今週の編集部まとめ
毎週火曜日更新 2016年7月4日- BACKNUMBER
編集部員の、ちょっとひとこと
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ビョークありがとう!
先週は、ビョークのインタビュー記事をアップしました。自分にとってもサイトにとっても大きな財産になる記事だったし、一つの記事の反響としても、かつて無い広がりを感じることができました。良質なネットメディアが増えてきた昨今、こういう記事をいくつ、どれくらいの頻度で作れるのかっていうのが、メディアにとって重要になってくるんだろうなぁ。VR展示すごいらしいので、絶対に観に行く。
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階段と夏
新宿駅の埼京線ホームにいくには階段をのぼるしか術がない。キャリーバッグを杖がわりにしたおばあさんは80歳を超えているであろう、隅っこの車いす昇降機にソフトタッチしたりしつつ、途方にくれてる。祖母好きが高じて、世のおばあさんにまで守備範囲が広がっている発情期の私は、あ、これもちますねっていって、あたりさわりのない言葉を交わして、階段の頂上へ。ジーと蝉みたいな音たててキャリーバッグが開き、「ありがとうね」とチョコレートをもらった。どうかしちゃうほど暑かったのに、クローバー柄が刻印されたチョコレートはカッチカチ。あの階段には、夏の不思議が全部詰まっていたかのようだ。
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I'm a Dreamin' Boy
昨日は、Czecho No Republic主催イベント『ドリームシャワー 2016』へ。トリ前を任せられたYogee New Wavesの気合が入った圧倒的なステージに、超感動。「ヒロイズム」と「愛」を堂々と歌い上げる角舘健悟というシンガーソングライターに、今回も心と身体を動かされた。そして主役のチェコは、「僕たちはポップなことをやっていく」と振り切れたと話すものの、やっぱり実験性は絶対に忘れていなくて、そのバランスにワクワクさせられた。今週、チェコのニューアルバムに合わせた取材をしてくる予定なので、記事公開をお楽しみ!
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神様はいるのか?
□字ックの『荒川、神キラーチューン』を観にいってきました。ある事件からインスパイアを受けて山田佳奈さんが書き上げたという本作。人の弱さが爆発するととんでもない攻撃力になる。悲しみと怒りと寂しさの疾走感がものすごいエネルギーになってステージの上から降り注ぐ。それぞれのきりきりとした叫びは、生々しいほどに人間くさくて、目の奥がツーンとした。芸劇公演はおわってしまいましたが、7月9日(土)・10日(日)は穂の国とよはし芸術劇場PLATアートスペースにて上演です。必見。
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ぼくらが旅に出る理由
編集という立場上、いろんな人にお会いしてお話を訊く機会をいただいています。先日公開されたビョークや大貫妙子さんの取材は、想像すらしていない貴重な機会でした。お二人のような偉大な人は、「世界ってなんだろう?」「そもそも音楽ってなんだろう?」という我々が密かに抱く途方もない疑問に対する答えの欠片をチラッと見せてくれるような気がします。大貫さんは、「生きるということは真理を探す旅」とおっしゃってくださいました。僕にとってそれは、とても腑に落ちるお言葉でした。