当している。そのほか『幸せ!ボンビーガール』などを手がける。

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