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神谷圭介×三浦直之 激変期だからこそ、表現者になるチャンスはある

神谷圭介×三浦直之 激変期だからこそ、表現者になるチャンスはある

『Directed by You –ソニーと創る「60秒フィルム」–』
インタビュー・テキスト
島貫泰介
撮影:鈴木渉 編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)

「新しく生まれるものを解釈する意識が止まってしまったら、いまのことを描けなくなると思います」(神谷)

左から:三浦直之、神谷圭介

―ソニースクエア渋谷プロジェクトは、つねに参加者自らの可能性やクリエイティビティを拡げることに力を入れて取り組んでおり、Xperiaを使った撮影体験企画である『Directed by You –ソニーと創る「60秒フィルム」–』に限らず、とても挑戦的だと思います。いま開催中の『High Speed Colors -ソニーとつくる、新感覚サーキット-』(7月4日で終了)では、ミニ四駆とソニーの高速ビジョンセンサーを使ったプロジェクションマッピングを組み合わせる実験をポップに展開している。こういう環境があることで刺激される創造性は、クリエイターにとっては栄養みたいなものではないでしょうか?

神谷:表現に踏み込むためのハードルはぐんと下がりますよね。しかも誰もがクリエイターになれる機会があって大勢が挑戦する、っていうのがいい。テニスコートを始めたきっかけも、武蔵野美術大学やその前に通っていた予備校が原点で、「何か作りたい」という方向性を共有できる人間が集まっていることに自分はずいぶん救われたと思ってます。何かを作りたい若者にとってありがたい環境でした。

三浦:挑戦と同時に出会いがありますよね。コロナが始まって、自分でも「こんなはずじゃなかった!」って思うくらいオンラインで作品を発表するようになったのも驚きなんですけど、そこでいままで接点のなかった人たちとたくさん出会えるのも刺激的で。はじめての出会いって、脳みその全然違う場所を働かせるチャンスなんです。

神谷:テクノロジーとの出会いもそうですよね。僕らはそれに直接触れることは少ないですけど、共演している芸人の男性ブランコの「テクノコント」シリーズを横目で見て、常に勉強してる感じですね。

神谷:演劇もコントも、その時代のコミュニケーションツールが変わってくれば自ずと変わっていく。どちらもコミュニケーションの表現だから。そして時代とマッチしたものを作ろうと思ったら、スマホやSNSも舞台上に絶対に登場するようになる。

三浦:そうなんですよね。

神谷:電話やメール以上に、SNSとかLINEが当たり前のコミュニケーションのかたちになっているのがいまで、むしろ直接会話するよりも何かメディアを介して出会ったり関係を結んだりすることのほうが環境として強く広くなっている。その設定から生まれるコントは、けっこう面白いと思うんですよ。

三浦:たとえば一言も喋らず、指でスマホをものすごいスピードで動かしてる、って動作を見るだけで饒舌さを表現することができるのがいま。

実際僕もそういうところありますから。仲のよい友だちとしょっちゅうLINEでやりとりするんですけど、実際に会ってみると「あれ、何話せばよいんだっけ?」ってなることばかりで、喫茶店でずっと無言。で、結局LINEで会話しはじめるみたいな。でもそういう瞬間って「ああ、演劇になってるな」って思っちゃいます。

左から:三浦直之、神谷圭介

神谷:そういう時代や社会の変化を見続けていきたいんです。テニスコートは結局はアナログな表現に戻っていくと思うんだけど、新しく生まれるものを知ったり解釈する意識が止まってしまったら、いまのことを描けなくなっちゃうと思います。それは自分にとって怖いことです。

三浦:そうですね。だから、オンライン演劇、無観客配信で稽古してると発見がありますよ。劇場に観客がいると沈黙にも存在があるんですよね。でもZoomでは静寂は本当に「しーん」とマンガみたいな静寂になっちゃう(笑)。

神谷:わかるわかる(笑)。コロナになって、オンラインでのやりとりが普通になって……そうなるとこれまでの演技態も変わらざるをえない。その場にいる人を笑わせるんだっていう状態から、映像っていうレイヤーを一つ経由した客観性からの笑い、面白さを考えていかないといけない。7月後半に無観客での挑戦を予定してるので、そのあたりではいろいろ実験したいと思っています。

―『Directed by You –ソニーと創る「60秒フィルム」–』もそういったコロナ以降の時代における実験場になっているのかもしれないですね。

三浦:そうですね。自分たちの作品を届ける機会でもありますから。若い人たちの想像力が、もっともっとアウトプットされるといいなと思います。

神谷:社会も進化して、身近にあるものでどんどん作品が作れる時代になってきているので、初期衝動に突き進むように、作品を作って、発信していってほしいですね。

―制限の多い今だからこそ、ソニースクエア渋谷プロジェクトのこのようなクリエイターを応援する企画で、自分の可能性やクリエイティビティを拡げられたら、表現者への第一歩になるかもしれませんね。

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イベント情報

「Directed by You –ソニーと創る『60秒フィルム』–」

ソニースクエア渋谷プロジェクト内での撮影体験
期間:2020年7月10日(金)~2020年9月末
会場:東京都 渋谷モディ1階 ソニースクエア渋谷プロジェクト

ソニースクエア渋谷プロジェクトでは、まるで家の中のような舞台セットが登場。そこで参加者がショートフィルムの監督として作品を演出。ソニーの最新フラッグシップスマートフォン「Xperia 1 II(エクスペリア ワン マークツー)」を使って撮影します。用意されたシナリオをどんな風に演じさせるかは参加者次第です。ライティングや小道具も選び、カメラの設定やカメラアングルを自由に変えながら撮影を行います。
撮影した映像には、プロのクリエイターがソニーのAI技術を使って制作したオリジナルのBGMが加わるとともに、監督として自分の名前がクレジットに入り、世界で一つのショートフィルムが完成します。完成した作品は、シアターエリアで上映されます。自分のスマートフォンに転送し、持ち帰ることもできます。
7月10日(金)からは、神谷さんの制作したコメディ編「トロフィー」「恩返し」「記念日」の3本からシナリオを選択、8月7日(金)からは、三浦さんの制作した恋愛編3本を含めた6本の中から選んで体験できます。

「Directed by You –ソニーと創る『60秒フィルム』–」オンライン編

期間:2020年6月30日(火)~2020年9月末

「60 seconds -One room-」と題し、設定されたテーマに沿ってそれぞれが自由に60秒のショートフィルムを制作。シナリオ、演出、撮影方法は自由です。BGMを使用の場合は、ソニースクエア渋谷プロジェクト公式サイト内からダウンロードしたものをご利用ください。
作品が完成したら「#ソニーと創る60秒フィルム」と「#ソニースクエア渋谷」のハッシュタグをつけてTwitterもしくはInstagramでぜひ投稿してみてください。
投稿された作品は、ソニースクエア渋谷プロジェクト内シアターで上映。
また、シナリオライター、カメラマン、音楽プロデューサー等それぞれのクリエイターの目線から選ばれた作品は、渋谷モディ壁面の大型街頭ビジョン「ソニービジョン渋谷」で上映される他、プロのクリエイターから直接レビューを受け、ショートフィルムについて話すワークショップ(7月31日、9月4日に実施)に参加することができます。

クリエイター選定作品対象期間
コメディ編:募集終了
恋愛編:8月7日(金)~8月下旬

ワークショップの生配信や関連情報は、ソニースクエア渋谷プロジェクト公式Twitter(@SonySquareSP)で随時発信しています。

アンケート情報

本記事をご覧いただいた読者の皆様に簡単なアンケートを実施しております。以下のフォームよりご回答いただけますと幸いです。

プロフィール

神谷圭介(かみや けいすけ)

コントユニット「テニスコート」のメンバー。俳優/シナリオライター/イラストレーター。テニスコートとしてナンセンスコメディーをベースとしたコント公演を重ねる。テニスコートとしてEテレ「シャキーン」に構成として参加。現在はコーナー出演。書籍、文章執筆のほか、デザイン、映像制作など多岐にわたり活動。主な著書『あたらしいみかんのむきかた』(小学館)。

三浦直之(みうら なおゆき)

ロロ主宰/劇作家/演出家/シナリオライター。1987年生まれ、宮城県出身。2009年、主宰としてロロを立ち上げ、全作品の脚本・演出を担当。古今東西のポップカルチャーを無数に引用しながらつくり出される世界は破天荒ながらもエモーショナルであり、演劇ファンのみならずジャンルを超えて老若男女から支持されている。脚本提供、歌詞提供、ワークショップ講師など、演劇の枠にとらわれず幅広く活動中。

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