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WANIMAが歌う「綺麗じゃなくてもいい」。傷も曝け出して前へ

WANIMAが歌う「綺麗じゃなくてもいい」。傷も曝け出して前へ

WANIMA『COMINATCHA!!』
インタビュー・テキスト・編集
矢島大地(CINRA.NET編集部)
撮影:浜野カズシ
2019/11/08

前アルバム『Everybody!!』のツアーファイナルでメットライフドーム2days公演を完遂し、セールス面においても、ライブ動員においても、さらにはお茶の間の認知度においても、まさにエビバデなバンドへ駆け上がったWANIMA。デビューから5年ちょっとという短期間で、ライブハウスシーンもロックシーンも飛び越えた進撃と暇ない名曲の爆撃をぶちかましてきたバンドは他に見当たらない。

しかしだからこそ、WANIMAがそのパブリックイメージだけで語られてしまうことも増えただろう。「ただの元気な3人組」……そんなガワだけで語られることに対する戸惑いは前回のインタビュー(WANIMAの「答え」とは。国民的バンドの核心と葛藤を衝く)でも語ってくれたが、そこに対しても彼らは音楽で答えを出そうとした。それが2ndアルバム『COMINATCHA!!』(カミナッチャ!!)だ。

彼らのメロディの原風景がある地元・天草へと回帰していく様がMVにもなった“アゲイン”。幾度となく歌われてきた「痛み」や「孤独」の象徴である少年期の自分たちこそがこの歌をくれたのだと、笑顔の奥の切実さが花火みたいなメロディになっていく“夏のどこかへ”。さらには熊本県の県花「りんどう」と自分たちの歌の在り方を重ねた“りんどう”。それらの楽曲を経て、快速のメロディックパンクと勢いよりも、誰もが歌えて誰もが還れる歌の在り方を丁寧に吟味した、しなやかな楽曲が印象的だ。

これまでのWANIMAのイメージを覆すように彩り豊かな音楽が生まれ、しかしそれと同時に、WANIMAが歌い続けてきた痛みや人生の痕もかつてなく生々しく綴られた歌。今年ストリーミングサービスで全曲を解放したことが表すように、より近いところで、より間口を開いて、WANIMAが歌い続ける理由と切実な想いを届けたいーーそんな道のりの結晶として、この『COMINATCHA!!』は涙も血の跡もカラフルに鳴らす。悲しみにまみれても、雨が降り続いても、じっと耐えて、誰かと大声で空に打ち上げる。そんな太陽の歌が何度でも鳴り響くアルバムを通じて、全部語り合ってきた。

子供も大人も、生活に合わせた聴き方でWANIMAの曲に向き合ってもらえたらいいなって。どんな聴き方でも、僕たちの音楽が間違わずに届いてほしかった。(KENTA)

―音楽的なバリエーションに富んでいる一方、より深く自身の内面や人生を綴った歌も増えていて。いろんな意味でWANIMAの奥にあるものがドバッと出た作品だと感じたんですが、ご自身では、どういう作品になったと思われていますか。

KENTA(Vo,Ba):WANIMAはこんなこともできるんや!! と驚いてもらえる曲もありますし、これまでのタイアップ曲や、テレビで演奏していた曲とは違う一面も魅せられた作品やと思います。ただ、自分たちの中では、今までにもあったけど出せていなかったWANIMAを自然に出せた感覚もあって。それが自然とバリエーションに繋がりました。

―今まで出せていなかった自分たちの曲、つまりお茶の間で流れている曲たちとは違う表情・質感の楽曲も多く出したかったということだと思うんですけど。それはどうしてなんですか。

KENTA:今回は早くから世に出ている曲も多かったので、ライブを通して「もっとこんな曲があったらよかね!!」っていう曲を自由に創れたと思います。これまでも情景やイメージが浮かばないとメロディや歌詞には辿り着けなかったんですけど、それがより具体的というか、「どんな人にも聴いてもらえるような作品がよかね」っていう気持ちで創りました。

WANIMA(わにま)<br>左から:FUJI(Dr,Cho)、KENTA(Vo,Ba)、KO-SHIN(Gt,Cho)<br>熊本県出身の3ピースロックバンド。2010年結成。2014年10月、PIZZA OF DEATH RECORDSから『Can Not Behaved!!』でデビュー。2017年5月よりunBORDEとタッグを組み、2018年1月にリリースした『Everybody!!』は35万枚を超えるセールスを記録。同作のツアーファイナルでは、メットライフドーム2daysで7万人を動員した。2019年3月6日に4thシングル『Good Job!!』をリリース、さらに7月17日には5thシングル『Summer Trap!!』を発表し、10月23日には2ndアルバム『COMINATCHA!!』をリリース。本作はオリコン週間チャートで2作連続1位を獲得。
WANIMA(わにま)
左から:FUJI(Dr,Cho)、KENTA(Vo,Ba)、KO-SHIN(Gt,Cho)
熊本県出身の3ピースロックバンド。2010年結成。2014年10月、PIZZA OF DEATH RECORDSから『Can Not Behaved!!』でデビュー。2017年5月よりunBORDEとタッグを組み、2018年1月にリリースした『Everybody!!』は35万枚を超えるセールスを記録。同作のツアーファイナルでは、メットライフドーム2daysで7万人を動員した。2019年3月6日に4thシングル『Good Job!!』をリリース、さらに7月17日には5thシングル『Summer Trap!!』を発表し、10月23日には2ndアルバム『COMINATCHA!!』をリリース。本作はオリコン週間チャートで2作連続1位を獲得。

―これまでも「どんな人も聴ける作品を創れた」と言っていただくことはありましたけど、それと今回はどう違うんだと思います?

KO-SHIN(Gt,Cho):いろんなタイプの曲があるっていうところです。だからこそ、どんな人にも響くんじゃないかなって。そうやって人を選ばないところが「これぞWANIMA」っていうポイントになってると思うし、僕らは音楽的な知識があまりないので、込み上げてくるものを曲にするしかなくて……でも、大事な気持ちの部分は変わらない中で、成長を見せたいという意識が曲に表れてます。

―その成長というのは、リズムも多彩だったり、アグレッシブさもありつつ、どれだけ歌を丁寧に聴いてもらえるかを考えたアレンジも多くなったりっていう部分ですか。“宝物”や“りんどう”、“BOUNCE”をはじめとして、ストリングスも鍵盤も入ってより一層彩が豊かになってるわけですけど。

FUJI(Dr,Cho):そうですね。作品ごとにWANIMAは新しいチャレンジをしてきましたし、3人の音の中で自然に創ってきた曲たちではあるんですけど、「このタイミングでみんなに聴いてもらいたかね!!」っていうタイプの楽曲も入れてみたり。ストリングスや鍵盤も、自分たちの自己満足っていうことじゃなく、そうしたほうが多くの人にメッセージが届きやすいって思ったから、曲に対して自然な形で生まれてきたものだと思ってて。

―メッセージの部分が届きやすい方法として、楽曲のアレンジを広げていったと。逆に言うと、自分たちのメッセージがどういうふうに届いてほしいと思ったんですか。

KENTA:聴く人がいる場所――ライブをイメージして創った曲もあれば、その手前で、夏のカラッとした日が浮かんだり、みんなで歌を大きな声で歌っているところを想像したり、僕の中の情景がメロディになっていくのは変わりません。もちろん単純に音楽を楽しんでほしい曲は言葉遊びから音が出てきたりもするし、曲ごとに違うと言えば違います。

左から:FUJI、KENTA、KO-SHIN

―たとえば“夏のどこかへ”で言えば<この歌は君がこんな僕にくれた>というラインが少年期の自分たちと戯れているMVと同時に歌われていたり、“GONG”にも、まるで自分たちの人生そのものを吐露するかのような言葉があったりする。こうして自分の人生や、これまでも歌の種になってきたであろう少年期の痛みや悲しみなどから歌が生まれてきた道のりがあって今作に至ったのは、自分たちの歌をどういうふうに届けたいと思ったからなんですか。

KENTA:自分たちにも少年期があって、その歌と、聴く人の少年期が結びついてほしいと想いました。何より、今の時代を生きる人達に僕たちの想いが間違わずに届いてほしいと思ったんです。だからこそ今年はサブスク(ストリーミングサービス)で全曲解禁したところもあって。そうすることで、子供も大人も、生活に合わせた聴き方でWANIMAの曲に向き合ってもらえたらいいなって。どんな聴き方でも、僕たちの音楽が間違わず、濁らずに届いてほしかったんです。

KO-SHIN:WANIMAはこうして人に歌に届けていきますって改めて言うような曲ですよね、“GONG”って。

―まさに。“GONG”の<生まれてきたこと 恨んでいた時も / あったけれど>という言葉は、今まで以上にヘヴィで切実なものだったと思うんですね。こういう歌が出てきたのも、今おっしゃったことの表れなんですか。

KENTA:……僕は今まで、自分のバックグラウンドや過去をあまり表に出してこなかった。僕の人生がどうとか関係なく、音楽そのものとして聴いてほしかったので。でも、自分自身が歌と向き合ったりツアーを回ったりする中で、今すごく苦しんでる子や、表面は笑顔でも普段は心で泣いてる子がたくさんいると感じました。だからこそ、「真剣に歌いたい曲」――自分のど真ん中を歌うことで、ど真ん中に響いてほしいと思ったんです。

KENTA
KENTA
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リリース情報

WANIMA『COMINATCHA!!』初回限定版
WANIMA
『COMINATCHA!!』初回限定版(CD+DVD+フォトブック)

2019年10月23日(水)発売
価格:4,400円(税込)
WPZL-31671/2

1. JOY
2. 夏のどこかへ
3. Like a Fire
4. BOUNCE
5. GONG
6. 宝物
7. シャララ
8. BROTHER
9. Drive
10. Baby Sniper
11. 渚の泡沫
12. ここに
13. りんどう
14. アゲイン
15. GET DOWN

DVD収録内容:
『1 CHANCE DISC』
「Good Job!! Release Party」の面影@県立幕張海浜公園S2O JAPAN特設会場

1. オドルヨル
2. ANSWER
3. リベンジ
4. エル
5. ともに
6. 花火

イベント情報

『COMINATCHA!! TOUR 2019-2020』

ライブハウス&ホール編

2019年11月5日(火)
会場:東京都 新木場STUDIO COAST

2019年11月18日(月)
会場:秋田県 秋田市文化会館

2019年11月19日(火)
会場:岩手県 岩手県民会館 大ホール

2019年11月21日(木)
会場:山形県 酒田市民会館 希望ホール

2019年12月5日(木)
会場:熊本県 熊本城ホール

2019年12月6日(金)
会場:熊本県 熊本城ホール

アリーナ編

2020年1月29日(水)
会場:神奈川県 横浜アリーナ

2020年1月30日(木)
会場:神奈川県 横浜アリーナ

2020年2月4日(火)
会場:大阪府 大阪城ホール

2020年2月5日(水)
会場:大阪府 大阪城ホール

2020年2月8日(土)
会場:福岡県 マリンメッセ福岡

2020年2月9日(日)
会場:福岡県 マリンメッセ福岡

2020年2月22日(土)
会場:新潟県 朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター

2020年2月23日(日・祝)
会場:新潟県 朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター

2020年2月29日(土)
会場:福井県 サンドーム福井

2020年3月1日(日)
会場:福井県 サンドーム福井

2020年3月7日(土)
会場:愛媛県 愛媛県武道館

2020年3月8日(日)
会場:愛媛県 愛媛県武道館

2020年3月14日(土)
会場:埼玉県 さいたまスーパーアリーナ

2020年3月15日(日)
会場:埼玉県 さいたまスーパーアリーナ

2020年3月28日(土)
会場:宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ

2020年3月29日(日)
会場:宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ

2020年4月2日(木)
会場:静岡県 エコパアリーナ

2020年4月3日(金)
会場:静岡県 エコパアリーナ

2020年4月11日(土)
会場:広島県 広島グリーンアリーナ

2020年4月12日(日)
会場:広島県 広島グリーンアリーナ

2020年4月24日(金)
会場:北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ

2020年4月25日(土)
会場:北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ

2020年4月29日(水・祝)
会場:愛知県 ポートメッセなごや

2020年4月30日(木)
会場:愛知県 ポートメッセなごや

プロフィール

WANIMA
WANIMA(わにま)

FUJI(Dr,Cho)、KENTA(Vo,Ba)、KO-SHIN(Gt,Cho)からなる熊本県出身の3ピースロックバンド。2010年結成。2014年10月、PIZZA OF DEATH RECORDSから『Can Not Behaved!!』でデビュー。2017年5月よりunBORDEとタッグを組み、2018年1月にリリースした『Everybody!!』は35万枚を超えるセールスを記録。同作のツアーファイナルでは、メットライフドーム2daysで7万人を動員した。2019年3月6日に4thシングル『Good Job!!』をリリース、さらに7月17日には5thシングル『Summer Trap!!』を発表し、10月23日には2ndアルバム『COMINATCHA!!』をリリース。本作はオリコン週間チャートで2作連続1位を獲得。

関連チケット情報

2019年11月18日(月)〜11月21日(木)
WANIMA
会場:秋田市文化会館 大ホール(秋田県)
2019年12月5日(木)〜12月6日(金)
WANIMA
会場:熊本城ホール メインホール(熊本県)

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