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Benthamと考える、SNS登場以降のファンとバンドの理想の関係

Benthamと考える、SNS登場以降のファンとバンドの理想の関係

Bentham『激しい雨 / ファンファーレ』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:田中一人 編集:山元翔一
2017/04/14
  • 131

一線を置いて接してくれるファンの方を頼もしく感じることもあります。(須田)

―近年のバンドとお客さんの関係において、「バンド側がいけなかった部分が多々ある」というのはどういうことでしょう?

小関:昔のお客さんって、勘が良かったと思うんです。手拍子やオイオイ、ダイブのタイミングもわきまえていて、バンドとも一線を越えない距離感で接していた。でも、今の若い子たちはそういう勘が育ってないというか。そこはミュージシャン側が教えてあげなきゃいけないし、だからこそこっちがブレてたらダメなんじゃないかなと。

―5年くらい前だと、「ミュージシャンがSNSを利用しないでどうする?」みたいな風潮があったじゃないですか。

左から:辻怜次、須田原生、小関竜矢、鈴木敬

小関:ありました! すげえありましたよね。

―告知もできるしファンとも交流できるし、「いいことづくめでしょう?」くらいの勢いで。今はその反動がきているんでしょうね。とはいえ、元に戻すことはできないので、「SNS以降のファンとの距離のあり方」というふうに考えるべきなのかなと。

須田:今まで近い距離で応援してくれていたけど、一線を置いて接してくれるファンの方もたくさんいるし、そういう方々は本当にありがたいんですよ。頼もしく感じることもあります。仮に全てシャットアウトしても、それが正解とは思えないし、近い距離で接したからこそいい部分もたくさんありましたし。そこのバランスは考えなきゃいけないんですけど、今のところまだ答えは出ていないです。

―先ほど小関さんは、「もっとアーティスト側が意見を言う必要がある」とおっしゃっていましたけど、相互のコミュニケーションが大事になってくるんでしょうね。

小関:そうなんですよ。バンド側がちゃんとすれば、少しずつでも状況はよくなるはずなんです。

左から:須田原生、小関竜矢、辻怜次、鈴木敬

今回、「音楽的にちゃんと説明ができる演奏」をすることを大事にしたんです。(小関)

―ここまでお話を伺って、もっと「アーティストたるべき」というか、表現者としての欲や自覚が出てきたんだなと感じました。

小関:そうですね。それは制作面にも言えることで。今回、「音楽的にちゃんと説明ができる演奏」をすることを大事にしたんです。

―「音楽的に説明できる」というのは?

小関:楽曲に曖昧なところがないということですね。たとえば、理論上は正しくないことを楽曲に取り入れるにあたっても、なぜ正しくないのか? ということを理解したうえで取り入れる。そういうジャッジを、各々がするようになったんです。

「なんとなく弾いてみたら偶然いい感じになった」ではなく、1つのアイデアに対して、ちゃんと音楽的な構造を理解したうえで取捨選択している。なので、最近は音楽通の方たちにも「面白いね」って言っていただく機会が増えてきていて。

―感覚ではなくて、全ての音を自覚的に鳴らすということですかね。

小関:そうですね。今回のシングル『激しい雨 / ファンファーレ』に入っている楽曲は、ストレートなものが多いんですけど、今制作中の楽曲に関しては、「難しいことをどれだけシンプルに聴かせるか?」とか、「技術的に難解な演奏を、どれだけ正確にこなせるか?」とか、そういうことを課題に取り組んでいます。もちろん、キャッチーであるというのはBenthamのいいところなので、そこはちゃんと守りつつ。

Bentham『激しい雨 / ファンファーレ』通常盤ジャケット
Bentham『激しい雨 / ファンファーレ』通常盤ジャケット(Amazonで見る

鈴木:今回のシングルは、ジャンルにとらわれずやりたいことをやろうという話になって。たとえば4曲目に入っている“夜明け歌”は、実はインディーズデビュー前からあった曲なんですよ。

3曲目の“NEW WORLD”は3拍子で、今までのBenthamではあまりやらなかったアプローチなんですけど、曲自体は結構前からあったもので。その代わり、表題曲になっている“激しい雨”と“ファンファーレ”は僕らの王道です。今まで以上に速いテンポで、かけ合いのコーラスや、哀愁漂うメロディーも入っていますね。

これからはゼロからイチを作る作業をしたい。(小関)

―4曲ですが、アレンジの振り幅は相当大きくなっていますよね。サウンド的になにか新しい試みはありましたか?

須田:全てのパートにテックさんをつけたんですよ。各楽曲に対して、「どういう音色にしたらいいのか?」という部分も含め、相談に乗ってもらいました。使うギターから、音色、エフェクターまで具体的なアドバイスをもらえて。すごく勉強になりましたね。

小関:テックさんは、その機材の一番いい部分の鳴らし方を教えてくれるんですよ。だからたとえば、100万円を超えるような機材を使わせてもらっても、これまでは正直なにがどういいのかわからないこともあったんですけど、どれだけその機材がすごい機材なのか、今回ようやくわかりました(笑)。この経験は今後の曲作りにも活かせると思うし、前よりもぐっと成長できましたね。

左から:須田原生、小関竜矢、鈴木敬、辻怜次

―テックが入ったことで、ドラムは特に変わったんじゃないですか?

鈴木:相当変わりましたね。ドラムってチューニングが難しい楽器なんですけど、もうイメージどおりの音を曲ごとに作れました。自分でチューニングしてたら、どうやってもここまでは鳴らなかっただろうなと。

須田:曲のキーに合わせてドラムをチューニングしたりしているんですけど、本当、全然違うんですよね。

―さて、メジャーデビューということで改めての質問をさせてください。“ファンファーレ”で、<スタートラインに立った>と歌っていますが、これからどういうバンドになりたいと考えていますか? バンドとしてどういうふうに走っていきたいか、最後にお訊きしたいです。

小関:これまでは、自分のなかある理想の100パーセントに近づくために努力してきたのですが、これからはゼロからイチを作る作業をしたいなと。ゼロからイチを作るというのは、僕らにしかできないことをするということです。最近は、「僕らにできて他のバンドにはできないことがきっとある」と感じ始めていて。それがSuchmosやWANIMAほど大きな流れになるかどうかはわからないけど、ただ漠然と「売れたい」と思っていたころよりは、具体的な答えが見えてくる気がするんです。

左から:鈴木敬、須田原生、辻怜次、小関竜矢

―それは頼もしいですね。

小関:それに向かって、今はライブをこなしていきたい。最終的に武道館なのかアリーナなのか……いや、それくらいじゃまだ狭いかも。バンドがフェスを立ち上げるのも流行っていますけど、そうじゃないなにか、みんながびっくりするようなことをやりたいですね。

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リリース情報

Bentham『激しい雨 / ファンファーレ』
Bentham
『激しい雨 / ファンファーレ』(CD+DVD)

2017年4月12日(水)発売
価格:1,836円(税込)
PCCA-04496

[CD]
1. 激しい雨
2. ファンファーレ
3. NEW WORLD
4. 夜明けの歌
[DVD]
『Get the ExP~ベンサムがあらわれた! ライブにきてほしそうにこっちをみている~』より10曲

Bentham『激しい雨 / ファンファーレ』
Bentham
『激しい雨 / ファンファーレ』(CD)

2017年4月12日(水)発売
価格:1,296円(税込)
PCCA-04497

1. 激しい雨
2. ファンファーレ
3. NEW WORLD
4. 夜明けの歌

Bentham『激しい雨 / ファンファーレ』Bentham屋限定盤
Bentham
『激しい雨 / ファンファーレ』Bentham屋限定盤(CD)

2017年4月12日(水)発売
価格:1,296円(税込)
PCCA-04497

1. 激しい雨
2. ファンファーレ
3. NEW WORLD
4. 夜明けの歌

ツアー情報

『Bentham「雨降ってG高まるツアー ~We are the TYPHOON~」』

2017年5月19日(金)
会場:大阪府 OSAKA MUSE

2017年5月23日(火)
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO

2017年5月26日(金)
会場:愛知県 名古屋 APOLLO BASE

『Bentham 2017年秋ツアー』

2017年9月8日(金)
会場:愛知県 名古屋 Electric Lady Land

2017年9月10日(日)
会場:岡山県 ペパーランド

2017年9月12日(火)
会場:広島県 CAVE-BE

2017年9月15日(金)
会場:熊本県 B.9 V2

2017年9月16日(土)
会場:福岡県 DRUM SON

2017年9月18日(月・祝)
会場:愛媛県 松山 W studio RED

2017年9月20日(水)
会場:香川県 高松 DIME

2017年9月22日(金)
会場:兵庫県 神戸 太陽と虎

2017年10月1日(日)
会場:静岡県 Live House UMBER

2017年10月6日(金)
会場:千葉県 LOOK

2017年10月7日(土)
会場:栃木県 宇都宮 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya

2017年10月11日(水)
会場:宮城県 仙台 LIVE HOUSE enn2nd

2017年10月12日(木)
会場:新潟県 CLUB RIVERST

2017年10月13日(金)
会場:長野県 松本 ALECX

2017年10月15日(日)
会場:富山県 Soul Power

2017年10月20日(金)
会場:大阪府 umeda TRAD

2017年10月21日(土)
会場:東京都 赤坂BLITZ

プロフィール

Bentham
Bentham(べんさむ)

2012年、小関竜矢(Vo,Gt)、須田原生(Gt)、辻怜次(Ba)、鈴木敬(Dr)の現メンバーで都内のライブハウスを中心に活動開始。2014年春、KEYTALKのツアーのオープニングアクトに4公演抜擢され注目を集める。2014年10月8日に5曲入りデビューEP『Public EP』をリリースし、デビュー1枚目にも関わらず、10月度のタワレコメン、10月度のエイチオシに抜擢。2015年は初の大型フェス出演となる、『VIVA LA ROCK』にも出演し2000人以上の観客を集めて新人ながら大注目をあびた。2015年5月13日には2nd EP『NEW LIFE』をリリースし、前作以上のヒットを飛ばす。半年後、8曲入りとなる3rd EP『OMG』を11月11日にリリースし、過去最高の売り上げを獲得し各チャートを賑わせた。2016年4月30日に代官山UNITで開催した、バンド史上初ワンマンは500キャパに対して5000枚の応募があり、Benthamの世の中の注目度が一気に加速。2016年7月4枚目のEP「ExP」を発売。そのツアーが恵比寿のリキッドルームで行われ、900人のオーディエンスを熱狂させた。そして、2017年4月、メジャーデビューシングル『激しい雨 / ファンファーレ』をリリースした。

関連チケット情報

2017年5月26日(金)
Bentham
会場:アポロベイス(愛知県)
2017年9月22日(金)
Bentham
会場:神戸 太陽と虎(兵庫県)
2017年10月6日(金)〜10月7日(土)
Bentham
会場:千葉LOOK(千葉県)
2017年10月11日(水)
Bentham
会場:LIVE HOUSE enn 2nd(宮城県)
2017年10月20日(金)
Bentham
会場:umeda TRAD(前umeda AKASO)(大阪府)
2017年10月21日(土)
Bentham
会場:赤坂BLITZ(東京都)

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