今週の編集部まとめ
毎週火曜日更新 2017年11月6日- BACKNUMBER
編集部員の、ちょっとひとこと
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『NEWTOWN』いよいよ今週末開催です!
さあ遂に今週末開催となりました、大人の文化祭『NEWTOWN』。小学校を舞台に、音楽も映画もアートも演劇も食もマーケットもトークも集まって、9つのタイムテーブルが同時進行します。子供だった頃に通っていたあの懐かしい学校の風景に戻れる面白さと、その中で、大人になった今の若者たちのインディペンデントなカルチャーの熱気を感じられる面白さ。これは学校や社会に飼い慣らされなかった子供たちのカウンターであり、彼らが見つけた「カルチャー」という宝物の祝宴でもあり、その刺激は今この時代を生きる人たちの糧になるものであると信じています。未だかつて、こんなイベントは他になかったんじゃ無いかと思うんですが、それゆえにやってみないとわからないことが多すぎるので、今回は入場無料で皆さんにこの宴を開放したいと思います。とにかくまずは、この文化祭でいろんなカルチャーに触れてみていただけたら幸いです。
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重たい話になってしまうのだけれど
神奈川県座間市で起きた残酷な事件について、被害者のほうに目を向けながら、ずっと記事を追いかけてしまっている。それぞれの「死にたい」の背景には何があったのだろう。容疑者を信じて助けを求めた心理に、なぜ陥ってしまったのだろう。容疑者は、「会ってみると本当に死にたいと思ってる人はいなかった」と供述したという。「死にたい」と「でもやっぱり死にたくない」の狭間で揺れ動く人間の感情って、何なんだろう。私が中学生のときに音楽の仕事に就こうと決めた理由のひとつは、音楽で人の心を救えないか、自殺者の数をひとりでも減らせないか、と思ったことだった。でも、この事件について調べていると、自殺することや、自殺を助ける人のことを、本気で肯定している人もいたりする。この事件は「SNS」についてだけでなく、人間の根源である「生死」について様々な側面から議論できるもので、「いつか映画化されそうだな」と安易に思ったけれど、殺害された9人の本当の事情と心情は誰も知らないしもう知ることもできないから、脚本を書くのは無理だなと思い直した。そんなことを考えてるときにふと耳に入ってきたのが、sui sui duckの“nitro”。電通の過労死のニュースを見て、歌詞を書いたという一曲。<鍵付きの表情><積もりすぎていたスクリーム><メーターはすでに数字の圏外>などの言葉が、混沌とした頭のなかへ絡み合っていった。
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JAZZY SPORT MUSIC SHOP TOKYO 14周年記念イベントにて
ISSUGIには、「ヒップホップアーティストの佇まい」がある。11月3日、渋谷HARLEMで行われたJazzy Sport Music Shop Tokyoの14周年記念イベントで、バンドセットの彼を見た私はあまりの興奮で、その日なかなか眠れませんでした。バンドセットの彼を見るのはDOGEARの10周年記念イベントぶり、2回目ですが、いま最も見る価値のある日本のヒップホップライブのひとつだと思います。WONKやcro-magnonのメンバーを中心にしたバンドのグルーヴィーな演奏と、ISSUGIの気だるげなフロウ。あの気だるげなノリこそ、ヒップホップ! 普段はなかなかバンドセットは見られないので、もし次にチャンスがあれば、より多くの方に足を運んで欲しいです。