映画『アイヌモシリ』に尾崎世界観、斎藤工、奈良美智、入江悠らコメント

映画『アイヌモシリ』の著名人コメントが到着した。

『グアナファト国際映画祭』国際長編部門の最優秀作品賞受賞、『トライベッカ映画祭』国際コンペティション部門で審査員特別賞を受賞した同作は、『リベリアの白い血』で知られる福永壮志監督が約5年をかけて制作。北海道・阿寒湖アイヌコタンを舞台に少年の成長を通して現代のアイヌ民族のリアルな姿を描く。

アイヌの血筋を引き継ぐ下倉幹人が主人公・カント役で初主演を果たし、そのほか三浦透子、リリー・フランキーらがキャストに名を連ねている。

コメントを寄せたのは、入江悠、岡山天音、小川紗良、尾崎世界観(クリープハイプ)、片岡礼子、甲田まひる、斎藤工、清水崇、中川裕(言語学者、千葉大学文学部教授、『ゴールデンカムイ』アイヌ語監修者)、松浦弥太郎、奈良美智、YOON(AMBUSHクリエイティブディレクター)。

入江悠のコメント

福永壮志監督は、『リベリアの白い血』に続き、本作で新たな達成を見せてくれた。
神聖な儀式を映画に刻むという偉業で、映画史に残る作品になるだろう。

岡山天音のコメント

とっても嬉しくなりました。
冒頭、1カット目で、その世界に連れて行ってくれる映画。
画面から匂い立つ、そこで生きている人々の温度。
「静けさ」を孕んだ作品でした。

小川紗良のコメント

何かを失って辛いということは、心の中にあるということ。
人々の言葉が、衣服が、音楽が、舞踊が、そして少年の強い瞳が、あまりにも真実味を帯びて語りかけてくる。
映画が終わったあとの暗闇にまで、アイヌの魂が浮かび上がる。

尾崎世界観(クリープハイプ)のコメント

冒頭で見た主人公カントの眼が忘れられない。この映画を観終わったとき、あの眼の奥深くへ行って帰ってきた気持ちになった。
気軽に旅行ができない今だからこそ、観れて良かった。

片岡礼子のコメント

地図から線が消える日を想像してしまう。
気が遠くなるほど先かもしれないが、『地図にはたくさんの線が必要だったんだよ』そんな声が聴こえそうだった。それくらいに彼らから感じる地球との絆はとてつもなく長いように感じた。

甲田まひるのコメント

アイヌの伝統儀式を継承することの難しさ。
日本人としてちゃんと知るべき事実が美しく詰め込まれていました。

斎藤工のコメント

『アイヌモシリ』には
“本物”しか映っていない
“本当”しか描かれていない
熊のチビの瞳に映るモノは何なのか
そしてカントが"アイヌの今"として存在し我々人間の未来を聡明に照らす

清水崇のコメント

「大半の日本人は自分のルーツすら見つめようとしない」
本作の撮影前、福永監督が仰った言葉にはっとした。
出自と世界との距離を掴もうとしない事は、まるで生きていないかのようだ。
コロナを経て、僕らは今一度“生き、生かされている”事を感じなければいけない。

中川裕(言語学者、千葉大学文学部教授、『ゴールデンカムイ』アイヌ語監修者)のコメント

まるで透明人間になって、阿寒アイヌコタンの人々の日常に入り込み、目の前で生活を見ているような気分であった。

松浦弥太郎のコメント

私たちの暮らしが、川のように絶えず流れ続けているのは、常に新しい水が注ぎ込んでいるからだ。日本にはアイヌという川は今日も流れている。

奈良美智のコメント

声にならない亡き父への少年の想い。関わり合う隣人たちが彼を自己に向かい合わせ、悩みながらも彼の瞳には自我と言う炎が灯り始める。その瞬間に立ちおう。

YOON(AMBUSHクリエイティブディレクター)のコメント

伝統と現代の衝突、そして少年カントが成長するにつれて見出す重荷をも描き出した映画。彼は個人として自由に生きるのか、それとも自分の一部としての過去を未来に繋げることを選ぶのか?この映画は、私たちそれぞれがルーツに関係なく、自分の問題として考えるきっかけを与えてくれる。

作品情報

『アイヌモシリ』

2020年10月17日(土)から渋谷ユーロスペースほかで全国順次公開
監督・脚本:福永壮志 音楽:クラリス・ジェンセン 出演: 下倉幹人 秋辺デボ 下倉絵美 三浦透子 リリー・フランキー 上映時間:84分 配給・宣伝:太秦
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