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名曲に新たな息吹を。一味違うカバー企画の仕掛け人たちが語る

名曲に新たな息吹を。一味違うカバー企画の仕掛け人たちが語る

Old To The New
インタビュー・テキスト・編集
飯嶋藍子
撮影:西あかり

レコードやカセット、CDで発売された無数の名曲たちを、新鮮さをもって蘇らせるプロジェクト「Old To The New」がスタート。第1弾として、ウエノコウジ、フジイケンジ、高野勲、あらきゆうこというスーパーバンドをバックに女優の松本穂香が松任谷由実の“守ってあげたい”を歌う楽曲をLINE MUSICで配信、さらにはミュージックビデオも公開された。

それもただのミュージックビデオではない。歌が主体のside A、バンド主体のside Bという2つの映像をスマホ2台で同時再生すると、1曲として合体するというユニークな作り。自分が押した再生ボタンによって、音が重なり、映像がシンクロするのを体感するのは、レコードに針を落とした時のような、なんとも言えない気持ちよさがある。

今回、LINE RECORDSの田中大輔、CINRA.NET編集長の柏井万作、映像を手がけた猿人 ENJIN TOKYOの野村志郎という、プロジェクトの仕掛け人たちが集結。「Old To The New」が生まれた背景や、制作の思い、そして時代を超えて愛されるものの理由について語ってもらった。

時代を問わずいろいろな音楽が聴ける今だからこそ、昔からある名曲を歌い継ぎ、聴き継いでいく。(田中)

―まず、今回のプロジェクトが始まった経緯を教えていただけますか?

田中:まずは日本におけるデジタル音楽市場の話になってしまうのですが、そこから話させてください。先日、日本レコード協会が2020年4~6月の音楽の配信売上額を発表したのですが、その内の75%をストリーミングが占めていて。少し前まで「ストリーミングがついにダウンロードを抜いたぞ!」って騒いでいたのに、あっと言う間にここまできた。

田中大輔(たなかだいすけ)<br>LINE RECORDS事業プロデューサー。1976年神奈川県生まれ。大学卒業後、CD・レコードショップのバイヤーを経て、2002年ユニバーサル ミュージック合同会社に入社。数々のアーティストのマーケティング・メディアプランナーを担当し、2015年LINE株式会社に入社。音楽ストリーミングサービス「LINE MUSIC」に従事、2017年3月に「LINE RECORDS」を発足。
田中大輔(たなかだいすけ)
LINE RECORDS事業プロデューサー。1976年神奈川県生まれ。大学卒業後、CD・レコードショップのバイヤーを経て、2002年ユニバーサル ミュージック合同会社に入社。数々のアーティストのマーケティング・メディアプランナーを担当し、2015年LINE株式会社に入社。音楽ストリーミングサービス「LINE MUSIC」に従事、2017年3月に「LINE RECORDS」を発足。

―すごい勢いで音楽ストリーミングサービスが伸びているんですね。

田中:そうなんです。そして、各音楽ストリーミングサービスではおよそ6000万曲超の楽曲が聴けるなど、今、本当に音楽ストリーミングが台頭してきていて。時代を問わずいろいろな音楽が聴ける今だからこそ、昔からある名曲を歌い継ぎ、聴き継いでいくという、そんなプロジェクトが立ち上げられたらと思ったのがきっかけです。

―プロジェクト名もズバリ「Old To The New」っていう。

柏井:そうそう、ズバリ。今のお話を田中さんからいただいて、僕らCINRAのほうでプロジェクト名や内容を提案させてもらったんです。サブスクの時代の中でカバー企画をやる新しい意味ってなんだろう? ってすごく考えました。

柏井万作(かしわいまんさく)<br>1981年、東京都生まれ。2006年に取締役として株式会社CINRA立ち上げに参加。創業時から現在までカルチャー情報サイト『CINRA.NET』の編集長としてサイトの運営を行っている。入場無料の音楽イベント『exPoP!!!!!』、カルチャーフェス『NEWTOWN』などの立ち上げ&運営責任者を務める。
柏井万作(かしわいまんさく)
1981年、東京都生まれ。2006年に取締役として株式会社CINRA立ち上げに参加。創業時から現在までカルチャー情報サイト『CINRA.NET』の編集長としてサイトの運営を行っている。入場無料の音楽イベント『exPoP!!!!!』、カルチャーフェス『NEWTOWN』などの立ち上げ&運営責任者を務める。

―カバー企画ってこれまでにもたくさんありますもんね。

柏井:定番の企画だからこそ、「驚き」を大事にしたいと思って。だから、まずは歌い手さん。普段は歌わないけど、こんなに素敵に歌えるんだっていう方をまず見つけようと思いました。

あと、カバー企画って、話題性だけ作っちゃうと、話題にはなるけど消費されて終わってしまうことがある。やっぱり僕らは消費される音楽を作るのは嫌だから、ずっと聴き継いでもらえるようなクリエイティブ力の高いものを作っていきましょうというお話をしました。

歌って上手い下手もあるけど、それよりも気持ちや思いが伝わってくる歌が魅力的だと思う。(柏井)

―それで今回歌い手として白羽の矢が立ったのが、松本穂香さん。

田中:もともと松本さんの地声のエネルギッシュな感じがとても素敵だなと思っていて。歌唱方法はいろいろありますけど、オケも原曲に比べるとすごく明るく前向きになれるようなバンドアレンジになっているので、今回は松本さんの魅力的な地声のキーで乗り切ってほしいなって最初から思っていたんです。

松本穂香“守ってあげたい”MV side A

柏井:プロデュースをしてくれた高野勲さんとも、松本さんのエネルギッシュな声もあるから、“守ってあげたい”っていうメッセージがか細くなくしっかり歌えるようなアレンジにしなきゃいけないねっていう話をしました。

―松本さんにもインタビューさせていただいたのですが(参考:松本穂香は言葉にならない感情に挑む。時代を超える作品のために)、「最初は歌うのが恥ずかしかった」とおっしゃっていました。

柏井:レコーディングの最初はすごく緊張されていましたね。でも、松本さんの歌、最終的にめちゃくちゃよくなっていって。もういいテイクが録れたから、最後に通しで記念に歌ってもらったら「あれ? これも入れて選び直しましょう」みたいな(笑)。

―緊張が解けてきたっていうのはあると思うのですが、最後の最後までよくなったんですね。

柏井:それくらい気持ちを入れながらどんどん馴染んでいってくれたっていうことだと思います。もちろん歌って上手い下手もあるし、ピッチとかタイミングとかテンポとか編集できれいに直せてしまうけど、それをするとめちゃくちゃつまらなくなる。それよりも気持ちや思いが伝わってくる歌が魅力的だと思うんですよね。

野村:僕はレコーディングに立ち会っていないのですが、その時の映像を見せてもらって、それがすごくよかった。現場の緊張感と一生懸命歌に気持ちを乗せようとしている松本さんの仕草や表情、手でリズムを取ったりするのも、人に見せるための動きじゃなくて、あくまでも気持ちを込めた先にある表現というか。

松本穂香のレコーディング中の様子
松本穂香のレコーディング中の様子
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リリース情報

Old To The New
Old To The New

レコードやカセット、CDで発表された無数の名曲たちを 新鮮さをもって蘇らせるプロジェクト『Old To The New』。
音楽サブスクリプションサービスの登場で、 無限に広がる音楽ライブラリにアクセスできるようになった今だからこそ、 名曲たちを聴き継ぎ、語り継ぎ、歌い継いでいきたい。 そして、何よりも大切にしたいのは、 どんな時代にあっても変わりなく、 人の心を震わせ続ける、「歌」の力です。 この企画では、毎回特別な歌い手をお招きし、 感動や驚きをお届けします。

松本穂香『守ってあげたい』
松本穂香
『守ってあげたい』

プロフィール

田中大輔(たなか だいすけ)

LINE RECORDS事業プロデューサー。1976年神奈川県生まれ。大学卒業後、CD・レコードショップのバイヤーを経て、2002年ユニバーサル ミュージック合同会社に入社。数々のアーティストのマーケティング・メディアプランナーを担当し、2015年LINE株式会社に入社。音楽ストリーミングサービス「LINE MUSIC」に従事、2017年3月に「LINE RECORDS」を発足。

柏井万作(かしわい まんさく)

1981年、東京都生まれ。2006年に取締役として株式会社CINRA立ち上げに参加。創業時から現在までカルチャー情報サイト『CINRA.NET』の編集長としてサイトの運営を行っている。入場無料の音楽イベント『exPoP!!!!!』、カルチャーフェス『NEWTOWN』などの立ち上げ&運営責任者を務める。

野村志郎(のむら しろう)

クリエイティブディレクター、映像監督。クリエイティブエージェンシー猿人 ENJIN TOKYO所属。これまで日本政府観光局、ANA、Google、Adobe、CROCS、SEIYU、Francfranc、野村証券、京都大学、沖縄県など数多くのブランディングやプロモーションを手がけている。自動制御のドローンが客のオーダーに従ってシューズを運んでくる世界初の「空中ストア」や、累計3,000万再生回数を超えた日本政府観光局のブランディング動画「JAPAN - Where tradition meets the future」、日本カルチャーを世界に発信するANAのグローバルプロモーション「IS JAPAN COOL?」などで、世界三大広告賞のONE SHOW、アジア最大級の広告賞SPIKES ASIAグランプリ、ADFEST、AD STARS、CODE AWARDベストクラフト賞、メディア芸術祭などを受賞。

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