
新しい学校のリーダーズが世界へ。「自分らしさ」を探る旅路
Eggs- インタビュー・テキスト
- TAISHI IWAMI
- 撮影:垂水佳菜 編集:飯嶋藍子
新しい学校のリーダーズが「ATARASHII GAKKO!」として、アメリカに本拠を構えアジアのカルチャーを世界に向けて発信する音楽レーベル / メディアプラットフォーム・88risingから、シングル『NAINAINAI』で世界デビューすることが決定した。
日本の清廉潔白な「女学生」を思わせるセーラー服にパンクな装飾を施した衣装、昭和の歌謡曲を思わせるメロディ、卓越した歌唱力とダンススキル、ユーモアを以て不寛容な社会にノーを突きつけるメッセージ。アイドルでもなければ、従来のボーカルとダンスによるパフォーマンスグループの枠にもはまらない、レトロかつオルタナティブなその個性が、88risingの先鋭的な姿勢と混ざることでどんな輝きを放つのか。これはひょっとすると、世間の考える斜め上からビッグなムーブメントが起こるかもしれない。
そんな期待感とともに、メンバー4人にインタビューを行なった。世界を知れば自分がわかる。そして「自分らしく」いられる。結成から5年を経て獲得した4人のアイデンティティに、心が大きく動いた貴重な時間となった。
ライブを重ねていくうちに、気がつけば「伝えたい」という気持ちが芽生えていて。(KANON)
―まずは、『NAINAINAI』で88risingから全米デビューすることが決まった、今のお気持ちを聞かせてください。
KANON:素直に嬉しいです。日本でもまだまだ無名な存在にもかかわらず、こうして世界に出られることになった事実を咀嚼しきれていない感覚もあるんですけどね。

新しい学校のリーダーズ(あたらしいがっこうのりーだーず)
「歌い踊るセーラー服、青春日本代表。」と称し、現代社会を強く、楽しく生きるべく、社会に怒られないレベルで個性や自由を表現し【はみ出していく】それが新しい学校のリーダーズ。ライブや音楽、ダンス、前衛的動画など378度くらいの全方位で、もっと自由にもっと個性を出していける社会になる事を望み、ざわつきを生み出し続ける四人組。楽曲の振付、および演出などは全てメンバー自身が考案・構成している。2021年1月に「ATARASHII GAKKO!」として、アジアのカルチャーを世界に向けて発信するメディアプラットフォーム・88risingから、シングル『NAINAINAI』で世界デビュー。
SUZUKA:自分たちにはすごいものがあるんちゃうかなって、漠然とした自信はあったので、それが世界規模やったのかもって。いい意味で調子に乗っていきたいと思っています。
―「漠然とした自信」にも根拠があると思うのですが、いかがでしょうか?
MIZYU:バンドがいっぱいいるところとか、私たち以外ほぼラッパーのパーティーとか、アイドル系のイベントとか、今まで本当にいろんなステージを踏んできたからだと思います。
新しい学校のリーダーズ、2017年のメジャーデビュー曲“毒花”MV
MIZYU:私たちはアイドルでも、ラッパーでも、バンドでもないし、どこに行っても浮いた存在で。でも、そんな状況を私たちにしか持てない強みに変えてこられたんだと思います。
―そのどこにも属さないからこそどこでもやれる立ち位置は、結成当初からイメージできていましたか?
RIN:いえ。初めは「こうなりたい」という明確なものがあったわけではなく、いろんな場所で予想外に受け入れられてきた結果が重なった感じですね。
KANON:初期のライブはバッとやってバッと帰るスタイルだったんです。でも、ライブを重ねていくうちに、気がつけば「伝えたい」という気持ちが芽生えていて。そこから振り付けを考えるベクトルも変わったし、ライブ中の表情も開けてきた感じがあったよね。
SUZUKA:うん。初期の頃は、「10人中1人が笑ったらそれでええやん」って考えていたんですけど、少ない人たちにでも伝わって輪が広がっている感触を得られたことで、「もっと伝えたい」とか「10人中10人とも刺せるんちゃうか」みたいな欲望が湧いてきたんです。
―世界デビューにあたって、88risingサイドからは、新しい学校のリーダーズへのオファーの経緯について、どんな話があったのですか?
MIZYU:代表のショーン・ミヤシロさんから、「88risingを始めて、アジアのカルチャーを世界に発信してきたのは、この4人に会うためだったんじゃないかって思うくらいの魅力がある」と言われて。もし私たちが、ショーンさんの希望のひとつになれているのであれば、その期待に応えたいし、いい意味で裏切っていきたいとも思っています。
リリース情報

- ATARASHII GAKKO!
『NAINAINAI』 -
2021年1月20日(水)配信
プロフィール
- 新しい学校のリーダーズ(あたらしいがっこうのりーだーず)
-
「歌い踊るセーラー服、青春日本代表。」と称し、現代社会を強く、楽しく生きるべく、社会に怒られないレベルで個性や自由を表現し【はみ出していく】それが新しい学校のリーダーズ。ライブや音楽、ダンス、前衛的動画など378度くらいの全方位で、もっと自由にもっと個性を出していける社会になる事を望み、ざわつきを生み出し続ける四人組。楽曲の振付、および演出などは全てメンバー自身が考案・構成している。2021年1月に「ATARASHII GAKKO!」として、アジアのカルチャーを世界に向けて発信するメディアプラットフォーム・88risingから、シングル『NAINAINAI』で世界デビュー。